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魔法科高校の有能な劣等生

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狂う現実

 
前書き
前回の続きです。
感想が聞きたいのでコメント下さい! 

 
「曖昧で単純か〜〜〜〜」

曖昧で単純なのが世界、理不尽で繊細なのが人間だ。
病室で寝ている無月 零は記憶喪失だ。
記憶喪失なのだが記憶は残っている不可解な記憶喪失で専門的な医者から言えば現代で医学では解明出来ない!
変な脳専門の医者は俺の脳は次世代の脳の難関とか言って解剖する勢いだったからな〜〜〜〜
脳の記憶は曖昧で単純なのだが俺の脳と記憶は未知数の現代の医学、魔法、科学の三大原則を集結した完成形態!
未知の魔法 重力変換&重力変化&多彩な脳の可能性を秘めた人間が俺、無月 零なのだ。

「記憶喪失と言われて心配したが記憶は脳内に残ってる。
不思議な病状の患者さんだね」

「ですよね〜〜〜〜〜〜〜。
俺も記憶喪失と言われたのに記憶が残ってるなんて不思議だな〜と思ってます」

脳内から記憶は消えても自我は消えない。
脳内から記憶は消えても魂は消えない。
脳内から記憶は消えても心は消えない。

「自分の名前、自分の過去、俺が通ってる学校、友達の名前とか覚えてるですよ。
でも、俺は記憶喪失と医者に言われた」

自分が何者なのか覚えてる。
自分の過去を知っている。
でも、俺が知らない記憶が過去が因縁が記憶喪失と言われる前の俺に残ってるんじゃないか?
記憶喪失と言われる前の自分、記憶が曖昧で真実の自分、本当の記憶と本当の自分を知ってる無月 零が真相を握っているのか?

「長年の医者キャリアから言うと普通だ」

何故か医者の一言で安心した。

「そう・・・・・ですか」

安心感は恐怖心を掻き立てた。
医師の一言は俺の不安を消し去った。
一瞬、凄く安心した。自分が普通、自分の考え過ぎじゃないと思えて安堵した。
安心した・・・・・安堵した・・・・・不安を消し去った・・・・・俺は普通で平凡で人間だ。
でも、なんで恐怖心が芽生えたんだ?

「記憶喪失の患者さんの中でね」

「え?」

「記憶を喪失しても君は君を保っている。
記憶は自分の存在意義の象徴と僕は考えているんだが君は記憶を失う前の自分の記憶が本当に自身の記憶だと信じてるのかい?」

俺の記憶が偽りの記憶?
記憶を失う前の記憶を俺は知っている覚えている。
なら、俺は記憶失う前の俺と同一人物だ。

「記憶は曖昧で単純だと君は言ったけど。
僕は君の考えは共感出来ない。
あ、別に否定してる訳じゃない。人の価値観だから君の考えと僕の考えは違って当然!」

「は、はぁ」

「君の記憶は以前の君の記憶と完璧一致なんて君人身でも把握出来ない。
無論、他人には絶対に理解出来ない。
多少の違和感は感じる、程度なら親しい人間なら有り得る。
でも、完全に別人なんて証拠は・・・・」

流石、脳専門の医師と言うべきか熱く語るな。
なんか、俺の記憶が偽物とか本物とか考えるのもアホらしく感じられる。
医師の専門的知識と会話で恐怖感は消えたが変な気分だ。

「僕は医者だからカチカチの説明しか出来ない。
不安なら君の友人と会話するのも解消法的に有りだよ」

「友人・・・ですか?」

「病院から出ちゃ駄目だけど病室から出るのはOK。
この病室では電話出来ないから病室から出て電話すると良い」

老けた医師は座っていた椅子を元の位置に片付け自動ドアの前に立った。

「無月君」

「はい?」

「君は以前の君と変わらない。
記憶を失っても君は君だ」

そう言って老けた医師は退室した。
医師の言った言葉の意味は分からなかったが励ましの言葉だったのだろう。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「意識、脈拍、脳稼働率良好」

脳専門の医師 栄 鳴海は画面上に映し出された文字を暗記していた。
今の時代に暗記法は珍しいと言われるが紙で書いた方が安心するので重要なデータ&用事等は紙に書いて暗記する。

「ふぅ」

体調管理、脳波、魔法式に不具合、問題は発見されず。
紙に纏めた無月 零のデータを書類に加え医師は背伸びする。

「自分の利益より他人の命を優先する。
流石、名医 栄 鳴海 」

声が自室に響いた。
今、現在の時間は11時半で自分以外の医師、看護婦は居ない。

「誰だ?」

普通に声の主に返事を返した。

「驚かないんですね」

「奇襲、夜の銃撃戦には慣れてるからね」

「理由が変ですよ」

突如、電気が消えた。
だが、医師 栄 鳴海は動じない。

「不思議な人だ。
情報通りと言えば、情報通りかな」

足元の影が変化した。
影は形を変化させ収縮、人型に変化する。

「魔法か?」

「正解です」

影が答えた。
だが、医師 栄 鳴海は動じない。

「本当に不思議な人だ。
とある少女は俺の魔法を見て気絶したのに」

クスクスと笑う影は一言で言うと異質だが異質と思えるだけで驚くに値しない。
正体が魔法と分かれば大抵の出来事は動じず驚かない自信すら有る。

「僕の知らない未知の魔法か。
お化け屋敷で働けば儲かると思うよ」

影は完璧に人の形に変化していた。
15〜16歳位の少年はニコニコと笑っている。
髪は黒色で背は170cm程度の少年は存在感を感じない不思議な少年だ。
影が薄い以前の問題、オーラを感じない?

「貴方は・・・・・不思議な人だ」

「不思議かね?
君の方が不思議と僕は思うんだが?」

殺意、殺気は感じない。

「君の目的は?」

「無月 零に関する情報とデータを頂きたい」

「突然・・・・だね?」

目の前の少年が何故、無月 零を知っているのか不明だが彼は患者の個人情報を欲しがっている。
無月 零は異質、特別な才能の持ち主だ。
普通の一般人には理解出来ない理解されない素質の持ち主だ。

「無月君の情報とデータは近い未来の脳発展技術に必要なサンプルだ。
突然、現れ言われても軽々しく渡せる物じゃない」

無月 零の脳は異質、現代の医学科学では解明出来ない。
未知の可能性を秘めた脳は新人類発展の希望に成りえる。

「過去、現代、未来で重要なのは?」

少年は言った。

「過去は昔の話、未来は先の話。
現代は今だ」

殺気がビリビリと感じられる。
並の人間なら恐怖で声も上げられない恐怖が部屋を充満する。
だが、医師 栄 鳴海は動じない。

「大抵の人ならフリーズするんですが。
まだまだ俺も甘いんですかね?」

「僕から言わせればカレーの中辛かな」

「・・・・中途半端・・ですね」

多少、自身の覇気に自信を持っていたようだが甘い。
確かに年頃から考えれば天才レベルの殺気だ。
だが、上には上が存在する。

「君が何故、無月君の情報とデータを欲しがってるか知らないが訳さえ話せば僕も折れるかも」

「・・・・え・・・・?」

「無月君の情報とデータが欲しいんでしょ?
何かしらの理由がないとわざわざ僕の部屋まで来ないでしょ?」

「まぁ・・・・・・・そうですね」

「聞くだけ聞いて理由が明白で僕を納得させられるなら。
君に無月君の情報とデータを与えよう」







 
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