暁 〜小説投稿サイト〜
戦姫絶唱シンフォギア〜響き交わる伴装者〜
第1楽章〜覚醒の伴装者〜
第7節「頑固な剣(あね)との向き合い方」
[3/3]

[8]前話 [9] 最初 [1]後書き [2]次話

 
「お、いいのか?なら、奢らせてもらおうかな」
「ええ!?い、いいんですか翔さん……そんな恐れ多い……」
「二課に来たばかりの新人、姉さんの後輩なんだ。この程度は、かっこつけさせてくれよ」
「わ〜いやったー!ありがとうございます!」
 
 キリッ、としたキメ顔で言いきった!?
 何の臆面もなく支払いを自分で負担する事を宣言する……。翔、昔のお前なら女性に対し、ここまで余裕のある対応が出来ていなかっただろう。
 緒川さんの言う通り、お前も成長しているのだな……。
 
「それで、いつ行くの?早いに越したことはないないと思うんだけど……」
「なら、平日より休日の方が都合もいいだろう?今週の土曜日、昼前でどうだ?」
「OK!じゃあ、その日は空けとくね!集合は……」
 
 トントン拍子で計画が立っている……だと!?
 あの二人、いつの間にここまで親密な関係になっていたんだ……。
 緒川さんからは学友としか聞いていないが……まさか、その頃から既に!?
 いや、それはない。あの頃の翔はどれだけのラブレターを貰っても、開封した後でまとめて処分しつつ無視を決め込むくらい、言い寄ってくる女子にはうんざりしていたのを知っている。
 となれば……まさか、その理由は既に立花がいたからだというわけか!?
 あの二人、一体何処まで進んでいるのか……気になって仕方がない!!
 いや待て、落ち着け風鳴翼。この程度の事で動揺してどうする?
 この身は剣と鍛えた身。この国を守る使命を帯びた防人たる私が、弟の恋愛関係に心を乱されてなんとする!
 しかし翔の相手が立花だと!?昨日の今日で突き放した立花が翔と……。
 この場合、私はどうすればいいんだ……!?
 
 こうして、二人の預かり知らぬ所で会話を盗み聞きし、その関係を勘違いして一人悶々としている姉がいる事を二人は知らない。
 この後翼は、迎えに来た緒川に声をかけられるまで頭を抱えていたという。

[8]前話 [9] 最初 [1]後書き [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