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めだかボックス 〜From despair to hope 〜
第1箱 「犬や猫じゃないんだからさ………」
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【ボックス】の中でじっと座っていた。















そして。



数十分後



人が声を掛けてきた。




「あれ!!何これ!!! ええ!!子供が・・・ 男のコが・・・!!」



………女のコ?

女のコが僕と同じくらいのコと手を繋いでいた。

……兄弟かな?



「ちょっとっっ!!! 僕!どうしたの?」



慌てたように聞いてきた。



「僕は、捨てられたみたいなんです。」



涙を流すわけでもなく、淡々とした表情で答えた。





その事に少なからず動揺したみたいだ。

捨てられた事をしっかりと理解しているのにこの表情。

2〜3歳のコが……

これは放っておけないわね。





「そ……そっか……。 よっし! 君!私たちと一緒に来なさい! こんなとこにいると風邪を引いちゃうしね。」
 



そう言うと手を差し出された。


差し出された手に少し戸惑ったが


手を握った。




“ギュッ…………”




とても……とても……暖かい手だ。


ずっと……ずっと……この温もりを忘れていたような気がする。



【人の温もり】を。



すると、自然と涙が零れ落ちていた。

表情はそのままなのだが。


握ってくれた女のコはちょっと驚いていたが、

直ぐに笑顔に戻った。





「………よし!すぐそこが私が勤めている病院よ。もうちょっとでつくからね。」





そして軽く涙を拭ってもらった。

「後このコは善吉って言うんだ。仲良くしてあげてね。」




ぜん……きち………?

そうか……このコが、





「うん。よろしくね。善吉くん 僕の名前は劉一だよ。」

そう言って手を差し出す。

「うん!!よろしくね!りゅうくん!」

迷いなく握ってくれた。

満面の笑顔で。




そして、この世界に入って彼が


最初の僕の友達になったんだ。























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