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魔法少?リリカルなのは UnlimitedStrikers
第15話 距離を詰め直してみたり
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 ――side震離――

 訓練のレポートや、訓練で使用したカートリッジの報告、加えて割り振られている仕事――書類整理や、単純な事務職等などやることは多い。
 でも、正直この時間は嫌いじゃない。何も考えずに処理出来るのは頭の整理に繋げられるし、気持ち的にも楽なところだ。
 
「……はー……見れば見るほど分からない……何このブーストシステム……なんでこんな……もう」

 近くでシャーリーさんが頭を抱えているのさえ無ければ。
 普段はデバイスルームでの作業なのだけれど、フェイトさんの補佐官でもある以上、そちらの仕事もしなければならない。
 
 でも。
 
 それ以上に昨日の響の使ったブースト……10年前に組まれたエクセリオンモードの試作の更に改良を施したシステムに頭を悩ませている。
 理由は単純、現在シャーリーさん達もエクセリオンモードの改良をしているが、それはミッド式ではなく、近代ベルカ式に合わせるための改良プラン。
 それを組み立てている最中だと言うのに、形は違うけれど既に存在するという衝撃と、その使用方法が本当に身体強化にのみ振られている事に頭を悩ませていた。
 それが唯の強化ですめばよかったけれど、あいにく、響のは心臓の強化、それに伴う血圧上昇に耐えれるだけの強化と、五感の強化に極振りされている。
 その上、オリジナルからかけ離れているからこそ、これをモデルにするわけにはいかない。
 しかし、基礎位なら使えるんじゃないかと思ったら全然使えない、むしろなんでここまで強化しているんだと余計に頭を抱えている。 

 理由はシンプル、なんでこんな無茶なシステムを組んだんだ、と。
 そしてそれは、割と結構な頻度で口から漏れてるので……。
 
「……そうしないと、あのバカは自力でそれをやりかねないから、システムという枷、セーフティを作ったんだよ」

「……え? えぇ?! なんでぇ!? だって、そうしないと戦えないから組んだんでしょう!?」

「シャーリーさん静かに。皆見てます」

 向かい側で叫ぶシャーリーさんを制しつつ、周りを見れば皆見てる。だけど、特に何事も無いように戻っていくあたり慣れているなぁと。
 というのも最初期の頃、事務の育成として、煌や時雨達が頑張っていたせいで慣れたらしい。
 まぁそれはさておき。

「だ、だって。切り札だから無茶してるシステムなんでしょう?」

「うん。無茶なことするから、だからそれ以上出来ないように、システムで制御するようにしたんだよ」

 ……この問題はちょっと根深いんだよね。
 
「もっと言えば……あのバカは。カートリッジさえあれば、手動でアレと同じことが出来る可能性があったから。その前にそれと同じで、それ以上強化されないものがあのシステム」 


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