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神機楼戦記オクトメディウム
第18話 白陽の騎士と創造の神:後編
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、やるべき事は一つというものだ。
「士郎君。一緒にやるよ! 準備はいい?」
「勿論、いつでもいいよ!」
「心強いね。それじゃあ、士郎君には黒鉄の城の方を任せるよ♪」
「……だから、そういう発言は……」
 そのアブない発言にハラハラしつつも、士郎は姫子と敵を分担する事を確認し合うのであった。
 そして、その姫子が『三つの心』へと向かったのを確認しながら士郎は『黒鉄の城』へと向き合う。
 そんな士郎の戦意を感じ取ったのか、いよいよその魔神は動いたのである。
 彼は、その右腕を突き出すと、それ自体が意思を持っているかのように本体から射出されて剣神目掛けて飛び込んできたのであった。
 だが、その意表を突くような攻撃にも士郎は至って冷静に対応するのだ。
「これも……元のキャラクターと同じような攻撃って事だな?」
 これを受けて、敵はミスをしたなと士郎は思う所であった。何故なら、相手にその戦い方が知られている創作物から拝借した存在を差し向けてきたのだから。これは、敵の出方を把握する必要のある実戦では致命的と言える事であろう。
 故に、士郎はその腕の砲撃を軽々と交わすと、剣神にその敵の懐へと潜り込ませるのであった。
 そして、そのまま彼は剣神の持つ刀を振り抜かせたのだ。
「『斬鉄剣』!」
 そう言い切ると共に、剣神から放たれた刃が黒の魔神を一刀両断したのである。
 そして、暫しの間の後、魔神は綺麗に寸断されて崩れ去ったのであった。
 そう、彼の放った一撃は文字通り金属を切り裂くに至ったという事なのだ。
 一仕事終えた士郎は、そこでふと思ってしまう。
「思わず金属を斬るから『斬鉄剣』なんて言っちゃったけど、これもパクリになりそうだなぁ……」
 そう、例えば北欧神話の最高神をモデルにした存在が本来の愛用の槍よりも使わされられる剣、はたまたもみあげが長い大泥棒の仲間が振るやたら切れ味の良すぎる刀等……心当たりが多すぎる所であった。
「まあ、敵を倒せたんだから良しとするか……姫子さんの方も終わったみたいだし」
 そう言うと士郎は自分の相方も無事に戦い終えたのを確認して安堵したのだ。
 それは、先程士郎と敵の分断をした所に遡る。
 姫子は今、絶賛赤き三つの心と対峙している所であるのであった。
「士郎君も頑張っている所だし、私もちゃんとやんなきゃね♪」
 姫子は言った後に間髪入れずに弾神の懐から銃を取り出すと、それを敵目掛けて発射したのであった。
 しかし、それは敵の持つ斧型の武器によって弾かれてしまったのである。そう、敵の武器は攻防一体の便利な代物という事なのであった。
 何度銃撃しても、敵のその斧の守りにて弾かれてしまう。これではジリ貧であろう。だが、姫子の狙いは別にあったのであった。
(早く……『アレ』をやんないかなぁ〜
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