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真ゲッターロボ・地球最凶の日 第一部「滅亡への夜明け!」

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燃えよ!ゲッター篇第四話「疾風が来る」

 
前書き
※注意!!

今作は、これより石川ゾーンへ突入します。作中で下ネタやR指定があったり、グロシーンもあったりと、ヤバいことだらけです。
それでもよろしかったら、今後ともどうぞ?
 

 
真夜中の軍事施設の敷地内を数人の武装集団が潜入した。影も見せず、物音も立てずに彼らは見張りの視界に入ることなく、基地内部へと潜入する。
「疾風さん!爆弾の設置、すみましたぜ?」
集団の一人が疾風と言う彼らのリーダーに知らせた。今回、彼らの目的は基地の武器と弾薬、そして食料の奪取だ。しかし、今夜は何時もとは違って弾薬と武器以外にも爆薬などをより多く盗むこととなる。
「爆薬は全部積んだのか?」
手下へ振り向く疾風は顔立ちの整った中々の青年だった。
「へぃ!やっぱ、元斯衛軍の女が言ってた通りでさ!?」
「ああ……だがその女、何処かにおうな?」
先日、彼らの前に戦術機と共に現れた斯衛軍のパイロットに対し、疾風は不審に思った。
斯衛軍ともあろう誇り高き軍事組織の、それも武家の身分でありながら、こうも軍を抜けて裏切るとは思えないのだ。
自分の単なる思い違いならいいと願う疾風は、手下に指示を続けて調達した物をトラックへ積み込んで行く。そして手下の一人が片手に握る起爆スイッチを押した。
それと同時に基地内は大爆発を起こし、基地内の戦術機や建物、滑走路などが次々と粉砕され、兵士も多大な死傷者が出た。
「よし、作戦は完了だ!野郎共、ずらかるぞ?」
軍も、こちらの存在に気づいて追撃してくるに違いない。数台のトラックが次々と施設から出てくるも、そこで状況は一変してしまった。
「何だ……!?」
疾風がバックミラーを覗くと、一機の戦術機、それも自分たちに肩入れしていた元斯衛軍の人間がのったその機体が、片手に持つ突撃砲で次々とこちらのトラックを撃ってくる。
「は、疾風さん!斯衛軍の女が裏切りました!?」
後部のトラックを運転している手下が無線で彼のトラックへ叫んできた。
「全員散って逃げろ!」
そう指示をするも、戦術機の巨大な本数にはトラックもすぐに追いつかれてしまい、蹴り飛ばされたり踏みつぶされたりして、次々とトラックが爆発していく。
「に、逃げろぉ!?」
蹴り飛ばされてひっくり返ったトラックからもがき出てくる手下たちは死ぬもの狂いで逃げ出すが、背後から迫る戦術機の巨大な足に踏みつぶされたり、または巨大な手に捕えられて握りつぶされたりして次々と肉片となって死んでいく。
気がつけば、最後に残ったのは疾風一人であった。
「チッ……!」
疾風はトラックから身を投げ出して脱出し、戦術機を睨んだ。
「何の真似だ!?」
何故裏切ったと疾風が問い叫ぶ。すると、戦術機は疾風を見下げながら堂々と返答した。
「皇族に仕えし、誇り高き我が斯衛軍が貴様らのような輩に身を寄せるとでも思っていたのか?」
「……最初っから怪しいと思っていたが、やはりそういうことだったのか?」
「近々、帝都城及び五摂家各本邸の襲撃をも企てているようだな?しかし、その悪事もここまでだ!」
「フッ……」
しかし、疾風は鼻で笑って落ち着いていた。
「天誅!」
戦術機は長刀を手に疾風へ襲いかかるが、長刀が地面にめり込んだ瞬間、疾風はその長刀の先へ飛び乗っていたのだ。
「……!?」
いつのまにと、斯衛兵は驚いて薙刀を振り回して疾風を振り落とそうとする。だが、ずば抜けた身体能力で彼は長刀から腕を伝って頭部へ飛び移った。
「ほらよ……」
頭部のメインカメラへ小型爆弾を設置し、それを起爆して頭部を破壊したのだ。
「な、なに!?」
視界の映像を失い、パイロットの斯衛兵は戸惑い始めるが、さらなる恐怖はこれから始まるのだった。
突如、激しい振動と揺れに見舞われ機体がグラつき始めた。疾風が戦術機の足首の関節目がけてダイナマイトを投げたのである。
「!?」
ゆっくりと徐々に加速して機体は地響きを上げて倒れてしまう。そんな横たわった戦術機へ疾風がコックピットのハッチへ忍び寄り外部からハッチを開けられてしまった。
斯衛兵は拳銃を手に向かえ討とうとするも、彼女よりも疾風の反射力が各段上であったようで、引き金を引こうとした頃には疾風によって両腕を掴まれてそのままコックピットから外へ引きずりおろされてしまった。
「は、離せ……!」
斯衛兵は必死に抵抗するが、彼女の両手首をガッチリ掴む疾風の大きい片手は石のように全く動かない!
