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真・恋姫†無双 守る為の戦い

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洛陽に到着

 
前書き
更新遅れてすいません。
今回から書き方を変えてみました。 

 
「でかい街が見えるな。漸く洛陽に到着か?」

「…………(コクッ)やっと戻れた」

5日目の夕方、漸く洛陽を見つけることが出来た。
色々あったが、とりあえずは何とか無事に着きそうだ

「そう言えば恋、まだ聞いてなかったが董卓とはどんな奴だ?」

一応恋に聞いておく。
もし、歴史の通りの奴だったら殺さないといけないからな。
まぁ、この世界の呂布がこんな優しい子なら、歴史通りの奴ではないと思うが

「…………んと、月は優しい」

「……そうか」

甘かった。
恋はあまり頭がよくないから、こういう答えが返ってくるだろうと思ったが、まさか思った通りの答えが本当に返ってくるとはな

恋の返答から分かったことは、董卓の真名、董卓は優しい奴。
……情報少ない何てレベルの話じゃないな

しかし、恋が優しいと言うのなら、この世界の董卓は現代の歴史の、あの完全悪党の董卓ではないのか?

情報が少ない為に、まだ確信はないが。
まぁ、それも会えば全て分かるか。
悪党だったら最初言った通り、恋には悪いが始末するだけだしな。

「少し急ぐか。走るぞ恋」

「…………(コクッ)」

洛陽目指して一気に走り出す。
まぁ、走る理由は特にないのだがな。
そして数時間後、無事に俺達は洛陽に到着した。

「賑やかで活気があるな」

街に入った瞬間、周りには人がかなりいる。
行き交う人達は皆笑顔ですれ違い、店の中から聞こえる店員の大きな声など、かなり活気があるように見える

これだけ活気がある街なら、少なくとも俺の知ってる董卓ではないな。

もし、俺の知ってる董卓が街を治めていたら、こんなに活気があるわけがないからな

「恋の言った通り、董卓は優しい奴みたいだな」

「…………(コクッ)月は街の皆のこと、大切に思ってる。剛鬼、恋の言ったこと信じてなかった?」

「いや、そんなことはない」

「…………なら、いい」

頭を撫でて、とりあえず誤魔化す。
情報が少ないから、あまり信じてなかった何て恋には言えない

「呂布将軍じゃないですか」

何やら、コックのような格好をした男が恋に話し掛けてきた。
てか何で、三国の時代の人間が現代のコックの格好してるんだよ?

「…………皆に変わりはない?」

「ええ、皆さん変わりはありませんが、呂布将軍がいなくなって心配してましたよ」

「…………分かった。皆城にいる?」

「恐らくは、全員いると思いますよ。ではあっしはこれで」

恋にそう言うと、コックの男は何処かに行ってしまった。
結局誰なんだよアイツは、てか俺に気付かなかったし

「今の男知り合いか?」

「・・・・・・(コクッ)何時も買いに行く、肉まん屋の人」
肉まん屋かよ。
てか、この時代から肉まんあったのか?よく知らんから分からんが

「…………城に行く。皆心配してるみたい」

そう言うと恋は俺の手を握り、少し駆け足で歩き出した

「呂布将軍!」

城門の前に到着すると、恋に気付いた兵士らしき男が、俺達のもとに駆け寄って来た

「ご無事でしたか呂布将軍?」

「…………(コクッ)皆中にいる?」

「はい、皆さん心配していますよ。……失礼ですが呂布将軍、隣の方は何者ですか?」

兵士が、俺を見ながら恋に告げる。
やはりこの仮面のせいで、怪しまられてるのだろうか?

「…………恋の友達」

俺は友達か。
初めて言われたが、割りと悪い気はしないな

「友達ですか。すいませんが、しばしお待ちを。将軍達に伝えてきますので」

兵士はそう言った後、駆け足で城の中に入って行った。
数分後、また駆け足で俺達のもとに戻ってきた

「どうぞお入り下さい」

兵士が通してくれたので、俺と恋は城内に進む。
しかし何とまぁ、城と言うものに入ったことなかったが、一言で言えばやはり無駄にでかいな。
こう無駄に広いと、暗殺の危険があるなどとは思わないのだろうか?

目の前の分厚い扉が開き、玉座の間らしき部屋に恋と入ると、其所には二人の少女と一人の女がいた

「恋、無事だったのね!」

「呂布っち、心配したで」

眼鏡を掛けた緑髪の少女と、紫髪の何やら関西弁を喋る女が恋に近寄ってきた

「…………道に迷っただけ。だから心配ない」

恋のその言葉を聞き、二人は安心したのかふぅと息を吐く

「ところで恋、後ろのお面の奴は誰?門番から友達だって聞いてるけど」

眼鏡の少女が、まじまじと俺を見る。
やはり怪しい人物に見られているのだろうか?

「名は剛鬼。怪しい奴に見えるかもしれんが、恋を此所まで連れてきた」

「ふーん、ボクは賈駆。得体が知れないけど、恋を連れてきてくれたことは礼を言うわ」

眼鏡の少女は、軽く自己紹介した後そう言い俺に一礼する。
得体が知れないか。まぁ確かに、フードを被り仮面で顔完全に隠してれば、怪しいと思うのが普通なのだろう。
俺は特に、そういうことは気にしないが

