| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

ソードアート・オンライン~狩人と黒の剣士~

作者:村雲恭夜
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

アルン、突入

 
前書き
ここからほぼダーク君サイドですー。 

 
午後三時、ALOサーバーのメンテナンスが終了し、俺達とストレアはALOにダイブしていた。
先程キリトからの連絡があり、アルンの世界樹で待ち合わせだ。
「……でけぇな」
『だな……』
『ほぇええ………』
「寧ろ感心するよ……」
「だな」
俺達はそれぞれ呟いた。それもそうだ。ここまででかい樹はSAOにも無かったからな。
それから暫くし、キリトのツンツン頭が見えたので、そちらに駆けようとすると、
ドンッ!!
いきなりキリトが上昇を開始した。
「いきなり何してんだアイツ!!」
『ダーク、追うぞ!』
俺は言われるまでもなく、翼を開き、上昇する。
ステータス的に俺の方が上の筈だが、キリトはそれを越えた速度で加速していく。
結局、キリトに追い付いたのは障壁に達した後で、衝撃音の後、落下するキリトを捕まえる。
「おい、キリト!!何があった!?」
すると、キリトは意識を取り戻し、再び上昇しようとするが、それを俺は殴って制する。
「ライト……いや、ダークか!?何をーーーー」
「落ち着け!!お前が焦った所で障壁が消えるわけが無いだろう!?」
『ダーク……』
裏ではライトとロードが珍しく大人しく見ていた。
「でも、行かなきゃ………行かなきゃ行けないんだ!!」
「いい加減にしろ!!」
俺は久しぶりに、全力で叫んだ。
それにキリトは驚き、そして近くにいたリーファやストレア、ユイまでもが驚く。
「アスナを早く助けたいのは俺も同じだ!!だからこそ、今こそ落ち着きを無くしたら意味ないだろうが!!少しは周りを見やがれ脳筋馬鹿!!」
すると、ストレアが俺達の前に出る。
「ダーク……もう止めて」
俺はキリトを掴む手を離すと、ユイを見る。
「ユイ、警告音声モードは使用できるか?」
「はい。ですが……何に使うんですか?」
ユイはキリトの胸ポケットから出てきて、言う。
俺は世界樹を見ながら言う。
「アスナが世界樹の中に居るのなら、警告音声モードなら声が届くはずだ。これはダークとしてではなく、ライトとしての頼みだ出来るな?」
「……他ならぬ、マスターの頼みなら」
すると、ユイは障壁まで上昇し、口を開いた。
「ママ!!私です!!ママー!!」
だが、それでも反応は無かった。
すると、キリトは障壁に右拳を叩き付ける。しかし、それは弾かれ、波紋が宙に広がるだけだった。
「何だよ………これは………!」
キリトが、震える声を絞り出す。
俺も、出来るのならGPシステムアカウントを使い、これを強引に突破したかった。しかし、俺達の今のシステムアカウントはGMより下。ゲームによって造られた障壁を突破するには、些かシステムアカウントが制限され過ぎている。
ここまで来たにも関わらず、アスナの手に届かない。今の俺には、それしか頭に残っていなかった。
そしてキリトは、犬歯を剥き出し、背の剣を抜こうとしていた。
ーーーーーまさにその時だった。
視界の彼方に、揺れる一つの白い光がちかりと瞬いた。
「………あれは……?」
キリトは怒りを忘れ、俺は考えを忘れ、それを凝視していた。
俺が手を伸ばすと、それは俺の手に握られていた。
「……カード」
俺はぽつりと呟き、キリト達の方へボバリングした。
キリトは無言でカードを見て、リーファに問う。
「リーファ、これ、何だか分かる……?」
「ううん……こんなアイテム、見たことないよ。ライト君、クリックしてみれば?」
「いや、クリックする必要がない」
俺は直感で、これが何かが分かっていた。何度も、何度も、裏で見てきた物。これの正体はーーーーー
「こいつは……システム管理用のアクセスプログラムコードだ」
「!?………」
キリトは息を詰め、俺の手にあるカードを凝視する。
「……じゃあ、これがあれば………」
「いや、ゲーム内でアクセス権を得るには対応するコンソールが必要だ。俺達には、それが出来ない。だが、こいつが意味なく落ちてくる筈ねぇ………」
「それじゃあ……アスナが気付いてこれを………」
俺は無言で頷き、カードをキリトに渡す。
「キリト、これはお前が持つべきだーーーーーリーファ、後、樹の中に通じるゲートは何処だ?」
俺はリーファに向き、質問する。
「え……あれは、樹の根元にあるドームだけど……」
「ありがとう、悪いが、ここからは俺達の問題だ。俺達だけで行く」
そういって、俺はキリトを連れて一直線に世界樹の最下部まで降下する。
暫く降下し、アルン市街がその根元に姿を現す。その上部、巨樹の根と根の隙間に、一際大きなテラスを見つけ、俺達は体勢を入れ替えてそこに着地をする。
「ユイ、ドームとやらへの道は分かるか?」
キリトがユイに言う。
「はい、前方の階段を上ればすぐです。でもーーーーー良いんですか、パパマスター?いままでの情報から類推すると、ゲートを突破するにはかなりの困難を伴うと思われます」
「『離れた手をもう一度掴むため』なら、多少のリスクは承知だ。『やる前から後悔するより、やってから後悔しろ』ってな」
俺はゲートに続く道を見ながら言う。
俺だって昔はそうだった。何もかもやる前から諦め、初めて成し遂げた事さえ、やってから後悔することすら出来なかった。だが、今は違う。
「手なら幾らでも掴んでやる。例え、それがNPCでもプレイヤーでも。それが俺達に与えられた『檻を破る力』だ!!」
「確かに、その通りかもな」
キリトはユイの頭を撫でる。
俺達は階段を登り、壁らしき所まで移動する。
そこには、プレイヤーの十倍はあろう身の丈の、妖精の騎士を彫像が二体並んでいる。像の間には、華麗な装飾を施した石造りの扉がそびえている。
更に近付くと、右側の石像が動き、こちらを見下ろしながら口を開く。
『未だ天の高みを知らぬ者よ、王の城へ至らんと欲するか』
同時に、俺達の前に、最終クエストへの挑戦意思を質す為のイエス、ノーのボタンが表示される。俺達は、迷うことなく、イエスのボタンにふれる。
と、今度は左側の石像が大音声を発した。
『されば、そなたが背の双翼の、天翔に足ることを示すが良い』
途端、大扉がぴしりと割れ、地響きを上げ、ゆっくりと左右に開いていく。
「さぁ、行くぜ………?」
「はい!」
「ユイ、しっかり頭を引っ込めてろよ」
「パパ……、マスター……、頑張って」
それだけ言うと、ユイはキリトの胸ポケットに入る。
そして、俺達は世界樹の中へ足を踏み入れた。 
 

