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戦え!!正義の兄弟戦士ジャスティスカイザー

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第四話 由比大尉!正雪の方じゃないからな!!その四

「文武に心技体、人徳と学問、武道を備えたな」
「で、反省もしてですね」
「責任感もあって」
「彼等はその素晴らしさで国民の絶対の支持を得ている」
 もっと言えば全世界から支持を得ている。
「彼等の一挙手一投足が国民からも支持される理由はだ」
「その高潔さからですね」
「信頼されているからですね」
「だから支持されているのだ、政策の全てがな」
「再併合も」
「そっちも」
「信頼は大きい」
 それがあるだけでもだというのだ。
「国民がこの政策を支持している理由はそれだ」
「日帝衆なら」
「日帝衆のやることならって思われてるからですね」
「この強引な設定が成り立っている」
「日本人の誰が支持するんだよっていう設定も」
「そこの読者も納得することだ」
 悪田部は冷徹な目で読者の方を見て言った。
「納得出来なくともだ」
「いいな、そういう設定だからな」
「わかれよ」
「さもないと話が成り立たないからな」
「理解出来なくても納得しろよ」
 尚智と尚武も読者の方を見て言うのだった。
「そういう話なんだからな」
「この作品はそうした話なんだよ」
「納得出来ない者には医者を派遣する」
 KGBの隠語だが悪田部もよく使う。
「心配することはない、楽になるだけだ」
「悪田部さんの周りでは急にいなくなる人がいても気のせいだ」
「たまたまだからな」
「偶然そうなるだけだよ」
「その辺りも納得しろよ」
「そういうことだ、そしてだ」 
 あらためて話す悪田部だった。
「日帝衆は先の併合の失敗を深く反省してだ」
「より多くの人材、資金、技術を導入してですね」
「今度こそはって挑んでるんですね」
「反省はいい結果になるとは限らない」
 これもまたこの世の摂理である。
「幾ら反省してもだ、心からそうしてもな」
「それでもですね」
「絶対にいい結果にはならないんですね」
「それが世の中でありだ」
 日帝衆もというのだ。
「彼等もこの世の摂理の中にいるからな」
「幾ら日帝衆が凄くても」
「この世のものだからですか」
「善人でもですね」
「いい結果を残すとは限らないんですね」
「善人だけで話がよくなれば世の中は実に幸せだ」
 悪田部は二人に幾分かの皮肉も込めて言った。
「善人が善行を積むだけで世の中がよくなるのならな」
「けれど違うんですね、実際は」
「世の中ってやつは」
「そもそも善も主観的なものだ」
 その人それぞれの、というのだ。
「独善もあれば狭い善もありだ、他者にとっては悪であることもある」
「万人にとっての正義ってやつはですか」
「ないんですね」
「そうそうない」
 実際に、というのだ。
「それが世の中だからな」
「善行だけで世の中はですか」
「よくならないんですか」
「悪も同じだ」
 俗に言われるこの属性にあるものもだというのだ。 
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