暁 〜小説投稿サイト〜
【完結】RE: ハイスクール D×D +夜天の書(TS転生オリ主最強、アンチもあるよ?)
第3章 奪われし聖なる剣
第14話 力への意思
[2/5]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
「普通の女の子」だった。
 はぐれ悪魔に両親を殺され、たまたま宿していた神器に命を救われた少女。
 ちょうど9歳の誕生日だったと聞いて、思わず同情したことを覚えている。


 1つ年下の彼女を、リアスは出来る限り気にかけ、仲良くなろうとしていた。
 しかし、はやてとの距離はなかなか埋まらず――いまだにどこか壁を感じさせる。
 彼女がリアスを嫌悪して避けているわけではない。
 いつもクールだが、礼儀正しく接していた。
 恩義を感じ、あれこれと協力を申し出てもくれた。


(一見すると深い仲にみえる。でも――)


 長いつきあいのリアスだからわかる。
 はやては、気さくに付き合っているようで、一線を踏み越えることは決して許さない。
 未だ、グレモリー家の「客人」という立場を崩していないことからも、その姿勢は明らかだ。


「今までなら、問題なかったのよね。けれど、レーティングゲームで注目を浴びてしまった。私でさえ、あそこまで強い力を持っているなんて知らなかった」


 明確な所属を明らかにしていない強い力を持った存在――脅威を覚えても仕方がない。
 仮に、天使や堕天使の陣営に組みすれば、大きな障害となるだろう。
 だからこそ、彼女の兄サーゼクスは、魔王として庇護においたのだから。
 決して善意のみからではない――悪意のみでもないが。


「実際、不死身であるはずのライザー・フェニックスを一発の魔法で打ち破った」


 彼女のオリジナル魔法だという、エターナルフォースブリザードは、凄まじい威力を誇っていた。
 ライザーは、以前とは見る影もなく意気消沈していると聞く。
 不死性ゆえに、どのような攻撃をくらっても平然としていられた。
 本物の「死」を体験したことで、自信を喪失したのだろう。
 絶対の自信をもっていた「不死性」が破られたのだから、無理もない。


(いい薬になったでしょうね。慢心さえ捨てれば、彼の実力は本物よ)


 観戦に来ていた他の上級悪魔たちも、多かれ少なかれ驚愕していた。
 予想以上の力をもった『夜天の書』の存在が、公に曝されたのだ。
 神滅具(ロンギヌス)にも、匹敵する可能性のある新たな神器の登場。
 その所持者である「八神はやて」を巡って議論は紛糾した。


『なぜ、彼女の力を隠していたのか』


 争点は、その一点に尽きる。
 矛先は、決定を下したサーゼクスに向けられた。


『八神はやては、グレモリー家の客人として、長い間協力関係にある』


 結局は、客人という立場ながらも、取り込みに成功している(ようにみえる)ことで、リアスに任せることになった。
 一番親しい仲にあるリアスが選ばれたのは、自然な流れと言える。
 彼
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