「この外道!殺すならひと思いに殺せぇ!!」
「……」ニヤッ
その刹那、疾風に掴まれていた彼女の両手は疾風の手に握られているコンバットナイフで切り落とされていた。疾風のジャケットに返り血が飛び付き、女斯衛兵は何とも言えない声を出す。
「で…でがぁ……手があぁ!!」
「目だぁ!」
疾風が横にナイフを振り回して刃が彼女の両目を引き裂いた。
「がぁ……ああぁ!」
「鼻だぁ!」
疾風の拳が彼女の鼻を押し潰す。
「がはぁ……!」
「耳だぁ!」
そしてナイフが両手にわたり、それで彼女の両耳を切り落としたのだ。そして最後に疾風は両手のナイフを構え、
「最後に頭だぁ!!」
「……!?」
女斯衛兵の頭部を斬り飛ばし、再び激しい返り血が噴き上がった。
「ケッケッケ……!」
ニヤニヤと不気味に笑う疾風は強化装備越しの彼女の死体を宥め、そしてその遺体を撫でまわし、犯した……
その後、女斯衛兵の体は彼の欲情が満たされたところで近くに燃えている炎に放り込まれた。
「やれやれ……」
そして、彼は周辺の現状を見渡してため息をした。
「また、俺一人になっちまったか……?」
己のジンクスを恨み、戦力を失った彼は次のプランへの実行を変更した。次の襲撃目標は、あの早乙女研究所へと切り替えたのだ。
本当は政府への身代金要求のために帝都城を襲う予定であったが、現状の戦力をすべて失った今、帝都城よりかは警備の薄い研究所なら単独でも襲撃して新たな兵器「ゲッター」を強奪することができると考えているのだが……
彼は、自分同様の「悪魔」が研究所で飼いならされていることなど知る由もなかった。

「ああ、暇だ……」
ゲッターのシミュレーション以外は何もやる事が無く、昼寝かあくびをする以外俺にはやる事が無かった。
「そうだ!久しぶりに帝都城へ行ってお姫様でもナンパしてくっか?」
警護の連中をうまく欺かせ、いつもの手口で俺は今日も研究所を抜け出した。
そして、草原に隠しておいた単車に跨って帝都こと、京都へ向かい走り去った。ちなみに、単車は群からかっぱらってきたものであり、それに塗装をするなりして私物化させたのだ。
あのとき、俺を監禁したささやかな仕返しのようなものだ。
「~♪」
鼻歌を口ずさんで帝都の街中を走り回っていた。ええっと……帝都城ってどこだっけかな?
