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亡命編 銀河英雄伝説〜新たなる潮流(エーリッヒ・ヴァレンシュタイン伝)
第十二話 ヴァンフリート星域の会戦
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の乖離は無い。両軍が繞回運動を行なった事、混乱した事、原作どおりだ。酷い戦だよ、ヴァンフリートのような戦い辛い場所で繞回運動だなんて帝国軍も同盟軍も何考えてるんだか……。

特にロボス、同盟軍の総司令官なのに基地の事なんて何も考えていないだろう。目先の勝利に夢中になってるとしか思えん。こいつが元帥で宇宙艦隊司令長官なんだからな、同盟の未来は暗いよ。

もう直ぐ此処へグリンメルスハウゼンがやってくる。ミュッケンベルガーから疎まれ、役に立たぬと判断されて此処へ追放されるのだが、問題は此処に同盟の基地があった事だ。

ヴァンフリート星域の会戦はここからが第二部の始まりだ。グリンメルスハウゼン艦隊、一万二千隻は二十七日、つまり明日にはヴァンフリート4=2の北半球を占拠する。この基地は南半球にあるから帝国と同盟でヴァンフリート4=2を半分ずつ占領したような形になる。

此処に基地がある事はラインハルトが気付く、それが二十九日。そして四月の六日には帝国軍がこの基地を攻撃、セレブレッゼ中将は捕虜になり基地は破壊される。原作どおりなら俺も死ぬ事になるだろう……。



宇宙暦 794年 4月 3日  ヴァンフリート4=2 ミハマ・サアヤ


大変な事になりました。帝国軍が此処へ攻めてきます。三月二十七日、帝国軍がヴァンフリート4=2の北半球に艦隊を降下させたのです。艦隊の規模は一個艦隊、一万隻を超えます。しかも私達がそれを知ったのは帝国軍が艦隊を降下させた後でした。

帝国軍の艦隊がヴァンフリート4=2に接近している事を同盟軍の艦隊は知っていたようです。私達に帝国軍の接近を知らせなかったのは通信をすることで自軍の所在地が帝国軍に知られるのを恐れたからだとか……。酷い話です、艦隊は逃げられますけど、基地は逃げられません。その辺りをどう考えているのか。まるで見殺しです。

帝国軍、一個艦隊がヴァンフリート4=2の北半球を占拠したと聞いた時のセレブレッゼ中将の混乱は大変なものでした。帝国軍が此処に来たのは基地の存在を知ってのことではないかと何度もヴァレンシュタイン少佐に問いかけたのです。一個艦隊を派遣し基地を占拠、或いは破壊し帝国軍の恒久的な基地を建設するのではないか……。

中将の不安も無理もありません、帝国軍と基地の間は直線にして約二千四百キロ、単座戦闘艇スパルタニアンを使えば三十分以内でたどり着くのです。地上装甲車を使って大規模侵攻を行なっても三十時間もあれば十分に着きます。攻撃は直ぐにでも始まるかもしれない、そう思ったのでしょう。

それに同盟軍が基地を軽視しているのではないかと思えるような行動をとっている事も中将の不安を大きくしたと思います。全く味方の不安を煽るようなことをするなんて宇宙艦隊は何を考えているのか!

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