暁 〜小説投稿サイト〜
ハイスクールD×D イッセーと小猫のグルメサバイバル
第38話 イッセーの苦難、祐斗の仇を見つけます!
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前で呼んだけど……」
「ああ、すまなかったな。知り合いだって言ったのに余所余所しい呼び方をしたら変に思われるかと思ったからつい咄嗟に名前で呼んでしまったんだ。気を悪くさせたなら謝るよ」
「別にそんなことないよ。唯兵藤君ってなんか私にだけ壁を作っているように思えたからちょっと驚いちゃったの。なんだったら私の事もイリナって呼んでほしいんだけど」
「出会って少ししか立っていないのにそんな馴れ馴れしくしてもいいのか?」
「でもゼノヴィアは名前で呼んでいるよね?」
「そりゃ苗字が無いみたいだから名前を呼ぶしかないだろう」
「兵藤君は私の事、嫌いなの?もしかして何か君に不快な思いをさせちゃった?」


 うっ……あまり深入りするべきはないと思って苗字で読んでいたがこれ以上避け続けるのは無理だな。


「悪かった、気を使ったつもりだったが返って不快な思いをさせてしまったようだな……イリナ。これでいいか?」
「……あ」


 イリナの名を呼んでみると、イリナは少し驚いたような表情を浮かべていた。


「どうかしたのか?」
「あ、ううん、何でもないよ(どうして私、兵藤君に名前を呼ばれたら懐かしいって思ったんだろう?やっぱり兵藤君は……)」


 イリナは何かを考えこむように悩んでいたが、決心したような表情を浮かべて声をかけてきた。


「……ねえ、兵藤君。私もイッセー君って呼んでもいい?」
「ああ、別に構わないぞ」
「じゃあ改めてよろしくね。イッセー君!」


 ニパッと太陽のような眩しい笑みを浮かべながら俺の名前を呼ぶイリナを見て、俺は不意に過去の記憶が蘇った。



(イッセー!)



 ……同じだ、昔イリナが俺に見せていた笑顔と全く同じだ。例え服装や髪型が違っていてもこの笑顔だけは全く一緒だった……この子は俺がよく知るあの紫藤イリナに間違いない。


「イリナ……俺は……」


 俺はイリナに自分の事を話してしまいたいという衝動に駆られたがそれを抑え込んだ。


「あれ?今何か言った?」
「……いや、何も言ってないよ。急がないと皆が腹を空かせてしまう、そうなる前に買い物を終わらせて帰るとしようぜ」
「あ、待ってよ、イッセー君!」


 俺はイリナを連れて再び歩き出した。イリナが俺の知っていた幼馴染であったことは分かった、でも俺がイリナが知る神崎一誠だという事を言い出すことは出来ない。それを言ってしまえば彼女を危険な目に合わせてしまうかもしれないからだ。


(すまない、イリナ。俺はお前との約束を守ることは出来ないんだ、せめてこの事件が解決するまではお前とお前の仲間は俺が守って見せるよ……)


 また会おうね……かつてイリナとした約束を守ってやれない自
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