ただでさえ、帝都の街中は複雑すぎてすぐに迷っちまう。そのせいで、この前は知らぬ間に帝都城へ入り込んでしまったのだ。
道中、観光地となる各寺ら五条橋なども見て俺は帝都城のことよりも市街地の見学を楽しんでいた。そして、ある施設へと立ち止まる。
「ん?」
バイクを止めて、俺は振り向いた。
……斯衛軍育成学校?それも、頭の最初に「女子」と書いてあった。俺は、それを読み終えた途端、招いてはならぬ感情を引き起こしてしまう。つまり……
「ぐっへっへぇ……」
鼻の下を伸ばす俺は、忍者よりも素早く、音さえも立てず、校内へと潜入した。
この世界で最初に俺を刺激(性的な)を与えたのが、戦術機のパイロットたちが着用する強化装備という全身タイツだ。男版はどうでもいいとして、すごいのは女版だ。
いかん!いかん!想像するたびに興奮してきた……あのデザインは俺のツボにはまったようであり、密着度が半端ないのだ。
「建物の構造からすると、更衣室はこのあたりか……?」
よつんばになって俺は気配を殺しながら通気口へ潜入した。真下の網から除く風景はまさに絶景である。運よく着替え中だったのだ。
「おおぉ……!」
あそこの、女の子は凄い可愛いじゃねぇか?丁度着替えているようだし……
「もうちっとでオッパイがぁ……!」
メリメリと網に顔を擦り付けすぎてしまったのか、突如バキっと網がハズレと俺と共に更衣室の天井からドンと落っこちてしまった。
「い、痛ってぇ~!」
頭をさすりながら俺は起き上がるが、数秒後に黄色い悲鳴が飛び交い、俺は一目散に更衣室から飛び出して疾走する。
「やっべぇ!」
こうして、俺はあっけなく見つかって教官と呼ばれる眼帯のオッサンに竹刀でシバかれた。
竹刀の振りは俺にとってスローすぎてあくびが出るが、大抵自分に非があるためこれを受けざるを得なかった。
さらに悪いことに、相手は俺が早乙女研究所で厄介になっているゲッターのパイロットだということも知られていた。しかし、連中にとってゲッターがどういうものなのかは詳しく知らないようで、どうせ下らん実験などを行っては税金を無駄遣いしているバカ達の集まりだと思っているようだ。
現に教官も俺がゲッターの関連者と知ると、鼻であしらわってきた。腹立つ態度だが、ここで騒ぎを起こしたら更に面倒になるため、俺はグッとこらえた。
だが、しかし!さらなる自体が俺に追い打ちをかけるのだ。それが……
「はぁ!?どうして俺が!?」
早乙女爺からの連絡によると、俺は今日一日だけこの訓練校でBETAに関する知識を勉強して来いと言いやがった。確かに、BETAに関する知識は皆無だ。しかし!ここは女子高だ。男子禁制の間(眼帯教官除く)、それもつい先ほど覗きをしてしまったから周囲の視線は冷たすぎるからキツイ!
「ふざけんな!つうか普通、研究所でそういう座学をさせるだろうが!?」
『やかましい!そもそも、お前が勝手に研究所から抜け出したせいでわしの印象がガタ落ちなんじゃぞ!?罰として今日一日、反省せい!!』
返す言葉もなく、俺はしぶしぶとこの学校で一日体験入学を送ることになった……
「トホホ……」
俺は、隅っこの席に座って講義を聞き流していた。しかし、教官が何を言っているのか俺にはわからず、全てがチンプンカンプンだ。
「はぁ~眠っ……」
俺が堂々と大あくびしてると、眼帯教官が俺を指さした。
「そこぉ!」
「あぁ?」
びしっと指をさされて周辺が俺に振り向く。俺は自分に指をさして首を傾げた。
「貴様……今回体験抗議を行うことになった早乙女研究所の回し者だな?猥褻行為をした挙句、授業への関心すらももたないとはその態度、何と心得る!?」
「あ、いや……俺は、その……」
「平和ボケした奴だ。貴様など、実戦へ出向いたら途端にすぐさまBETAの腹の中だぞ!?面汚しめ」
「……」
しかし、俺はこの先公の言い方にちょっとカチンときた。俺は、堂々と席から立って言い返す。
「言っとくがな?先公!」
「せ、先公……!?」
自分への呼び名と態度が予想以上に乱暴なことに眼帯教官こと、真田は少々驚いた。
「俺は、奴らの宇宙船を大気圏内で返り討ちにしてやったことが一度だけある。ゲッター1の上半身で大気圏を超えて……」
俺は得意げに説明する。自分の身の程を知らずに黒板に乗り出してチョークを片手に落書きのようなゲッター1の上半身を書いていろいろと当初の出来事をそのまま話した。
しかし、俺が話し終えた途端に周囲がどっと笑いやがった。そんなマンガみたいな展開を誰も認めることはない。
「どうやら、貴様は現実と空想の区別がつかぬようだな?このような技術があるのなら、今頃各国の戦術機がハイヴへ体当たりをしているころだろう」
そう、真田先公に鼻で笑われた。俺は舌打ちしてトボトボと席へ戻る。
「くそっ……なにも、あんなに笑うこたぁねえだろ!」
半日で訓練校を出た俺は、バイクでイライラしながら研究所へ帰った。早く、ゲッターを連中に見せて一泡吹かせてやりたいぜ!
