暁 〜小説投稿サイト〜
銀河を漂うタンザナイト
テルヌーゼンと会議室と・・・
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今朝になってある決定を下した。
それは軍部から提出された出兵案の可否を決定するというものであった。
これに対して財務委員長ジョアン・レベロが真っ先に反対の意を表明。
彼は
『同盟の財政状況は年々悪化しており、今日既に遺族年金や軍事支出で財政は赤字支出であるのに、この上戦果を拡大すれば国家財政とそれを支える経済破綻するのは避けられない』
と、もっともな理由を述べた上で反対を表明した。更に
『ヤン提督の智略でイゼルローン要塞を得たのだから、もはや有利な条件で講和を結ぶべし』
とも主張した。次に発言を求めたのは、人的資源委員長のホワン・ルイだった。彼は
『本来、経済建設や社会開発にもちいられるべき人材が軍事方面にかたよるという現状にたいして、不安を禁じえない。ただでさえ軍事方面に人的資源が偏っているので、400万人ほど民間に戻してほしい』
といい、それはできない事だとトリューニヒト国防委員長が反論する一幕もあった。
その後正午に休憩をはさんでから再度会議が行われたが、その際にサンフォード議長が
『100日以内に画期的な軍事上の勝利を得ることで、支持率は最低でも15%上昇する』
というデータを示したことを受けて情報交通委員長コーネリア・ウィンザーの提案により出兵案が多数決にかけられ、その結果財務委員長ジョアン・レベロ、人的資源委員長ホワン・ルイ、国防委員長ヨブ・トリューニヒトの三名の反対を押し切って可決されたのだった。そして後世にアムリッツァの愚行としてその悪名を残した帝国領侵攻作戦の実施が統合作戦本部に告げられた。
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