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剣の世界の銃使い

作者:疾輝
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気持ちと関係


「やっぱり卑怯ですよ~、遠距離攻撃なんて」

決闘(デュエル)終了後、レナが口を尖らせて言ってきた。

「はいはい、卑怯、汚いは敗者のたわごとってな。てか、遠まわしに俺を全否定してないか?」

俺の武器は銃以外では短剣と投剣。投剣は言わずともなく、短剣も衝撃波主体で使っている。つまり、俺の攻撃方法はほとんど遠距離攻撃なのだが・・・。

「あれ、気づきました?」

やはり気づいてやってたか。この確信犯め。

「自分の戦闘スタイルくらいは自覚してるつもりだが?」

「先輩、藍椿にいた頃は突撃とかもけっこうしてたじゃないですかー」

「そうなんですか?」

俺が近接攻撃をするのが意外なのか、シリカがとても驚いていた。そういや、シリカと組んでる時は衝撃波主体の戦法以外使ったことなかったか。得意ではないが、近接攻撃もあの頃はしてたしな。

「あれは藍椿にいた時だけだ。藍椿のメンバーには遠距離攻撃だけじゃ勝てないからな」

目の前にいるレナはともかく、ラウ姉やリオンさん相手では絶対無理だ。パラメータ上での問題ではなく、彼女たちは一筋縄じゃいかない存在だった。

「あー、確かに。私リオンさんには一回も勝てなかったもんなー」

「あの人はうますぎるんだよ・・・盾持ちじゃないのになんでかこっちの攻撃入んないし」

俺もリオンさんに勝った事はない。彼の戦闘は天賦の才と言われてもおかしくないほど、うまかった。なんとか引き分けに持ち込んだのは一度だけあったが、あれは運がよかっただけだった。俺もいつかはあのレベルまで上り詰めたいものだ。

「え?レイトさんが勝てなかったんですか?」

「ま、上には上がいるのさ」

そう言いながら、双銃をしまい、武器を元に戻す。しかし、毎回これを使った後に思うことだが、武器を変えるときに一々使用スキルを変更しないといけないのは、どうにかならないものか。
今度相談してみるか・・・。

「満足したか?レナ」

「はい、ばっちりです」

礼儀正しくお辞儀をしてくる。こういうところだけは妙に律儀というか、なんというか。
結構話し込んだ後での今の戦闘だったため、もう日が落ちかけてる。

「お前はそろそろ店に戻らんといけない時間じゃないか?」

「わ、もうこんな時間。そうですね、ここで解散しましょうか」

レナの店は基本的に夜に開いている。開店時間は彼女の気分次第らしいが、ある程度時間は固定したほうがいいのだろう。必要なことは話せたと思うし、何か用事があればメッセージでも送ればいい。

「それじゃあ、私はここで。今日は私のわがままに付き合ってくれてありがとうございました」

簡単にあいさつをしてから、レナは自分の店の方へと歩いていった。しかし、途中で一回止まってこっちを向くと、

「せんぱーい、かわいい彼女なんですから泣かせちゃダメですよー」

爆弾を落として、二度と振り返らずに帰っていった。
俺とシリカの間に、気まずい雰囲気が流れる。よくも・・・レナめ、今度会ったら許さんぞ・・。

「なんか、すごい人でしたね。レナさん」

シリカが強引に話題を変えてくる。俺は彼女に感謝しながら、シリカに聞かせる。

「まあ、藍椿はあんな感じのやつらの集まりだったしな。ま、俺もそうだったから人のことは言えんが」

「今度、聞かせてください。藍椿の時のことも」

「ああ、別に構わないぞ」

しかし会話は長く続かず、また元の雰囲気が流れる。はぁ、と俺は心の中で溜息をついているとシリカが今度はさっきとは口調を変えて聞いてきた。

「さっきのことなんですけど・・・・」

「別に気にしなくていいぞ、さっきのはレナが勝手に」

とここまで言ったところで、シリカに袖を引っ張られる。

「あの・・・わたしじゃ・・・・いやですか・・・?」

最後の方は、小さくなってほとんど聞こえなかった。だが、彼女が何を言おうとしているのかは分かった。

「あの時助けてもらってから、ずっと、ずっと・・・私はレイトさんのことが好きでした!」

きちんと言葉にされて、自覚する。俺はどこか妹のような気持ちでシリカとは接してきた。だから、今まで気づかなかったのだろう。だが、彼女は俺のことをそういう対象で見ていたのだと。
俺が彼女をそういう対象として見られるかというと、意外にも簡単に通った。
一度それを認めてしまうと、全てがすんなりとはまっていく。
だから、俺は俺の今現在の偽りのない気持ちを直接言う。

「俺もシリカのことが好きだ」

告白。一気に心が落ち着かなくなる。
俺はじっと次のシリカの言葉を待った。それは1秒が数十分になるように感じた。

「私も・・・レイトさんのことが好きです」

シリカはこちらの目を見て、恥ずかしそうに答えた。
さっきとは違う沈黙が流れる。次に沈黙を破ったのは、俺だった。

「えーと、じゃあ・・・・・これからもよろしく」

今の場にはそぐわない言葉なのだろうが、これが俺の精一杯だ。

「はいっ」

ある日突然狂ってしまったゲームの中で、少年と少女が結ばれた瞬間だった。  
 

 
後書き
投稿遅れてすいませんでした!
ダークソウルでDLCにはまってしまって・・・・
闘技場、いいですね!4人でのバトルロアイヤルが楽しくて楽しくて
ピッケル持った変人がいたら、私かもしれませんww
感想とか待ってます!! 
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