そうバイクで京都の街中を走っていると、ふと目の前に黒い車、リムジンとまではいかないが立派な車が塀側に止まっていた。
「何だ……?」
見るからに故障かなにかで止まっているように見えるが……
「おい、どうしたい?」
バイクを止めて声をかけてみることに、
「む?ああ……エンストしてしまってね?」
横で唸りながらタイヤを見る中年のオッサンだった。緑の背広になにやら飾りがついている成だと、おそらく軍の人間ではないか?
「あんた、軍人か?」
「ああ、そうだが……君は、見るからに学徒かね?」
「まぁ、一様な」
男は、俺の長ランの格好を見て懐かしい目で見てきた。
「長ランとは古風だな?」
「今じゃ見かけねぇようだな?」
俺は、そういいつつも車の様態を見る。
「……修理屋は、まだ来ねぇのか?」
「あちらも多忙のようで、1時間もかかるそうだ。困ったものだよ……」
ため息をつく男は、これから大事や用があるらしい。どうしても遅れるわけにはいかないようだが……
「今から徒歩で向かっても、間に合うかどうかもわからないからな……」
「じゃあ、乗ってくか?」
俺はそう言ってバイクの後ろへ親指をさした。
「しかし……」
「緊急なんだろ?バイクなら狭い道でも通れるし間に合うんじゃねぇか?」
「……」
男は、腕を組んで考えるが、それほど時間はかからなかった。
「……では、お言葉に甘えて」
「よし!そんじゃあ、乗んな?」
俺は、後ろに男を乗せてスロットルを回す。
「陸軍省まで頼む」
「よし、案内頼むぜ?」
男の指示通りにバイクを動かし、どうにか彼を陸軍省まで送り届けることができた。
「ふぅ……どうにか間に合ったようだな?」
男はバイクから降りて俺に礼を言った。
「すまないね?こうして間に合えたのも君のおかげだ。感謝する」
「良いってことよ?困ったときはお互い様さ?」
「ハハハッ、江戸っ子の心意気だね?」
こうして、男はどうにか間に合ったようで、俺も人助けができた気持ちがよかった。
……さて、それじゃあ五月蠅いゲッター爺のところにでも帰るとしますか?
そのあと、研究所へ帰った俺は一か月間の外出禁止処分を受けた。一か月間とは爺も鬼畜だぜ。その間はゲッターのシミュレーションをやれってことか?
「あの爺……少しくらい外へ出だって良いじゃねぇか?」
いじけながら、俺はベッドでふて寝して残りの時間をつぶした。しかし、そんな俺のふて寝を叩き起こしたのが、またしても早乙女爺である。
「起きんかぁ!!」
と、下駄で俺の頭を叩きやがる。俺は起き上がって爺の胸ぐらを掴んで激怒する。
「いてて……何しやがんだクソ爺!!」
「研究所に侵入者じゃ!お前さんも手伝え?」
「はぁ?侵入者だぁ?」
「クックック……この研究所にたった一人で忍び込むとは良い度胸じゃ。おそらく、狙いはゲッターじゃろう?」
「また面倒なことになってきたな……」
ため息をつく俺は爺に連れられてゲッターの格納庫へ来た。そこには大勢の警備兵と乱闘を繰り広げている一人の青年がいた。
青年は次々と警備兵たちを薙ぎ払い、ゲッターへと迫っていく。
「あいつと喧嘩しろってか?」
俺はようやく楽しい時間が来たと、うずうずして指の骨を鳴らした。
「クッケッケ……」
血塗られた拳を見て笑う青年こと、神威疾風は途端自分の同じ獣の気配を感じ取った。
「……!」
疾風は振り向く、そこには黒い長ランを纏った一人の若者が居たのだ。彼は、紅牙を見てすぐにわかった。
「……ここには、番犬がいるようだな?」
「ああ、ツッパリっていう番犬がな?」
俺は構えてこちらをにらみつける野郎を見た。見る限り凄い殺気を感じる。こいつぁ、俺を殺す気でいるようだ。
「ひぇっ……」
そうつぶやく青年に俺は、
「!?」
野郎のナイフが俺の顔面へ襲い掛かっていた。俺はそれをスレスレにかわす。
「……ッ!?」
かわされたのが初めてなのか、野郎は目を丸くしていた。
「ほう?かわされるのがそんなに不思議か?」
「フフッ……人間で俺の技をかわしたのは、あんたが初めてだ!」
