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遊戯王 最小の可能性~小さいって言うな!~

作者:KOTAKA
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シャインニングギフトドロー!

「私のターン!私はモンスターをセット。カードを1枚伏せてターンエンドだ」
私はいつも通りの手でいった。
先攻でしかも私のデッキでは1ターン目にやることはない。

「俺のターンだ。ドローーーー!俺は手札から王虎ワンフーを攻撃表示で召喚だ!」

王虎ワンフーだとマズイ!そのカードはかなり私のデッキにかなりえげつないく刺さる。

「ひゃっははははは!!このカードの効果を教えてやるよ!このカードの効果はフィールドのに1400以下のモンスターが召喚や特殊召喚された時にそのモンスターを破壊する効果だぜ!お前のデッキにはレベル1のモンスターしかいない。そのモンスター達はステータスが低い。いくら能力で補っていたとしてもこうやって召喚を封じれば何も怖くないぜ!」

悲しいが奴の言うとおりだ。
私のデッキのモンスターはほぼ例外なく低ステータスのモンスターばかりだ。確かにステータスの低いモンスターであるがゆえにあのモンスターの効果には敵わない。
だが………

「デュエルはモンスターだけでやるものじゃない!魔法とトラップとモンスターの全てを使って初めて勝つものなんだ!」
「ふん!ほざいていろ!この状況をお前ではひっくり返せないだろが!いけ!王虎ワンフー!奴の守備モンスターを踏み潰せ!」
奴の場の虎に私の守備モンスターは攻撃を受けていた。しかし!

「私が伏せていたモンスターはガード・オブ・フレムベル!このカードの守備力は2100!攻撃力1700の王虎ワンフーじゃ倒せませんよ!」

三河 LP4000 →3600

「ふん!その程度のダメージでいい気になるなよ!いくら守備力が高くても攻撃出来なければ意味がないんだからな!俺はカードを2枚伏せてターンエンドだ!」

「私のターン。ドロー!私は手札から 地割れを発動!このカードは相手の場の一番攻撃力の低いモンスターを破壊する!あなたの場には王虎ワンフーしかいないから王虎ワンフーを破壊だ!」

「ふん!俺がその程度の事を読んでいないと思ったのか!貴様がカード効果で破壊してくるのは予想していた!俺はリバースカード発動! 速攻魔法 我が身を盾に!このカードの効果により俺は1500のライフを払いモンスターの破壊を無効する!」
「くっ!地割れで破壊出来なかったか………。
私はモンスターをセット。カードを1枚伏せてターンエンドです!」

「はあっ!何も出来ずにターンエンドか!これでお前も新月もシャルルっていう女も全員ジエンドだな!」

奴の何気ない嘲笑う発言。相手はそこまで深くは考えていない発言だっただろう。
しかき、私の心にトドメを指すのには充分な言葉だった。
私のトラウマを呼び起こすのには

あの日も同じようにジエンドだと終わりを告げられた。
あの日を境に私は男に恐怖を覚え、男を拒絶した。そして、私は自分の愚かさを突きつけられた。
そして、私はレベル1とランク1のモンスターしかその日を境に使えなくなった。
そんな忌むべき私の記憶が呼び覚まされたのだ。

私の体は震えて、まともに考える事も出来なくなっていた。思考は止まり、目の前が真っ暗になっていた。
このままじゃ勝てない!私は直感でそう思った。
そんな時だった。1つの柔らかくて暖かい物が私を包み込んだ。
ふと、後ろを見るとシャルルさんが私の後ろに抱きついていたのだ、その抱擁は何よりも力にもなったし、励みにもなった。
「大丈夫だよ。君ならこんなピンチも乗り越えられるよ!」
その暖かさは何物よりも力となった。

「ふん!何をしているかは知らないがここは勝たせてもらうぜ!俺はリバースカード発動!王宮のお触れ!このカードはトラップの発動を行えなくするカード!まずは貴様のトラップを封じるぞ!」
「それはどうかな!この瞬間にトラップ発動!和睦の使者!このカードの効果により私のフィールドのモンスターは戦闘により破壊されない!フリーチェーンのこのカードの効果は無効に出来ない!」

「くっ!小賢しい真似を!俺はターンエンドだ!だが、お前はモンスターを召喚出来ない!モンスター無しでどうやって勝つつもりだ!」

「勝てますよ!私のデッキはあなたのメタカードに止められるほど弱くはない!それに私には今支えてくれている人がいます!それだけで負ける気がしないですよ!」
私はシャルルさんをふと見るとニコっと笑っていた。その笑顔だけでも力になった。

「瑞季さん。私の力をほんの少しだけ贈ります、頑張って!こんな人達に負けないで!」
シャルルさんがそう言うと私の体に力がみなぎてきた。イケる!これなら!

