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DQ8 呪われし姫君と違う意味で呪われし者達(リュカ伝その3.8おぷしょんバージョン)
第十話:タイミングを見誤るな。怒られるゾ!
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、あの……先刻(さっき)の娘さんが、部屋から抜け出しちゃったらしいであります……多分リーザスの塔へ犯人を捕まえに行ったんだと思うであります!」
「それは本当ですかリュリュさん?」

「トーポ殿が自身の目で見てきた事であります! 如何やら死を覚悟してるらしく、置き手紙も部屋の中に存在するそうであります!」
相当怖かったのか、リュリュ姐さんはネズ公に敬語を使っているでげす。

「ウルフさん……助けた方が良くないですか?」
「それは流石に俺も思うけど……」
リーザスの塔には村人しか入る方法を知らないと、先刻(さっき)女家主が言ってたでげす。如何するんでがすかね?

「……これから俺は幼気(いたいけ)な少年に嘘を吐くから、皆は黙っていてくれるかい?」
「先程の虐め劇も黙って見てましたよ、我々は。今更なんですか?」
ウルフの旦那の突然の発言に、ラングストンの旦那が冷ややかに反論するでげす。

「じゃぁ同じスタンスでいてくれ」
ウルフの旦那はラングストンの旦那の言葉にニヤリと笑うと、クルリと踵を返してお嬢ちゃんの部屋の前で門番をしてる二人の少年に近付いて行く。

「おいポルク……お前等、姉ちゃんに騙され利用されてるぞ」
「はぁ? 何言ってるんだよウルフさん……ゼシカ姉ちゃんが何で俺等を騙すんだよ?」
凄ぇでげす……あんなに虐められてたのに、ウルフの旦那を『さん』付けで呼んでるでがす。

「俺等は冒険者だから、生き物の気配を常に感じ取ってないと危険なんだよ。だがら分かるんだが、お前等が守ってる部屋の中には人の気配がしない。先刻(さっき)誰かが窓から出て行く気配がしたんだ……間違いなくゼシカ姉ちゃんだぞ」

「いくらウルフさんでも、見てもいない部屋の中までは分かる訳ないよ。そうやって俺をまた虐めようとしてるんだろ?」
「疑うのなら、お前が自分の目で部屋の中を確認して来いよ。それでゼシカさんが中に居たら、俺はお前にもゼシカさんにも土下座で謝罪するからさ」

「ほ、本当だな? 本当に土下座するんだな?」
「ああ土下座する。何だったら村の真ん中で大声で謝りながら土下座してやる。だから今すぐに部屋の中を確認しろ」
ネズ公の言う事(しかもリュリュ姐さんの通訳後)をここまで信じれるって凄いでがすな。

「じゃ、じゃぁちょっと待ってて……」
自信満々なウルフの旦那の態度に、半信半疑になりながらも大勢の前での土下座という内容に魅力を感じた少年は、恐る恐る嬢ちゃんの部屋をノックして、扉を開けて入室するでがす。

そして数十秒後……
(バン!)「ほ、本当だ!!! ゼ、ゼシカねぇ(ガバッ!)もがぐがが………」
「大声で騒ぐな。周りの人間にバレるだろ……」

勢いよく部屋から出てきた少年は、大きな声で事態を知らしめよ
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