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ソードアート・オンライン 蒼藍の剣閃 The Original Stories

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SAO編 Start my engine in Aincrad
Chapter-6 圏内事件
  Story6-3 レアショット

第3者side


時間は夕暮れ時。


「くしゅん……!」

その音の方向にキリトが振り向いて見ると

「あ、あれ?」

「う……んーー……」

アスナが起きたようだ。



アスナはふらふらと立ち上がって左右を数回見たあと、
表情を七……いや三変化させながらキリトに視線を向けた。

「な、あなた……」

「おはよう。よく眠れた?」

アスナが剣の柄を握りしめようとした。


が、そこで自制したのか、どうすることもなかった。

「ご飯、何でもいくらでも一回おごる。それでチャラ。どう?」

「OK。


ところで、アスナ、フローラは?」

「さあ?」

キリトが少し坂を登り、周りを見ると……

「アスナ、ちょっと来てみろ。面白いものが見える」

「面白いもの?」

キリトとアスナ、二人が見たのは―――――――












――――――まるで兄妹のように絶妙な距離で寝る二人だった。

「そっくりだな、寝顔が」

「そうね、シャオン君がお兄さんでフローラが妹かな」

「あの二人は血の繋がった親族だったりして」

「もしそうなら、向こうでも仲良しだったのかもね……」



そんな話をしていると、シャオンが目を覚ました。

「う……」

「「シャオン(君)、おはよう」」

「あ、うん、おはよう……って……

なんで、フローラがこんなに近くに……



アスナ、キリト、この様子だと多分起きないから、先に帰るなりメシ屋行くなりしといて」

「おう。

んじゃあ57層の主街区のNPCレストランにでも行きますか」

「いいわ」

キリトとアスナは街の方に消えていった。














◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆














二人が立ち去ってから少したった頃、シャオンは寝ているフローラをそばに、草原で風に吹かれていた。

「きっと……寒いよな」

フローラに自分のコートをかける。

「いい風だな……」





すると、フローラが体を動かした。

「う……ん……?」

「よく、眠れた?」

「うん」

「最高だな、ここ」

「そうだね」

「二人きりでこの景色かぁ……贅沢だな」

「リアルでも見たいな、こんな景色」

「うん。いつか行こうな。二人きりで」

「うん。二人きりで、ね」


すると、フローラのフレンドリストにアスナからメッセージが。

「手、つないで行こ!」

「え、マジで?」

「このまま行くからね!」

シャオンは手をつないでフローラと共にキリトたちのところへ向かった。
















◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆















第57層・マーテン



時刻は夕刻。

ちょうど夕食を食べる時間帯だから、多数のパーティが揃っている。

シャオンとフローラは二人の行った店に着いた。


「シャオン、フローラ、ようやく……って……」

「けっこうラブラブね」

「あはは……あそこからずっとこんな感じなんだ」


「だってシャオン君いっつも照れてやってくれないんだもん。

私の寝顔見せてあげたんだからいいでしょ?」

「お前の寝顔なんて何回か見てるよ」

「む~~……」

「まぁ、それはおいといてなんか頼もうぜ。腹減った」
















そして、ある程度食事も済んだところで

「今日はありがと。私達をガードしてくれて」

アスナが礼を言っていた。

「あ、ああ」

キリトは半ば連行されてきたようなものだから、まさか礼を言われるとは思ってなかったようだ。

「俺寝てたけどな」

「まあ、何事もなかったから俺一人でよかったけどな。

面白いものも見れたし」

「それは言えてる」

「?」

「これだ」

「…………!」

「…………!!」

シャオンは照れ隠しでそっぽを向き、フローラは顔を真っ赤にしている。

「これ、ばらまいたらどうなるかな」

「……キリト君」

「やりすぎは良くないぞ」

シャオンから真っ黒なオーラが出ている。

「今さらそんなことしても、シャオン君とフローラの仲の良さは最前線のプレイヤーの既知事項だから意味ないと思うよ」

「あ、そっか」

「SAO内でも人気の美少年と人気の美少女のカップルだからね?蒼藍の剣閃君と剣の舞姫さん?」

シャオンもフローラもその性格と容姿から多くのプレイヤーに人気がある。

「フローラ」

「うん、もう無理だね。どこいっても誰かにいじられるね」

「俺は頑張って人気のないとこ探しとく」

と、こんな感じの雰囲気になった四人のいるテーブルにサラダの皿が運ばれた。

「うーん、何とも言えん味だな。
なんで生野菜なんか食べてるんだろ」

「えー、美味しいじゃない」

「美味しくないわけじゃないんだけどさ……

味気ないよな」

「せめて、マヨネーズあったらなぁ」

「ソースとかケチャップも欲しいなぁ……
あと……」

「「醤油!」」

シャオンとフローラの声が綺麗にハモり、みんなで吹き出してしまった。









そんな時だった。


『きゃあああああああ!!!』





街中で悲鳴が響いた。
















Story6-3 END 
 

 
後書き
シャオンとフローラ……甘いですね。

にしても……髪の色が違うのになんでキリトとアスナは二人のことを兄弟みたいだと
言ったのだろう……

シャオン「作者のミスじゃね?」

フローラ「同感です」

ひどい……まぁ……そうかもしれないけど。

次回は圏内事件が動き出します。

じゃあ……

フローラ「次回も、私たちの冒険に!」

シャオン「ひとっ走り……付き合えよな♪」
 
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