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とある星の力を使いし者
第15話
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ていく。
麻生の能力である「星」(テラ)は一日三〇分しか発動できない。
麻生は能力がきれたり使えなくなったりした時の事を考え、戦闘経験や武術経験など戦闘に役立ちそうな経験を身体に刻み込む事で身体能力を上げている。
しかし、身体強化や自身の眼を変換させるといった能力の使用は身体に刻み込んで、常時発動する訳ではなく一時的に発動しているだけに過ぎない。
これが発動している間は能力使用時間は無くなっていく。
なら常時発動するようにして時間を節約すればいいと思うがそういう訳にはいかないのだ。
まず、麻生の身体能力はこれ以上上げることが出来ない。
上げるとなると星のバックアップがどうしても必要なのだが、もし身体強化を常時発動状態にすれば麻生の身体はその強化の負担に耐えられなくなり、動くおろか死んでしまう事もあるのだ。
ゆえに星のバックアップなしでは発動することが出来ない。
能力使用時間がきれればその瞬間、麻生は死んでしまうと同じ事なのだ。
魔眼などは日常生活に支障が出る可能性があるので常時発動型にしていない。
あの時の神裂は怒りで刀の軌道など先読みすることができ、唯閃に至っては本来の力は出ていなかったので身体強化なしで何とか迎撃することが出来た。
もし、神裂が冷静な状態なら強化なしで勝つ事など不可能なのだ。
なぜ、不可能なのか。
理由は簡単だ。
麻生が人間だからである。
この世界には強さの基準ができている。
天使は神に勝てない、人間は天使に勝てない、などといった強さの順列がこの世界にあるのだ。
聖人は人間より一段階上の存在なので、それらを勝つにはそれ相応の準備や能力などが必要になるのだ。
麻生が星のバックアップなしで身体強化できない理由もこれに該当する。
これ以上強化すれば、それは人間としての領域を超えてしまう事になる。
そうなれば、麻生恭介という人間は人間ではなくなり死を迎えるのだ。
これらを行うには麻生自身が人間をやめ、それ以上の存在になる他ない。
それらは存在改竄というもの。
改竄をすれば、この世界での麻生恭介は消滅し、誰の記憶にも残る事はない。
もっとも、麻生はそんな事をするつもりは毛頭ないのだが。






それから三日後。
三日経っても上条から何も連絡はなく自分の力で解決したのか、と思ったが自分でその考えを否定する。

(あの神裂の話を上条はほとんど信じているようだった。
 だったら、あの疑問点(・・・)に気づいていないだろう。)

神裂は三日後にインデックスの記憶を消すと言った。
もし、上条がそれを否定しても神裂とステイルと協力して、力ずくでもインデックスを回収して記憶を消すだろう。
あの時、神裂は麻生に答えを聞いたが麻生は答えなかった。
なら、今の神裂に残されている道
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