とっておきの夏(スケッチブック×のんのんびより)
煌めけ!浮き世の君花火
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れんげ「六尺玉!?」
小鞠「それはでかすぎ(汗)」
なっつん「おお!! 花火花火!!」
一穂「夏らしくていいねー!」
葉月「日本の夏の定番ね」
木陰「ほたるん、私たちも参加していいかしら?」
蛍「はい、もちろんですよー」
ひかげ「あれ、でも福岡組は宿とかどうするん?」
なっちゃん「あー、それがさあ…」
なっちゃんがいかにも歯切れが悪そうに切り出した。
なっちゃん「実は今回の旅のコンセプトから、『宿は旅先で仲良くなった人に交渉して泊めてもらう』ってことになっとるんよね…」
ここでなっちゃんは居住まいを正した。
なっちゃん
「そこで皆さんにお願いしたかとですが、今夜一晩だけ皆さんのお宅に泊めてもらえんでしょうか…?無理にとは言いません。もちろん食材費は出しますし、何人かずつに別れて泊まるので一つの家だけに負担がかかるということもありません。どうかご検討のほどよろしくお願いします!」
美術部員一同「「よろしくお願いします!!」」
なっちゃんが頭を下げる。少し遅れてなっちゃん以外の面々も頭を下げた。
一穂「……あのね。いくら気心が知れてきたとはいえ、さすがにそれは虫が良すぎるんじゃないかい?」
れんげ「ね、姉ねぇ…?」
珍しく真剣な表情で一穂が言った。
なっちゃん「で、ですよね…」
一穂「そうでしょう?それにもし泊めてもらった先の家主が危ない人だったりしたらどうするつもりなのん?」
淡々と話す一穂。責めるというより諭すような口調だ。
なっちゃん「それは…そこまでは考えていませんでした……」
一穂「ほらね。なんか簡単に考えとるようだけど人生そんなに甘くないんよ?」
なっちゃん「はい…」シュン…。
急にしおらしくなる美術部員たち。
微妙な空気が漂うなか、のんのん勢の面々は一穂の一挙手一投足を固唾を飲んで見守っていた。
一穂「ーーーなんてね」フッ
一穂が突然笑った。
なっちゃん「え?」
一穂
「たまには先生らしく説教のひとつでもしてみたくなるものさ。教師として見たら君たちの行動は目に余るものがあるけど、個人として見たら度胸があって実に感心させられるねえ。ウチもそんな旅がしてみたいもんだよ……うん、その勇気と度胸に敬意を表して宮内家では君たちを受け入れようじゃないか!」
なっちゃん「ほ、本当ですか!?」
一穂「今回の経験が今後何かの役に立つんなら安いもんだよ。それにこの旭丘で『とっておきの夏』に出会ってもらうためにも、ここは大人としてひと肌脱がなきゃね」
なっちゃん「あ…ありがとうございます!」バッ!
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