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嗤うせぇるすガキども
これが漢の戦車道 D
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、W号H型より徹甲弾は重いわ。大丈夫?」
「行進間でも6秒台で装てんできますよ。西住殿」

 よく「忠犬」とよばれてからかわれているローダー。
 しかし彼女はこの(というより向こうの)日本で、わずか数ヶ月でトップクラスのローダーに成長したことで知られている。

「いままで乗った中ではカモさん並みに簡単だな。
 私はあひるさんぐらい難しい方が好みだが。これでは居眠りしそうだ」

 右大脳半球が常人の1.5倍ともいわれるドライバーは、本当に眠そうだ。
 小娘悪魔に午前4時にたたき起こされて転移したのが、まだ効いているようだ。

「みぽりーん。携帯は使えるの?」

 コミュニケーション能力は異常に高い通信手は、アマ無線二級を持っている。
 しかし、本当にすごいのは、ここにいる誰もかなわないメール打ちだ。

「沙織さん、大丈夫。
 全車の通信手が、「ここ」のスマホを持っています。
『彼女』が用意していました。ハンズフリーセットもあります。
 画像付きのメールが来るかも知れないから、気をつけて」

 そして彼女らには、悪魔の神通力は必要ない。
 世界中すべての軍神は、常に彼女らとともにある。




「皆、よく聞け。
 この戦いには、前隊長の身柄そのものがかかっている」

 シャーマンのうち1両の中で、シャツから胸の谷間が見える変形ぱっつんが檄を飛ばす。
 前髪ひと房だけがカールしている以外オールバックロングの「前隊長」はうつむいたままだ。

「前隊長は、もと父親がやらかしたせいで、一家が路頭に迷う寸前だ。
 もし勝てなければ、老婆になるまでお風呂に沈められる運命が待っている」

 そう「前隊長」辻つつじはもう18歳だから、遠慮なく帝国金融あたりが沈めてしまうだろう。
 なぜ大阪の街金なのかまでは知らないが。

「……西、無理はしなくていい。
 全国大会で知波単をボロ負けさせ、史上最低の隊長の汚名を着た私に気遣いは無用」
「なにをおっしゃいます。水くさいことを。
 アメリカで『シャーマン泥棒』と言われた私です。
 シャーマンでなら、たとえ相手がティーガーUでもわたりあって見せます」
「西、……すまぬ」

 世間では継続のミカが「手癖が悪い」と評判になっているが、彼女はそこらに落ちているソ連戦車をネコババしているだけの話だ。
 堂々と盗んだシャーマンで戦ったのは、硫黄島の西の方である(史実)。




「ふふふ、あの男どもは、これをただのA3と思って油断してるわね。
 レット・イット・ゴー(くたばれテメエら)ね」

 トウモロコシ頭が、イギリス巻にささやく。
 最近この二人は、デキているのではないかと評判だが、ミカと同じで事実無根である。

「そんな下品
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