暁 〜小説投稿サイト〜
Fate/WizarDragonknight
革命レボリューション
[5/5]

[8]前話 [9] 最初 [1]後書き [2]次話
一方、さやかはつまらなさそうに鼻を鳴らした。

「まあ、どうでもいいけどね。アンタ、あたしのことがあった後もファントム倒してるんでしょ?」
「……」
「それとも、やっぱりあたしが言ったこと、信用できない?」

 その言葉とともに、さやかの顔に妖しい紋様が現れた。
 ラッパの顔をした人魚の顔。
 だが、ハルトが息を呑むと同時にすぐにそれは消滅し、妖艶な笑みを浮かべたさやかだけが残った。



「……う……そんなに食べてないはずなのに、腹が重い……」

 ハルトは小声で呟きながら、帰路を歩いていた。
 二月の太陽は沈む速度も速く、すでに青空は夕焼け色に染まっている。冷えた空気は、いまだに安い防寒具を貫通してハルトの体を冷やしていった。

「……で」

 ハルトは大きくため息をついた。

「なんで付いてきてるの?」
「え? いいじゃん別に」

 ハルトの後ろに付いてきている少女、美樹さやかは当然のように笑いながら言った。

「期末試験終わってクタクタなんだ。なんか奢ってよ」
「……たかりに来たの?」
「ダメ?」
「……」

 ハルトは少し考えながら、再び歩きだす。

「今、俺結構金欠だからね。少しだけならだよ」
「ラッキー! 言ってみるもんだね」

 さやかはピースサインをしながら言った。
 結局ハルトは、甘兎庵に続いて、ラビットハウスでの出費を考えて、財布の中を確認しなければならなかった。
[8]前話 [9] 最初 [1]後書き [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