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稀代の投資家、帝国貴族の3男坊に転生
36話:ゾフィーとの出会い
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宇宙歴767年 帝国歴458年 11月下旬
惑星アースガルズ 農学科試験場
ゾフィー・フォン・リューデリッツ

「おばあ様、何か変なところはないかしら。御爺さまからもくれぐれもと申しつけられましたけれど、わたくし進路も自分で選びましたが他家のご令嬢は宮廷作法や美術などを重視されると伺いますし。」

「ゾフィー。今更じたばたする物ではないわ。領地の経営でRC社と契約している以上、ザイトリッツ様もある程度はあなたの事をご承知のはず。その上でお話を受けられたのですから、安心しなさい。」

おばあ様は落ち着いた様子でお茶の用意を確認している。御爺さまから最高の入り婿が決まったと話されたのは昨年の夏ごろだったかしら。両親を早くになくした影響で祖母に養育されてきたが、今更ながら普通の伯爵家令嬢とはかなり違う道を選ばせてくれたと思う。
恋愛にあこがれが無かったと言えばウソになるが、伯爵家とはいえ入り婿になる以上、普通の方がお相手になるのだろうと思っていたが、お相手があのザイトリッツ様だとは。

私たちの世代の軍部系貴族と辺境領主の息女にとってはかなり前から有名な方だった。幼少から領地経営の案を出し、RC社を設立して大きな利益を上げ、幼年学校から士官学校まで首席。おまけに在学中からイゼルローン要塞の資材調達に貢献された。
私も彼の話を聞いて、自分も領地経営に貢献したいと思い立った口だ。そんな物語の登場人物の様な方が、わたくしのお相手とは、釣り合うのだろうか。話を聞いて以来、正直不安だった。

落ち着かないままお約束のお時間が迫ってくる。試験場を案内してほしいとのことだったので大して着飾ってもいないし、本当にいいのだろうか。

『到着されました。』と前ぶれがきた。どうしよう緊張してきた。少しして御爺さまと茶髪の青年が入室してくる。かなり身長が高いし、鍛えこんだ体つきをしている。

「やっと紹介できたか。孫娘のゾフィーじゃ。よろしく頼むぞ。」

「お初にお目にかかります。ルントシュテット伯が3男、ザイトリッツと申します。お会いできてうれしく思います。」

優雅に挨拶してくれた。表情も優し気だし、そこまで心配しなくていいのかもしれない。

「私こそお会いできて光栄です。リューデリッツ伯が孫女、ゾフィーと申します。よろしくお願いいたします。」

挨拶を終えて、お茶を飲みながら歓談に入る。まず話題になったのはお爺様とザイトリッツ様が関わったイゼルローン要塞話題だったが、

「今だから言える話なのですが、私は軍人として身を立てるよりビジネスで身を立てたいと思っておりまして、丁度リューデリッツ伯と初めてお会いしたときは、士官に合格はしておりましたが、どうにか話を壊せないかと思って居りました。
イゼルローン要塞の資材調達は無理をすれ
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