野郎はナイフを振り回して笑いながら俺に襲い掛かった。俺はそれを避けながら隙を狙う。
「避けているだけじゃ、俺には勝てねぇぜ!?」
ヘラヘラと嘲笑う野郎に対し、俺は未だコイツの隙を見つけることができずにいた。下手に拳を振るえば、奴のナイフに手首を切り落とされる。
「くぅ……!」
だが、だいたいの流れは掴んだ。こいつの振り回すナイフは一定の動きしかしない。つまり、ただデタラメに振り回しているわけではない、ナイフを順に振っているのだ。
「……そこだぁ!」
ガシっと、俺は野郎の振り回すナイフの両手を掴んだ。
「なっ……!?」
野郎は目を丸くし、俺はその隙に奴の懐へ強烈な蹴りをお見舞いした。
「ぐえぇ……!」
野郎は倒れ、うめきを上げる。
「あぶねぇ……結構手ごわい奴だったぜ」
「見事……じゃが、そう安心はしておれんようだ」
爺が言った直後、研究所内に警報が流れた。
(早乙女博士!市街地上空へ向けて再びBETAの降下ユニットが……!)
畜生!いいところにBETAかよ!?
「ほう!ちょうどいい……」
しかし、爺は好都合という顔で、侵入者の野郎へ近寄ると、爺は奴の頭部へアンテナ状の器具を取り付けた。
「な、何だこれは!?」
野郎は、勝手に自分の頭に取り付けられた道具に気付いて取り外そうと必死になる。
「コイツをはずしやがれ!?」
しかし、野郎は爺へ襲い掛かろうとしたが、体が言うことを聞かないようだ。
「無駄じゃ!その装置は、ゲッターを動かすこと以外の動作を制限する」
「お、おい!爺、まさかテメェ……」
「クックック……その通りだとも!」
俺の感は当たっていた。まさか、こいつをゲッターに!?
「紅牙!おぬしもグズグズせんとイーグル号へ乗れぃ!それと、こいつはジャガー号へ乗せる!」
「よっしゃあ!」
久しぶりに生のゲッターに乗れることに喜ぶ俺とは別に、体が言うことを聞かずに恐怖する野郎はそれどころじゃなかった。
「や、やめろぉ!何をさせる気だ!?」
「何をじゃとぉ?お前さんが欲しがっていたゲッターへこれから乗せてやるんじゃ。感謝せい!!」
そういって野郎は白い戦闘機ジャガー号のコックピットへ押し込まれた。
「ま、テメェも爺に気に入られちまったんだよ?」
俺はそういうと、さっそくイーグル号へ乗り込む。そして、爺は未だパイロットが居ないベアー号へ代わりに乗り込んだ。
「よっしゃあ!いくぜぇ!!」
三つのゲットマシンが、カタパルトから飛び立つ。
「や、やめろぉ!降ろしてくれぇ!!」
ジャガー号に乗る野郎のほうはそれどころじゃないようだな……
「いいか!?これよりゲッター1で大気圏へ抜けて降下ユニットを破壊する!!」
「ようし!ようやく見せ場だぜぇ!!」
万弁の笑みで俺は叫ぶ。
「チェーンジ!ゲッター1!!」
イーグル号を上半身、ジャガー号を腹部、そしてベアー号が下半身となり、一体の巨大ロボットへと変貌を遂げる。それが、ゲッター1だ!
「ゲッターウイング!!」
俺の叫びが音声入力によってゲッター1の背から赤いマントが生え出すと、上空へ一直線に飛び立ち、大気圏を抜ける。そこには、前回同様グロテスクな奴らの効果ユニットが大気圏突入を控えていた。
「よいか!一撃で決めるのじゃぞ!?」
爺に言われるまでもなく、俺はゲッターロボ最強の必殺技を使う。それが、
「食らいやがれ……ゲッタービームッ!!」
白い腹部から円状の発射口が展開し、そこから深緑の図太いビームが撃ち放たれる。
ゲッタービームは降下ユニットを飲み込み、一瞬にして蒸発させてしまった。俺の放ったビームは見事命中したのだ。
「大変じゃ!」
しかし、爺の叫びが俺に緊急を知らせる。
「どうした!爺!?」
「別の降下ユニットが現れて、研究所へ向かっておる!」
「なにぃ!?」
「それも、今までの降下ユニットとは違い予想以上の速さで大気圏へ突入した」
「!?」
俺が振り向くと、背後には今までの降下ユニットとは形が異なる、まるでミサイルのような形状をした降下ユニットがミサイルのように大気圏へ突入していた。
ちくしょう!さっき撃ち落した降下ユニットは囮だってことか!?
