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 妖精さんは灰色の騎士さんを(性的に)襲う事を決意したそうです。
第1話 妖精さんは決意する。
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side:フィー

 相克を乗り越えて世界を巻き込みかけた戦争を止めたわたし達は、混乱する世界を平穏にするために自分達が出来る事をしてきた。
 遊撃士であるわたしも各地に赴き、色んな依頼を受けてそれを解決して周っている。ようやく落ち着けるくらいには平穏になってきたがわたしはある事に不満を感じていた。


「リィンが一向に手を出してくれない……」


 リィン・シュバルツァー。わたし達Z組の重心であり灰色の騎士として帝国で活躍する彼は何をかくそうわたしの恋人である。
 学生時代から好きだったのだがわたしは妹分として見られていると思っていたので、正直この恋が叶う事はないと思っていた。
 でも決戦前夜のミシュラムでわたしはリィンと結ばれることが出来た。


「キスまではした。でもそこから先は進展なし」


 わたしとてもう18歳の女性だ、そういう事に興味が無いわけじゃない。でもリィンは一向にわたしに手を出してくれない。正直不安になってきた。


「わたし、魅力ないのかな……」


 クラスメイトのアリサやエマ、親友のラウラや保護者的存在のサラは胸が大きく女性らしいと思う。対するわたしは胸も小さく女の魅力では負けている。


「でも不貞腐れるわけにはいかない、元猟兵のやり方で勝負に挑む」


 猟兵のスタンスはどんな手を使っても任務を遂行する事、ならばわたしも出来る手を全て使ってリィンを攻略しよう。


「まずは支援を要請する」


 わたしはZ組の女性達、クラスメイトに助けを求める事にした。えっ、最初は保護者的なサラに聞くものじゃないのかって?サラは駄目、まともな恋愛経験ないもん。


 まずはラウラに聞いてみた、顔を真っ赤にしてまともな回答は帰ってこなかった。


 次にエマに聞いた、わたしにはまだ早いと話しをそらされた。


 ミリアムには聞けない、だって年下だし性格的にいい案が浮かぶとは思えない。
 それにミリアムはユーシスとイイ感じなのでもしいいアドバイスをされたら立ち直れない、年下に負けたくない。


 最後にアリサに相談してみたが、ラウラと同じ感じでいい案はもらえなかった。


 万事休すか……そう思ったわたしに声をかけてきたのはわたしとアリサの話を聞いていたシャロンだった。


「フィー様、いっそ自分で襲ってしまうのがよろしいのではないでしょうか?」
「自分で襲う?」
「はい、暗殺の基本は寝こみを襲う事です。だからリィン様をお酒か薬で眠らせて既成事実を作ればいいかと思います」
「ん、ナイスアイデア」


 隣でアワアワと顔を真っ赤にするアリサをしり目にシャロンは良いアドバイスをくれた。なら早速作戦を考えよう。



――――
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