暁 〜小説投稿サイト〜
デジモンアドベンチャー Miracle Light
第12話:優しさの槍戦士
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から逃げ出したのか!?」

あれはどう見てもヒカリの家の飼い猫のミーコだ。

結構な歳で家猫なのに家から隙を見て逃げだそうとするのだとヒカリがよく愚痴っていた。

ミーコはオオクワモンを見て、かつてのコロモンと同じ存在だと言うことに気付き、威嚇した。

そして威嚇されたオオクワモンはミーコの存在に気付くと、縄張りに侵入したミーコの排除にかかる。

「危ない!!」

だが、同じくミーコの存在に気付いたスティングモンが横からオオクワモンに蹴りを入れて狙いを逸らす。

オオクワモンの体当たりはミーコに直撃はしなかったが、衝撃波だけでミーコの小さな体を吹き飛ばした。

「よっと!!」

賢がミーコをキャッチし、生きているかを確かめる。

息はしているのでどうやら気絶しているだけのようだ。

「不味いかもね…」

自分だけならオオクワモンからの攻撃に対処出来る。

しかしミーコを庇いながらとなると…。

「でも、見捨てられないよね…」

どんな相手にも優しさを捨てられないのが一乗寺賢と言う少年である。

だからこそ優しさの紋章の所有者として選ばれたのだろうが。

「負けられないよスティングモン。友達を泣かせるわけにはいかないからね…!!」

「賢ちゃん…これが賢ちゃんの優しさ…僕の中に力が流れ込んで来る…!!」

賢のデジヴァイスが紋章と同じく薄紅色に輝いた時、更なる進化が起きた。

「スティングモン超進化、ジュエルビーモン!!」

スティングモンは玉虫のような虹色の輝きを放つ昆虫型デジモンに進化した。

見る角度で色が変わるプリズムのような鎧を身に纏った戦士に。

「スティングモン…いや、ジュエルビーモン…超進化したんだね」

「うん、今までよりも強い賢ちゃんの優しさが僕を進化させたんだ。」

「そう…頼んだよジュエルビーモン」

今は超進化の感動の余韻に浸るよりも優先すべきことがある。

オオクワモンを倒して安全を確保することだ。

オオクワモンが勢い良く迫るが、カウンターで強烈な回し蹴りを叩き込み、オオクワモンを地面に叩きつける。

その動きは何処か優雅だった。

「パワーもスピードも以前とは比較にならない…体中にパワーが満ちているのを感じる……これなら勝てる!!」

ジュエルビーモンは槍を握り締めながらオオクワモンに突撃する。

そしてオオクワモンも起き上がって飛翔し、ジュエルビーモンに向かっていく。

「スパイクバスター!!」

槍を連続で振ると、衝撃波がいくつも発生。

スティングモンの攻撃ではびくともしなかったオオクワモンが仰け反る。

「今だ、ジュエルビーモン!追撃だ!!」

賢がオオクワモンの隙を逃さず、
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