「いかん!このままでは大気圏を通過してしまう」
「くそ!もう一度ゲッタービームで……」
「無駄じゃ!ゲッタービームを発射するにもチャージまであと15分必要なのじゃ!!」
「じゃ、どうすりゃいいんだよ!?」
「……ゲッター2じゃ」
「は?」
「ゲッター2の機動力なら行ける!!」
「ケッ……本当に今の野郎にできるのかよ?」
今でも無線から野郎の怯え声が聞こえている。
「こちらからコントロールが可能じゃ!行くぞ!?」
「チッ、やるしかねぇってのか!?」
ゲッター1は、三つのマシンへ分離して再び姿を変えだす。
「な、何だ!?何をしやがるんだ!?」
突如ゲットマシンに戻ったことに気付いた隼人は、再び悲鳴を上げる。
ジャガー号を上半身、ベアー号を腹部へ、最後にイーグル号を下半身としたゲッターロボ、ゲッター2が完成した。それも、光速の力を用いた機動力に特化したゲッターロボである!
ゲッター2のコントロールをイーグル号の俺が担当し、ロケット型の降下ユニットを追いかける。それも、操縦桿を握った途端、ゲッター1はすでにユニットの手前に回り込めていた。コイツは風のように早い奴だ!
「くらえぇ!!」
ゲッター2の左椀部に取り付けられたドリルの腕を向けて降下ユニットへバーニアを噴かし突っ込む。これがゲッター2特有の近接必殺技ドリルアタックである!
ドリルアタックでユニットは貫通され、大気圏の摩擦熱でユニット内部が炎上し、中にウジャウジャ潜むBETA共が炎に焼かれて苦しみながら燃え尽きて行った。
そしてこちらも、大気圏を突入して研究所付近へと降り立った。
「ッ……!?」
一方の疾風が気が付いた刹那。自分の意思が操縦桿からゲッター2へと伝わり、自分の手足がゲッターの手足と同化する感覚を身におぼえた。今握っている操縦桿のレバーを動かせば思い通りにゲッター2を動かせると……
「こ、これは……!?」
そして、疾風は自由がままにゲッター2を動かした。
「な、なんだ!?」
俺は突然走り出すゲッター2の異変に気づいた。おそらく、野郎が目を覚ましてゲッター2を動かしてんだ!
「ダメじゃ!こちらのコントロールが効かん。奴め……ジャガー号のシステムを操作してこちらの操縦にプロテクトをかけたのか!?」
「くっそぉ!」
「ギャハハハハァ!俺の体だぁ!!俺の手足だぁ!!」
狂う疾風はその体を動かし、市街地へと一直線に走った。
「やばい!この先は……帝都じゃねぇか!?」
「紅牙!奴を止めるんじゃ!?」
「ケッ!世話の焼ける野郎だ!!」
ジャガー号のハッチを開き、ゲッター2の走行する激しい揺れと風圧に耐えながらも、俺はゲッター2をよじ登りながらジャガーのコックピットへ向かい、
「!?」
疾風が気付いたときには、紅牙がジャガーのハッチを外部から開けられていた。
「こんのキチガイ野郎がぁ!!」
俺の拳が炸裂し、もろに食った野郎はその場で伸びちまった。また、ゲッター2はその場で停止し、ピクリとも動かなくなった。どうにか、帝都への激突は免れたといえよう。
「ふぅ~……一安心だぜ?」
冷や汗をかかされて、俺は野郎の隣で腰を下ろした。こんなやつ……本気でゲッター2のパイロットにさせる気かよ?爺……
「神威疾風か……ゲッター2に恥じぬパイロットのようじゃ!」
再び、早乙女の悪党染みた笑い声が夜空へこだましていた。






 
 

 
後書き

ついに現れた三人目のゲッターチーム!

次回
「赤城見参」 
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