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ソードアート・オンライン~狩人と黒の剣士~

作者:村雲恭夜
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銀の光、闇の閃光

「あ、次お兄さんがやるの?」
ニコッと笑いかけられ、俺は頷く。
「やるぜ」
「おっけー!」
ユウキがぱちんと指を鳴らすと、その手で俺を招く。
「ルールは全アリか?」
「もちろん。但し、ボクはこれだけだけどね」
ユウキは左手の黒剣〈ダークネス・ロンド〉___〈漆黒の円舞〉の柄を軽く叩く。
流石は、ユウキ。変わらない。
「あ、そうだ。お兄さんは地上戦と空中戦、どっちが好き?」
「どちらも得意だ」
「おっけー。じゃあ両方ね」
すると、黒い翅を出しっぱなしにして離れる。そして、デュエル申し込み窓が現れる。
俺は全損モードを選択してOKを押した。
デュエル窓が消えると同時に十秒のカウントダウンが始まる。
俺とユウキは同時に武器を抜く。俺は二本の刀に両手に、ブラッティ・ギルティを口に持つ。
バトルモードに思考を切り替えると同時にカウントがゼロになる。
「…!」
下左右からユウキに向かって神速で刀を振るう。ユウキはそれを正確にパリィする。
そして、ユウキの剣が俺に迫る。
「_____!」
左足で急制動を掛け、宙に浮き、正確に剣の腹を蹴る。
「へぇ…中々やるね、お兄さん」
「光栄だ」
着地すると同時にソードスキル〈剣技「桜花閃々」〉を発動。
姿勢を低くし、突進する。それをユウキは避けるが、時間差で桜色のエネルギーがユウキに迫る。
「はっ!」
ユウキはそれを飛んで避けると俺に向かって剣を振るう。
それを俺の持つ三本の刀身で受け止めると、超高速の攻防が始まる。
剣を刀で受け、剣を剣で受け、剣を足で受け、剣を拳で打ち払う。
そして、俺達のHPがある程度減ったとき、お互いが弾いて距離をとる。
「〈人符「現世斬」〉!」
姿が見えなくなるほどのスピードで突進して斬り付ける。しかし。
ぎぃん!
と、音がして、ユウキが防ぐ。
「バカ…」
「やぁ!」
そこに、カウンターのソードスキル。恐らくは〈OSS〉だ。俺は全力の防御を強いられる。
「なめるな!!」
ミニ八卦炉を取り出すと、足元に〈ノンディレクショナルレーザー〉を放つ。
途端、爆風が起き、俺達はお互いに空に飛ぶ。
「やぁ!」
「うおおっ!」
そして、お互いにOSSを発動。
俺が発動させたのは11連撃OSS〈ディストピア〉。
三刀流でようやく獲得したOSSは、ユウキを捉える。
HPは俺がイエローゾーンの前、ユウキがイエローゾ-ンだ。俺の〈ダーク〉はSAOコンバートなので、他のプレイヤーより、全てが突出しすぎている。無論、HPも、攻撃力も、防御力も。
「うりゃあああああ!」
「だぁああああああ!」
ユウキの剣は俺の胸に向かって放たれるが、口に咥えていたブラッティ・ギルティの斬撃がそれを防いだ。
「え、うそ!」
「なめるなと言った!」
口に咥えていたブラッティ・ギルティを地面に落とすと、二刀流になって構える。
途端、一つが赤い槍のオーラを、もう一つが炎の剣のオーラを纏う。
「〈神槍剣「グングニル・ザ・レーヴァティン」〉!!」
そして、それを投擲すると、ユウキに接近する
しかし、それを冷静にユウキは対処して叩き落とす。
「どうしたの?もう降参?」
「いや、まだだ」
拳を作り、俺はユウキに接近する。
「〈紅砲」〉!」
ユウキの体に紅き光が刺さると、HPを赤くする。
そして、ユウキは剣を下ろし、
「う~ん、すっごく良いね!一人目はお兄さんに決めた!!」
「…は?」
俺は次のスペカを出そうとして硬直した。
「…デュエルの決着は?」
「これだけやればボクはもう満足だよ。お兄さんはまだ戦いたい?」
笑顔でそう言われれば、俺は首を横に振るしかない。
「さて、一人は見つかったけど…後一人はどうしよう…」
「なら、あいつはどうだ?」
俺はアスナを指す。
「あのお姉さん?」
「そうだ。どうだ?」
すると、ユウキはニコリと笑い。
「うん!あのお姉さんも良いね!じゃ、お兄さん時間ある?」
「ああ」
「じゃ、僕に少し付き合って!」
「おう。…アスナ!」
俺はアスナを呼ぶとすぐに現れ、ユウキが同様の台詞を言って、俺達はユウキに付いていった。
 
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