 
後書き
はい、最新話ー!!
ダーク「何故かキリト制止が主となってるが」
え、だってキリトがD………んん、ネタバレネタバレ。
ダーク「………馬鹿か」
取り合えず、今回はアルン突入兼クエスト突入となりました。如何でしょうか?
ライト「如何も何も、俺達の出番少ない」
ロード「ただでさえ少ない出番を減らされたよ僕!?」
いつものキラン♪が無いロードが新鮮過ぎるww
ロード「僕にとっては問題だよ!!」
さておき、ダーク君、AWにでも転生させたら?と言う、意見が我が友ゲーム中毒さん(偽名)から出ました。むむむ………これはこれでダーク君、即感覚つかむかも?
ダーク「AWってアレか?これと同じ原作者の小説」
リュービ「フレイムトーr」
トリオ「アンタは出てくんな!!」
リュービは置いとくとして、そうだよ?
ダーク「ただ、不安なのがアレだ。ちゃんと体あるのかって話」
春雪の体をうばuんんっ、憑依させたらってのきました。
ダーク「主人公は駄目だろ!?」
ま、そこも考え中。やるかやらないかの前にテストと文化祭とその他のプロット書きあるし。増やしたら死ぬる。まじ手助けほしい。
ダーク「友達に助けてm」
無理、意見以外約たたず。
次回、クエストと真実。そろそろクライマックスかな?お楽しみに。
ダーク「早ぇよ!?」 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