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駄目親父としっかり娘の珍道中
第9話 罪を憎んで人を憎まずって言うけど、それじゃ罪人はどうなるの?
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 そんな銀時達の気持ちなど一切汲み取る事なく、神楽は用意されていたミルクココアを美味そうに飲み干し、更にはおかわりまで要求するあつかましい限りであった。
 因みに、机に上では同様に青ざめたユーノが居り、その後ろでは退屈なのか定春が大きな欠伸をしていた。
 明らかに神楽と定春は状況を分かっていない。このままだと銀さんは確実に牢屋行きになり。新八、神楽はこの世界では未成年の分類なので少年院に搬送される。まぁ、神楽は女の子なので少年院はどうかと言うツッコミはこの際無しにして貰いたい。行った事がないので。
 そして、定春とユーノは当然保健所送りとなるだろう。ユーノは珍種なのでそのまま保護区へと移送されるだけだろうが問題は定春だ。こんな巨大な犬が現代世界に居る筈はないので確実に研究材料にされるのは間違いない。
 正しく万事休す! と言った状況であった。

「もう一度聞く、本当にお前達は住所がないのか?」

 恭也が再度問い掛けてきた。もう一度と言っている辺り恐らくこの話が始まる前に結構質問をされたのだろう。そして、それにどうにかこうにか答えようとしてかなり体力を使い、現在に至ると言うのが安易に予想される。

「えぇ、僕達も此処に来るのは初めてな物でして……そのぉ―――」

 しどろもどろに新八が答える。頭の中でどう答えれば良いのか良い案が浮かばないが為に答えようにも答えられない状況なのだ。その証拠に新八の額からは冷や汗が次々に流れ出し瞳が右往左往しまくる始末。
 落ち着きが無さ過ぎるとはこの事だ。明らかに動揺しているのが見て取れる。

「こっちの駄眼鏡君の言う通りなんです。実は俺等長い間放浪生活をしてて、此処1ヶ月位禄な食事にありつけなくて……本当はやっちゃいけないと分かっていたんですが本能に逆らえず……くっ、自分で自分が情けない! 俺一人を罰して済むんならお好きな様にして下さい。だけどこいつらにはどうか救いの手を差し伸べて下さい! お願いします!」

 言い終わるなり突然机に頭をこすりつける勢いで頭を下げる銀時に一同は騒然となった。
 突然の事故に恭也もその男性も驚きを隠せなかった。無論、それは新八も同じ事でもある。
 が、無論の事だが神楽と定春は全く気にしてない。何処までもこいつらはフリーダムである。

「坂田銀時と言いましたね。貴方の熱意は理解致しました。どうぞ顔を上げて下さい」

 頭を下げている銀時に対し、もう一人の男性がそっと優しい言葉を掛けて来た。その言葉を聞き、銀時は安心したかの様に顔を上げる。
 顔を上げた銀時の目の前に居たのは優しい笑みを浮かべているその男性であった。年相応と言えるだろう中年男性の優しい笑顔が其処にあり、それを見た銀時はふと、何処となく安心出来る感じがした。

「それじゃ、全員が食
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