暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少?リリカルなのは UnlimitedStrikers
第10話 信じる理由
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――side響――

「……はい? 怪我?」

「そう。あれだけ(・・・・)血を出してたら、響も辛いでしょう?」

「……いや、あの……え?」

 残骸調査中にヘリのカーゴで待機してるシャマル先生に呼び出されたかと思えば、開口一番、怪我をしたんならちゃんと治療をしないと! となんか怒られてる。
 
 確かに。怪我……というか、自傷というか……拳握ってたら血が出たのは事実だけど。
 ほんの少し……流とかに比べると無いようなもんだし。
 
「確かに怪我……は、まぁしてますが。そんな大したもんじゃないですし」

「嘘よ。だって、地下駐車場(・・・・・)に貴方の血があったのよ?」

「……はい? 地下駐車場なんて、最初に行ったっきり、行ってませんよ?」

「え?」

 シャマル先生と顔を見合わせて首を傾げる。
 アグスタに到着して、最初にエリオとキャロとで下見をした。どこに通路があって、逃走経路予想とか立てたりいろいろしたが……。
 
 地下に俺の血? なんで? は? それ以前に。
 
「なんで俺の血って……あぁ、簡易血液検査というかデータと一致したんですか?」

「……えぇまぁ。だけど……どうして? そこそこ出血量だったわよ?」

「そこそこ出血してたら、そもそも残骸調査になんか出ませんよ?」

「……そう、よねぇ」 
 
 えー……まぁ、アグスタ側の監視カメラのデータもらうか。適当に理由つけて……どストレートに、ホテル側に提出してたこちらの警備分布図が漏れたからとか理由つけるか。

 あ、そうだ。
 
「そういや、ロングアーチと、シグナムさんから聞いたんスけど。震離達を隔離してた結界割れた時、なんか変な反応があったって聞きましたけど」

「えっとぉ。2つあったの。1つはレリックに酷似した反応が一瞬全域に出ていたというのと、繰り返し起きてた転移反応。でもこれは――」

距離瞬間移動(ショートジャンプ)だったんですよね? アンノウンが使ってましたね」

「断続的に起きてたから、おそらくはーって。ただ、あの一瞬、結界が破壊した瞬間、監視カメラも何もかもが一瞬飛んだみたい」

「……へー」

 ……そういやマスクマンがなんか言ってたなぁ。目的は果たしたって。
 最悪、裏取引があったと考えて動くのもありかな。
 だが、それを狙って取引したっていうのは無理だろうなー。流も分かってて結界を壊したっていうならいざ知らず、タイミングが読めない以上無理だろ。
 
「とりあえずまぁ戻りますね」

「えぇ。私も気になることがあるから調べてみるわ」

「了解です。それでは」

 一礼してから、外に出た階段使って下りながら思うことは一つ。
 
 ……地下駐
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