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夢幻水滸伝
第三話 都へその十二

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「村正はあっちじゃ妖刀ですけどこっちでは強い神具ですから」
「風魔手裏剣は物凄い役に立ちますさかい」
「もう切れんものいはなくて衝撃波も出せます」
「大きさも投げる時に変えられるんですよ、ブーメランみたいに戻ってもきますし」
「そんで僕等も政治出来ますから」
「そっちも頑張ってます」
「まあそっちはまだまだこれからやな」
 政治の方はとだ、芥川は笑って話した。
「けれど戦闘でも諜報でも頼りになる連中や」
「忍者だけあってか」
「そや、いざって時は自分も頼りにしいや」
「ほなな」
「これから宜しくお願いします」
「何かあったら頼みますで」
 兄妹は中里に明るく言ってきた。
「神星やさかい」
「どんどん頼らせてもらいます」
「ああ、こっちこそな」
 中里と双子のやり取りはスムーズに進んだ、そして次は。
 紫と白の平安時代の官服と冠を着ていて右手には杓を持っているが左手には青い扇子を持っている細面で切れ長の目の男がだ、静かに名乗った。
「太宰修治です」
「あれっ、自分」
 彼を見てだ、中里はすぐに言った。
「生徒会長の」
「そうです、あっちの世界ではそれやってます」
「成績も学年一位の」
 中里は彼のこのことを思い出した。
「知らんものはないっていう」
「いえ、あります」
 あっさりとだ、太宰は中里に返した。
「というか僕の知ってることなんて僅かです」
「噂通りの謙虚やな」
「そや、こっちの世界でも会長はこん感じや」
 ここでまた芥川が話す。
「それで僕等の陣営の宰相や」
「総理大臣やな」
「そや、そうなるわ」
「星は天機星で神具は三つ持ってます」
 太宰は謙虚な声で話した。
「天神冠に政要書、神扇です」
「どれもあらゆる知識と知性、教養を授けてくれるものや」
 芥川が太宰の神具について話した。
「特に政治のな」
「そやから政治家か」
「会長さんはな、ちなみにこっちの世界やと宰相って言われてるわ」
「そのままやな」
「そやからこっから宰相って呼んでや」
「じゃあ僕もな」
「それでお願いします、これが菅丞相の天神冠でして」
 太宰はここで自分が今まで被っていた官服の冠を脱いで中里に見せた。一見すると普通の紫の冠だ。
「知性を高めてくれます、あと懐に政要書飛耳長目がありますが」
「そっちは知識やな」
「それと教養です、政治特に内政なら何でも書いてます」
「それで神扇は」
「役小角が持ってたものと言われてて一扇ぎすれば自分も他人も冷静にさせて名案を出させて気力を回復させてくれます」
「それも神具やな」
「はい、ちなみに僕は僧侶と魔術師の術が使えます」
 この二つの術をというのだ。
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