「いきますよ!最強デュエリストのドローは全てが必然!ドローカードさえもデュエリストが導く!来たれシャインニングギフトドロー!」
私の手に光が集まるような感じがしていた。そして、カードを引くと…………

「来た!これが逆転の切り札 アンサイクラー!」

「ふざけた事を言うなよ!俺の場の王虎ワンフーの前ではそんな攻撃力100の雑魚カードなど役になど立たない!」

「それはどうかな!私は手札からエフェクト・ヴェーラーの効果発動!私はこのカードを墓地に送りあなたの場の王虎ワンフーの効果を無効にします!」
「なんだと!」
相手の三河さんはかなり驚いていた。このカードを序盤に使わなかったのは相手に隙を作るためなのもあってバレないようにしていたのもある。
効果が無効になったので当然私はモンスターの召喚が可能になった。

「そして私はアンサイクラーを召喚!更に機械複製術を発動!私はデッキから2体のアンサイクラーを特殊召喚する!更に私はセットしていたバットを反転召喚します!」
これで私の場には5体の通常モンスターが揃った。

「だが、お前の場には雑魚モンスターが並んだ所で俺の場の王虎ワンフーを倒せないぞ!」

「確かに私のモンスターではあなたのモンスターを破壊出来ません。しかし、弱者は弱者なりの知恵があるのを教えてあげますよ!私は手札からトライアングルパワーを発動!フィールドのレベル1通常モンスターの攻撃力は2000上昇する!そして、リバースカード発動! 弱肉強食!私の場にレベル2以下の通常モンスターが5体場にいるのであなたと私は手札とフィールドのレベル2以下の通常モンスター以外を全て破壊します!」

私と相手のフィールドと手札はさっぱりとしてフィールドには通常モンスターだけになった。

「いけ!私のモンスター達ダイレクトアタックだ!」

「ぐわぁぁぁぁぁ!!」
三河 LP 2100 →0


私はデュエルが終わるとその場に倒れこんでいた。体に力はほとんど入らなかった。
目の前の相手は負けると思っていなかったのかかなり慌てていた。
「お前らこうなら力ずくで言うことを聞かせるぞ!」
三河と取り巻き達は私たちに襲いかかってきた。くそ!私の体にはほとんど力が入らないのに!シャルルさんを新月君一人では守りきれない!
私が無理矢理体を奮い立たせようとした時だった。

「はぁぁぁぁ!!!」
三河とその取り巻き達は何物かのジャッキー・チェンも真っ青になりそうな格闘技で飛ばされていった。
「まったく。今年の1年生はうるさいのが多いな。静かに飯も食べられないのか」
目の前には銀髪のスラッとした長身の人が立っていた。
周りからはカイザー!などと呼ばれていた。

カイザー。 デュエルアカデミアで最強の人間が名乗る事の出来る称号であり、その力は圧倒的なものらしい。
私は頭には三河達の事などは離れていて目の前のカイザーに挑戦したいという野心が沸きだっていた。

「はぁ、まったく今年の新入生は面白いな。一人は俺の実力を図っているし、もう一人は俺に野心を剥き出しか。へぇ~。女みたいな姿をしているけど中身は男って訳か。面白い!おい、そこの新入生!俺は今度の新入生実力トーナメントの優勝者とデュエルをするつもりだ。もし、俺とデュエルをしたいなら勝ち上がってきな!」

私はその言葉を聞くと燃えていた。あの人をデュエルアカデミアの皇帝を倒してやる!

三河達は教師陣に処罰を命じられたそうだ。私達は周りの人達の証言で無事にすんだ。
 
 

 
後書き
誤字や感想をお願いします。今回出てきた皇帝の名前は後のお話で。 
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