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ソードアート・オンライン~狩人と黒の剣士~

作者:村雲恭夜
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コラボ編:ハロウィーン祭り準備期間四日目

ミヤビSaibo

ミヤビは翔夜の指示に従い、パンプキン・ザ・クラウンの飛んでいった方に走ってきた。
「何処に(いった)?確か、この辺の筈……」
すると、青い火の玉が何処かから現れる。
「っ!!」
ミヤビは反応が遅れるも、何とかダメージを受けずに避けると、そちらに駆けていく。しかし、そこにはあのカボチャ頭のボスは何処にも居なかった。
「何故……?」
辺りを注意深く見ても、あの目立つ頭は見当たらない。
すると、またもや火の玉が飛んできて、ミヤビを攻撃する。
「くっ!」
ミヤビは仕方無く、手をそこにかざすと、氷の壁を形成する。
この世界にある裏スキルの一つ、凍氷剣の能力だ。
炎は壁に激突すると、消滅する。しかし、パンプキン・ザ・クラウンは姿を現さない。
「警戒してる。なら……こうする迄」
すると、手を地面に付けると、氷の床が展開し、周囲に張られる。そして。
(つかまえた)
ミヤビの後方、約五メートル程の地点に、パンプキン・ザ・クラウンが足を固められて動けなくなっていた。
ミヤビは瞬間神速でそこまで行くと、片手剣を右手で持って、<ブラスター・オブ・クォーテッド>六連撃を放つ。
星のような図形を描くように放たれたそれは、残り少ない六本目のHPバーを一割減らす。
「まだ、終わりじゃ(ない)
そう呟くと、<ジ・アビス>全二十五連撃を発動。一方行に対して激しい攻撃を与える。パンプキン・ザ・クラウンは反撃しようにも、反撃が出来なかった。
「後、これも」
そして、凍氷剣の技<イニジオ・ハイハロード>を発動。
無差別に周囲を凍り付かせ、それを一気に砕け散らせる。並大抵のプレイヤーなら、耐えられずに死亡するが……
「流石イベントMod、(かたい)
パンプキン・ザ・クラウンはその姿を保っていた。どうやら、最後のHPバーになると、防御面が格段に強化されるらしい。となると、ミヤビの片手剣はおろか、薙刀でもダメージは望めないだろう。
「翔夜………!」
ミヤビは相棒の名を呼ぶと、再び凍氷剣でパンプキン・ザ・クラウンに挑んで行った。




























ダークSaibo

「おわっ、地面凍ってるし!」
一方、切り札を製作していた翔夜は、ようやく作り終えたのでミヤビの足跡を追跡していた。そこで、地面が凍ってる事に気が付いたのだ。
「……もしかして、もしかしなくても」
と、翔夜が呟くと、上空からミヤビと、パンプキン・ザ・クラウンが飛んできた。片方は氷の床と壁で移動しており、もう片方は完全に浮いている。
パンプキン・ザ・クラウンのHPバーを確認すると、ラスト五割の所まで下がっていた。つまり、ミヤビはアレを攻撃していたのだ。
「……時間稼ぎってそんなことじゃねぇよ!」
軽くつっこみを叫び入れると、木々を伝ってジャンプをしてミヤビが居る氷の床に着地する。
「翔夜!?」
「お前何してるんだよ!!時間稼ぎってのはあの場所から逃がすなって事だったんだよ!!」
「……それ、ちゃんと説明しない翔夜が(わるい)
「それは今から反省する!よし、反省終わりっ!」
(はやい)
ミヤビのつっこみを軽ーく受け流すと、翔夜は切り札をストレージから取り出す。

それは、超弩級の剣だった。

「重っ!!」
翔夜は持った瞬間、体勢を崩しそうになったが、ミヤビが即座に氷で固定してくれたお陰で落ちて終わり、なんて事にならなかった。
「何それ?それが切札?」
「おう。剴皇剣ラグナ・ロック、一撃の威力はどんな物でも破壊する!……ま、耐久値と破壊力が大きい代わりに、重てぇのが難点だがな」
要するに、ガルパニレベルの重さと思ってもらってもいい。と言うかガルパニって重さの概念あるのかな?
「とにかく、コイツを彼奴に振り下ろしゃ終わりよ!」
「なら、何故最初に使用しなかった?使ったなら、一発KO」
すると、翔夜は一瞬ピタッ、と止まった。
「は、はは……何の事かなミヤビ君。俺は忘れてた訳、なな、無いじゃないか」
(わすれてた)。後でお仕置(しおき)
ミヤビが心まで凍る目線で背中を見ると、翔夜は前を向いてパンプキン・ザ・クラウンを見据える。
「……あの、ミヤビサン?」
「何?」
「……予想以上に早いんで止めて貰えません?」
「………」
何か微かに溜め息を付けられた様な気がしたが、すぐに氷の床から追加で氷が放たれ、パンプキン・ザ・クラウンの動きを封じ込めた。
「よっしゃあ!一丁殺ってやるぜぇえええええ!!」
(はやく)
何か当たりが強いミヤビの声と同時に氷の枷が壊れ、翔夜はパンプキン・ザ・クラウンに向けてジャンプした。
「<祖は闇、祖は光、全てを壊す破壊の聖剣よ、今一度、我に全てを砕く力を!>」
すると、剴皇剣ラグナ・ロックがガルパニレベルに巨大化し、大きく大きく振り上げられた。
「<破壊の戦争(ラグナロク・ブレイク)>!」
そして、強大な剣は仮想の重力に従い、そのスピードを速め、パンプキン・ザ・クラウンに激突した。
「ヴルォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!」
パンプキン・ザ・クラウンは叫び声を上げてそれを防ごうとしたが、破壊の聖剣には鉈など紙のように切り裂かれ、パンプキン・ザ・クラウンはささやかなHPをオーバーキルで倒された。
「いよっ、と」
翔夜は地面に降りて、ラグナ・ロックをストレージに戻すと、ミヤビが戻ってくる。
「………」
そして、まだ冷ややかな目は翔夜に突き刺さったままだった。
(どうしますか……この空気)
翔夜はポケットに手を突っ込むと、本来渡すべき物を渡して無かった事に気が付いた。
「あ、ミヤビ。これ」
翔夜はミヤビに招待状を渡すと、いぶかしげにミヤビは見る。
「これ、何?」
「うちのハロウィーン祭りの招待状。お前、一番お世話になった人物だからさ、相方が呼んで来ればって行ってくれたんだが……来るか?」
(いく)
即答でビックリした。
「え、来るの!?」
「誘ったの、そっち。なら、(いく)。お世話になったのは翔夜だけじゃ、(ない)
「お、おお……」
何か素直すぎるミヤビに、少し恐れを抱くと、来たときと同じゲートが翔夜の近くに現れた。
「んじゃ、またハロウィーン祭りでな!!」
「うん」
最後に女の子らしい笑顔を見せると、本気で怖くなり、さっさとゲートでライトの所に戻った。 
 

 
後書き
ミヤビさんのキャラクター崩壊してないかな……と思う恭夜です。
最近、ミリオンアーサー(3DS版)をやり始めました。小説と同じ恭夜で登録してます。
ライト「どうでもいい情報は置いといて」
ダーク「いよいよ祭り本番だお前ら!!準備は出来てるか参加者ァ!!」
何か調子乗ってない!?
ロード「だって、準備期間長いもん」
後キャラ紹介、紹介で終わるから本番は待って!!今2つ名を調べ中だから!!
三人「遅い!!」
済まん!!では今日はこの辺で!! 
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