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おっちょこちょいのかよちゃん
10 守りたい清水市(まち)
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元」の四人。すみ子は一人の女子を見て何かを感じた。
(あの子ももしかして私と同じように・・・)

 かよ子、冬田、そしてフローレンスは神社へと降り立った。
「冬田美鈴ちゃん、冷静さを失いすぎですよ」
「はい、ごめんなさあい・・・」
「フローレンスさん」
 かよ子は質問する。
「この喧嘩を止めるにはどうすればいいんでしょうか?それにあの子達も普通じゃない力を持ってます!」
「先ずは交渉するしかありませんわ」
「で、でもどうやって!?」
「山田かよ子ちゃん、落ち着きなさい」
 フローレンスの眈々とした口調にどこかしらの力強さを感じ、かよ子は黙った。
「あのグループの中の一人、濃藤すみ子ちゃんはこの世界の異変を恐ろしく感じています。そこで私と同じ世界から来たイマヌエルという者が彼女にこの世界を守る為の道具を授けたのです」
「この世界を守る為の道具・・・。つまり、私のこの杖と同じような物なの?」
「はい、彼等が持っています道具も私達の世界から授けた物なのです」
「それならどうしてまるちゃんや杉山君を攻撃したの!?」
「それはあの子達が「能力(ちから)」を手に入れた事で喜んで使い方を勘違いしているからですよ」
「それについて私も呆れたよ」
 どこからかまた別の人物が現れた。
「イマヌエル、貴方も聞いていたのですか」
「ああ、私はこの世界を無理に変えようとする者達に対抗する為の道具を寄越したつもりなのにこんな事に使われるとはな。これは私も責任を感じているよ」
「そうですか、山田かよ子ちゃん、冬田美鈴ちゃん、この争いを私達で止めなくてはなりませんわ」
「うん、私もそう思うよ・・・」
「それでは交渉を始めましょう。私達は貴女達を濃藤すみ子ちゃんの所へ連れていきますわ」
「はい!」
 フローレンスはかよ子を、イマヌエルは冬田を連れて飛び立った。

「あいつらまた基地を取り返しに来るかもしれねえぜ」
「ああ、また来ようぜ!」
 グループ「義元」の四人は基地を出て別れた。すみ子は基地の元の所有者に迷惑を掛けてしまったという罪悪感があった。
(あの子達に何か悪い事しちゃったな・・・)
 すみ子はイマヌエルから授かった道具として不思議な力を持つという銃があった。しかし、自分は戦闘には参加できなかった。己の罪悪感から。その時、すみ子の前に何者かが現れた。一人はイマヌエルだった。
「イマヌエルさん・・・?」
「濃藤すみ子君。君の友達は私が授けた武器の本当の目的を忘れてしまっている。君に無駄な戦いを止めるのに是非協力して欲しいのだよ」
「うん、でも私にできるかな・・・?」
「ああ、戦いを止めるのは君一人ではない。ここに君と同じ事を考えている者達を連れて来たよ」
「え?」
 すみ子はイマヌエルと共にいる別の者達を見た
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