暁 〜小説投稿サイト〜
Fate/WizarDragonknight
うどんVS餃子
[1/4]

[8]前話 [1] 最後 [2]次話
 セイバーのサーヴァント。
 それは、古今東西の聖杯戦争において、特に優秀と言われるクラスらしい。
 ある時の聖杯戦争では、最終盤まで生き残り、聖杯へ宝具を放ち、その時の聖杯戦争を終わらせた。
 またある時は、味方陣営のとある少年に、自らの命を与え、その戦いを終結へ導いた。
 そして、此度(こたび)のセイバーは。

「うまい!」

 ただひたすらに、食を繰り返していた。

「うまい!」

 サーヴァント、セイバー。煉獄杏寿郎。
 マスターである美炎および、可奈美をブライから助けてくれた彼。
 彼は今。

「うまい!」

 一切表情を動かさないながらも、煉獄は一口ごとに続ける。

「このうどんというものも、餃子というものも、うまい!」
「いやあ、それはよかったぜ」

 真司が、どんどん食卓に餃子を追加していく。

「ほら、どんどん食え食え」
「待って真司さん! 次はこっちのうどんだよ!」

 だが、そんな真司に待ったをかける声。
 友奈が、大きなどんぶり(以前質屋で手に入れたらしい)に盛ったうどんをどっかと置く。

「煉獄さんは、私のうどんを気に入ってくれたんだよ! だから、どんどんと! あ、ちゃんと可奈美ちゃんの分もあるよ!」
「も、もうもらってるよ!」

 可奈美は、まだ食べている真っ最中のうどんを傾ける。
 美炎と煉獄を、友奈たちへ紹介しようと今朝提案してきたハルト。だが、先日唐突にいなくなった罰(実際は二体のファントムと戦っていたのだが、可奈美以外の店員がそれを知る由もない)で、彼は今日一日中ラビットハウスに縛り付けられている。
 コヒメもハルトを手伝いたいと言い出した結果、可奈美が案内することになった。
 だが、二人のアパートに入った途端、真司と友奈は、無数の食卓で歓迎していた。

「うむ! 召喚されたサーヴァントとして、当然現世(げんせ)のことはある程度知識としてはあるが、やはり実際に舌で味わうと格別だ!」
「そう言ってくれると、俺たちも嬉しいぜ!」
「うん! 私も、四国以外もある世界だから、見るもの全部が新しいよ!」
「なんでそんなに……あ、うどん美味しい」

 可奈美の隣で、美炎がそんな感想を述べている。

「美味しい……ていうか、これ本当においしい!」

 美炎の顔がどんどん明るくなっていく。
 すると、友奈が「やった!」と拳を握った。
 一方、美炎の支持を失った真司は口をあんぐりと開けた。

「ななにいいい!? えっと……美炎ちゃん、だったっけ? ほら、こっちも餃子がイロイロあるぜ!」
「真司さん餃子だけじゃん!」

 可奈美はツッコミを入れるが、美炎の隣の煉獄の大声に上書きされる。

「ところで、さつまいもの味噌汁はもうこ
[8]前話 [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