暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはANSUR〜CrossfirE〜
Ep7それぞれの悩み〜Worries and decision〜
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†††Sideシャルロッテ†††

朝日が窓から射し込んできて、私を良い具合に目覚めさせる。上半身を起こし、窓を眺める。空は晴天。気持ちの良い朝ね。でも私は起きてすぐだというのにまた眼を閉じ、「・・・界律。私に一体何をさせたいの?」独り呟く。
ルシルと出会ってから毎朝欠かさずにしていること。それは私の雇い主とも言える“界律”との精神接続(リンク)。“界律の守護神テスタメント”の複数柱契約。これが意味するのを知っているからこそ、慎重に事を進めておきたいのよね。そして今日、“界律”からの情報に進展があった。

――戦闘時のみ能力値上限が12%まで使用可能。制限された魔術を全て解禁――

たった2%の増減というけれど、それでも私たちにとってはかなり大きい数字だわ。

「戦闘時のみ? 私に、ルシルを殺せってわけ?」

正直これはありえない、とは言い切れないのが堪らなく頭にくる。“テスタメント”の契約には、死ぬこと・殺されることを前提に召喚されることがある。そしてその契約の実行者は、4thテスタメントであるルシルが筆頭となっている。ルシルはこの6千年、様々な世界へと召喚されては、殺し、殺されてきた。

「ふざけるな。こんなこと認めてなるものか」

私は怒りに茹だった頭を冷やすために、顔を洗いに行った。

†††Sideシャルロッテ⇒なのは†††

ずっと考えてたんだ。きっと私と同い年くらいで、深くて綺麗な瞳をしたあの子、フェイトちゃんのこと。会えばまたぶつかり合っちゃうことになると思うけど・・・。

「おはよう、なのは。今日も早いのね」

シャルちゃんの挨拶に、笑顔を浮かべて「うん、おはようシャルちゃん」挨拶を返す。するとシャルちゃんは小さく息を吐いて、「やっぱり、悩んでいるみたいね」って微苦笑。

「・・・うん。ちょっと、ね」

シャルちゃんは何でもお見通しなのかな。けど、それが少し嬉しいと思うんだ。それだけ見てくれていて、仲良しだってことだから。

「あまり抱え込まないようにね。私だって相談くらい乗るから」

「うん、ありがとう」

そうして私とシャルちゃんはリビングへと向かう。それから朝食を終えて登校。
ずっと考え事をしていたから、授業の内容はほとんど頭に入ってない。どんなに切り替えようとしても浮かび上がるあの子、フェイトちゃん。だから休み時間の最中、「いい加減にしなさいよっ!」アリサちゃんが怒鳴り声を上げて、私の机に両手を叩きつけた。私とアリサちゃんとすずかちゃんの3人でお話ししてたんだけど、私が上の空だったから、きっとアリサちゃんは怒っているんだ。

「こないだから何を話しても上の空で、ボケーっとして!」

やっぱりアリサちゃんが怒ってる理由はそれだった。私が悪いんだからちゃんと謝
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