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英雄伝説〜光と闇の軌跡〜番外編 語り継がれなかった軌跡篇
外伝〜2度目の恋〜前篇
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うか?リウイ様に面会を求めている方がいらっしゃいますが………」

「面会だと?今日の予定にそんな予定はあったか?」

「いえ、私の独断です。――――その方がどうしてもリウイ様と面会したいとの希望もありましたが………リウイ様とティア様……お二方にとっても関係しますので、お会いになった方がよろしいかと。」

「何……?ティアまで関係しているだと?――――いいだろう、会おう。」

「――――失礼します。」

部屋の(リウイ)の許可を聞いたペテレーネは扉を開いてセシルと共に部屋に入って来た。

「貴方がメンフィル大使――――リウイ・マーシルンさん……………――――!!」

ペテレーネと共に部屋に入って来たセシルはリウイをジッと見つめ、突如襲ってきた心臓の高鳴りに驚いた。

「―――いかにも。我が名はリウイ・マーシルン。このメンフィル大使館の長を務めている。そちらの名前は何と言う?」

「!!し、失礼しました……!私の名前はセシル………――――セシル・ノイエスです。」

「……………何?『セシル・ノイエス』…………だと?」

予想もしていなかった名前がセシルの口から出るとリウイはみるみる目を見開いて驚きの表情でセシルを見つめていた。

「あの……?私の事を知っているのですか……?」

「……………名前だけはな。それで本日は何の用でここまで来た?」

「はい。実は――――――」

セシルはリウイに数日前に突如自分の身に起こった不思議な出来事――――栗色の髪の娘達やリウイ達と共に見覚えのない場所を探索したり共に戦った事、気がついたらイーリュンのシスター服や杖が自分の傍に落ちていた事や突如治癒魔術が扱えるようになった事に加え、イーリュンのシスター―――『ティナ』という名前のシスターの記憶らしきものが次々と自分の頭の中に流れ込んだ事を説明した。



「という訳なんです………貴方達なら何か知っていると思い、訪ねさせて頂きました。」

「「……………………」」

セシルの事情を聞き終えたリウイは目を閉じて静かに黙り込み、ペテレーネは目を見開いてセシルを見つめていた。

「その……私や私の事情の事、お二方は知っているんですよね……?」

「そ、それは………」

どう答えたらいいのかわからないペテレーネはセシルの問いに答えを濁し

「………ペテレーネ。席を外してくれ。俺から説明しておく。」

「―――かしこまりました。」

リウイの指示を聞いて気を取り直した後部屋から退出した………………
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