「一つ聞きたいのだが、お前達の後ろにいるのが董卓殿か?」

賈駆にそう聞いてみる。
十中八九董卓だと思うが、違ってたらかなり恥ずかしいからな

「そうだけど、董卓様に何か用があるの?」

少し厳しい顔つきになり、賈駆が俺にそう言う。
余計に警戒されたようだな

「董卓殿に直接話があるんだが、いいだろうか?」

「そんなの「構いませんよ」ちょっと月!」

賈駆が無理と言う前に、董卓自身がいいと言ってくれた

「大丈夫詠ちゃん。恋さんが、友達って言ってるんだから悪い人じゃないよ」

微笑みながら、董卓は賈駆に言う。
器がでかいと言うか、何と言うか

「分かったわ。でも、武器は預からせて貰うわよ。何かあったら困るから」

流石に賈駆、そう警戒は簡単に緩めないか。
まぁ、それが普通か

「了解。そっちの関西弁のアンタ、相棒を預かっておいてくれ」

刀もとい、俺の相棒の斬を腰から抜き、紫髪の関西弁の女に渡す

「か、かんさいべん? 何言うてんのかよう分からんけど、うちは張遼や」

軽く自己紹介しながら、張遼は俺の斬を持つ。
この女が、かの神速の張遼か

「あぁ、それとそいつを絶対に抜くなよ」

「何でや?」

興味津々に、張遼が斬を抜こうとしてるので一応止めておく。
……抜かれたら、かなり面倒なことになるからな

「理由は言えんが、何があっても後悔しないなら抜け」

「かなり抜きたくなるんやけど、他人の物やから止めとくわ」

抜くのを諦めたようだな。
冗談抜きで、抜かれたらとんでもないことになる為一安心だ。
張遼が抜かないことを確認し、俺は董卓の直ぐ前まで移動した

「はじめまして、董卓殿。さっき名乗ったが俺は剛鬼と言う」

一礼しながら、再度董卓に簡単に自己紹介をしておく

「私は董卓と言います。あの、よければお顔を見せてもらえませんか?」

笑顔で俺にそう告げる董卓。
何でそんなに、顔を見せてくれって言うのだろうか?

「俺の顔何て見たって何もない。というより、俺はあまり人に顔を見せたくないんだ」

「顔に大きな傷でもあるんですか?」

頭に? を浮かべながら董卓が俺に尋ねる。
よく言われるが、やはり顔を隠す奴等は何かしら、顔にコンプレックスを抱く奴等なのだろうか?

「そういう訳じゃないが。まぁ董卓殿、幾つか質問があるんだがいいだろうか?」

「構いませんよ。何でしょうか?」

特に警戒することなく、そう答える董卓。
もう少し、警戒ぐらいしてもいいような気がするが

「なら一つ目、君は民のことを大切に思っているかい?」

「勿論です!」

真っ直ぐ俺の、正確にはお面の目を見て直ぐに答える董卓。
街の様子を見れば、これは分かることだが一応念のためである

「二つ目、君は部下を捨ててでも己の命を優先するか?」

「それは……出来ません。皆の命を犠牲にしてまで、生きよう何て私には……」

うむ、部下のことも大切に思っているか。
しかし、王の考えとしては少し甘いな

「ふむ、質問はそれだけだ。少し甘いところもあるが、それは君が優しいからだろう」

「へ、へぅ〜あ、ありがとうございます」

頭を撫でながらそう言うと、顔を赤くしながら董卓は微笑んでいる。
だが、この性格ではいずれ、何かに利用されるかもしれないな

「こら。月に気安く触るな!」

「鉄塊」

後ろにいた賈駆が、怒鳴りながら頭を殴ってきたが、うっかり鉄塊でガードしてしまった

「うー、何て硬い頭してるのよ」

涙目で、右手を擦っている賈駆。
やはり普通の奴相手に、やっちゃ駄目だな

「聞きたいことはそれだけだ。後暫く、此所に泊めてほしいのだが?」

「いいですよ」

「ちょっと月!」

董卓は、快く了承してくれたのだが、賈駆は微妙なようだ

「詠ちゃん、剛鬼さんは悪い人じゃないよ。だからいいでしょ? お願い」

涙目で賈駆にお願いしている董卓。
何時も無表情の恋より、董卓のほうが可愛いかもしれない……って

「恋、痛いからつねらないでくれ」

いつの間に移動したのか、恋が俺の右手をつねっていた

「…………恋だって、あの顔出来る」

恋は何か言ったようだが、よく聞こえなかった

「はー、分かったわよ月。剛鬼だっけ? 暫く此所に居ていいわよ」

「ありがとな」

賈駆の頭も撫でてみたが

「気安く触るな!」

ガルルと、言わんばかりに威嚇されたので手を離す。
迂闊にやると、今度は噛まれそうだ

「部屋は空いてる部屋を勝手に使って。案内は恋に任せるから」

「…………(コクッ)行こ。剛鬼」

恋が賈駆の言ったことに頷くと、俺の腕を持ちグイグイ引っ張る

「待て恋、まだ刀を返してもらってない。それと引っ張るな」

「…………分かった」

恋は引っ張るのを止めたが、俺の右手を握り離さない。
まぁ、問題はないからこのままでいよう

「ほい剛鬼」

「よし。それじゃ、俺は休ませてもらう」

張遼から斬を返してもらい、腰に差し俺は恋に連れられて歩き出した

そして数分後城内を恋と歩き、部屋に辿り着いた

「城とは言え、現代よりやはり設備はないか」

まぁ、宿に比べれば設備や広さはあると思う

「俺はもう寝るが、恋はどうする?」

斬を腰から抜き、壁に立て掛けベッドに横になり、恋に尋ねる

「…………恋も一緒に寝る」

恋はそう言うと、ベッドに入り俺に抱きつく。
抱き枕か何かと、一緒の扱いじゃないよな流石に?

「まぁ、いいか。おやすみ恋」

「…………おやすみ剛鬼」

本当に今日も、色々あって疲れたななどと、思いながら目を閉じ眠りについた
 
 

 
後書き
次回は早めに更新しますので。
ではまた次回 
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