第四章 カズミちゃんはアイドル?
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か、そうだとしたら張本人アサキじゃねえかよ!」
「昼でも出るんだあ」
張本人が、ゾンビのごとくむくーっと上体を起こした。
「出るよ。一回、戦ったことあんだろが。平日に学校を抜け出して、ってのは、お前は今日が初めてだろうけど」
「そうか、日曜の昼に戦ったっけ」
「……はい。分かりました。すぐ向かいます。後で報告します。ほいじゃ」
リストフォンで須黒先生との通話を終えた治奈は、振り返りみんなの顔を見回しながら、
「あとのことは先生に任せて、うちらは行こうか」
左腕を立てると、カーテンを開くようにすっと横へ動かした。
と、その瞬間、その姿が消えていた。
同じ場所にある異なる空間、異空へと入ったのである。
「お先っ」
続いて、成葉と正香の姿も消えた。
「うっしゃ、やるぞお!」
カズミは、アサキの肩に腕を回すとぐいと引き寄せた。
「なるべくフォローはしてやるから、未熟モンは無茶だけはせずしっかり経験を積め。分かったか?」
「うん。頼りにしている」
微笑を浮かべるアサキ。
カズミの顔にもくすぐったそうな可愛らしい笑みが、でもそんな自分に照れたように、ニヤリ粗野な笑みへと作り直した。
肩を組んだまま、二人の姿も異空へと消えた。
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