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魔法少?リリカルなのは UnlimitedStrikers
第11話 想い
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――side響――

 夜風に当たりたくて、六課の空間シミュレーターの側にあるベンチに座してぼーっとしてる。

 ホテル・アグスタで居た流と接触した女性に、俺の血を落としたであろう女性の目的が分からなさすぎて、思考が纏まらない。
 戦闘したアンノウンの関係者と考えるのが筋なんだろうけど……俺の血を落とすメリットって何だ? 
 もしかすると、密輸品の受け渡しに俺を使うとかそういう理由? でも、それなら指紋を付けた何かを落とせばいい。血である必要性は皆無だ。
 わかりやすく俺がそこに居たという事実を作り出すため? でも、俺は前線に出てて、なおかつアンノウンと交戦。しかも俺が設置したマスクマンのサーチャー以外にも、震離と流のデバイスに映像は残っている以上、俺がそこに居た事実はある。
 もしかすると、分身という手段もあるが……俺使えねぇしな。それに……だったら、地下の映像に俺が映る筈なのに、それもない。
 
 駄目だ、これ以上はアグスタの被害報告待ちだなぁ。裏取引とかだったら絶対上がらないはずだけど。
 
「……ヘックション!」

 ……5月も半ばだけど。やはり海沿い冷えるな。ぼちぼち帰りましょうか……って。
 
「もう戻るのか?」
 
「……シグナム副隊長」

 敬礼しようとするが、首を横に降ってきた。ということは、何かあるのかな? ……個人的にはあまり会話したくないんだけど。

「なぁ緋凰」

 ピリッと、空気に緊張が走る。
 これはちょっとお話をとかそういう訳じゃない……バレたか? そうすると最悪だな。俺に不利な札が多すぎる。

「私は聞いたな。どこかで会ったことが無いかと。初めて会ったあの日に、そして今日にも」

「……えぇ。そして、ありません。そう応えた筈ですが?」

「……あぁ。だが、私には覚えがある。管理局に入ってからは滅多に見なくなったあの一打を、何より、障壁(・・)越しに打ち込めるあの技を。
 薄っすらとだが覚えている。髪の長い奴だったと覚えがあるのだから」

 ――わぁ、最悪。
 
「答えろ。あの技術をどこで覚えたのか。そして、もし私の思う時期と一致したのなら――目的を聞かせろ」

 炎が煌めくと共に、その手に(つるぎ)が現れた。
 あの日(・・・)と違うのは、最初から抜かれて居るという事。 
 そして、それは……もう隠せないという事を。

「……限界、早かったなぁ――あぁ。でも丁度こちらも用が有りましたので」

 さぁ、どこまで行けるかな?
 
 ―――
 
 ――sideティアナ――

 ――集団戦での、私やティアナのポジションは、前後左右、全部が味方なんだから。
 
 一人では戦えない。それは……結局アタシ一人じゃ何も出来ない。そ
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