暁 〜小説投稿サイト〜
戦姫絶唱シンフォギア〜響き交わる伴装者〜
第1楽章〜覚醒の伴装者〜
第13節「強襲-アサルティング-」
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 タイミングを見計らうと、リーダー格の黒服さんからのハンドサインを受け、俺は一気に走り出した。

 

「絶対に離さない、この繋いだ手は!」
 迫って来るノイズへと向けて、思いっきり腕を振るう。
 軽く吹き飛ばされたノイズは宙を舞い、道路の側壁にぶつかって消滅した。
 続けて目の前まで来ていたノイズの顔を、力いっぱい殴る。
 こっちも顔の部分から土人形のように崩れ落ち、炭の山へと変わっていく。
 短い時間の間にどんどん倒していく翼さんに比べれば、一匹ずつだし、全然遅いけど……私、戦えてる!
 そう思うと、より一層頑張れる気がしてきた。
「ノイズなんか……怖くない!!」

 そう言った瞬間だった。背中に何かがぶつかったような強い衝撃が走り、バランスが崩れる。
 背後から飛んで来たカエル型ノイズが体当たりしてきたと気付いたのは、足が縺れて転ぶ直前だった。
「うわぁっ!?」
 咄嗟に両手を出して、身体が地面に打ち付けられるのだけは避ける。
「いった〜……後ろからなんて卑怯だよ!」
 起き上がろうとした時、目の前を駆け抜けていく人影が目に入る。
 翔くんだ。生弓矢の入ったケースを抱えて、翔くんは脇目も振らずに全速力で走り抜けていく。
 歯を食いしばり、一生懸命に駆け抜けていくその姿はとても真っ直ぐで、その姿に私は目を奪われた。
「翔くんが頑張ってるんだ!私も、これくらいで負けられない!」
 もう一度立ち上がり、思いっきり深呼吸した私は、翔くんの方へと全力で駆け出した。



「はっ、はっ、はっ、はっ……」
 立花の方へとノイズが集まっている隙を突き、全速力で走り抜ける。
 本当は助けに行きたいところだけど、戦う力を持たない俺が行っても足でまといなだけだ。ここは堪えて、自分の任務に集中するしかない。
 何体かのノイズがこちらに気が付き、紐状の姿に変化して襲ってくる。
 その猛攻をステップとジャンプで華麗に避けながら、更に先へと走る。
 でもこれが精一杯だ。ケースがもう少し重かったら、とてもこんな真似は出来なかっただろう。
「RN式はッ!タイミングを見計らっ……て!」

 しかし、それでもやはり限界は来る。着地の瞬間、背後の側壁にノイズが衝突した衝撃で、前方に吹っ飛ばされる。バランスを崩した身体が宙を舞った。
「くっ……使うなら今か……!」
 抱えていたケースの留め金を外し、ケースが開いた瞬間、中に収められていた鏃を掴む。
「RN式回天特機装束、起動!」
 鏃を掴んだ瞬間、左腕のブレスレットが一瞬だけ発光する。その瞬間、身体全体を虹色の保護膜が包み込むのが確認出来た。

 そして次の瞬間、受身を取った直後に俺は地面を転がる。
 暫くころがって……特に痛みを感じることも無く、俺は起き
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