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ドラゴンクエストビルダーズ:アレフガルドを復活させられてます(新リュカ伝)
第1章:メルキド編
18:守る準備と逃げる準備。戦う準備は如何します?
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絶対にコレを使わない様にする。
でも、この間の様に留守中の襲撃があった場合は活躍してもらうしかない。

「おいリュカ……ちょっと良いか?」
出来上がった鋼の守りを繁々と見詰めてたら、真剣な表情のロッシが近付いてきた。
何だろう……またピリンとの仲の事を聞き出しに来たのか?
どうしよう……赤裸々に語ってやろうかな? それともキキララの話でもしてやろうか?

「俺の描いた設計図通り、見張り台を建ててくれ」
あまり詳しくないキキララの情報を脳内で掻き集めてると、俺の予想とは全然違う頼み事をしてきた。
見張り台を造るって事は……ロッシも遂に戦闘デビューか?
ピリンに格好いい所を見せたくなったか!?

何時になく真剣なロッシの表情に、思わずニヤケてしまう正直者な俺。
そんなイケメンのニヤケ顔に気分を害したチェリーボーイ(予想)ロッシは、木の皮の裏に石炭で描いた設計図を俺に押し付け立ち去った。

ロッシの頼みを叶える為に、設計図を確認する。
おお……字が綺麗だ。アイツを生前のグランバニアに呼んで重要な役職に就けたら、さぞかし活躍する事だろう。
ヒゲ(ロロンド)は無理だな……アイツは字が汚い。仕事の出来ない男だ。



さて……読みやすい設計図のお陰で、見張り台建造は滞りなく進む。
材料も現在庫だけで対応出来るし、ヒゲ(ロロンド)の依頼と違って遣りやすい。
日が暮れる前に完成した見張り台。

依頼人のロッシに成果を見せると、哀しく引き攣った笑顔で礼を言ってきた。
如何やらピリンに格好いいとこを見せたい為に依頼してきたのではないらしい。
流石の俺もニヤケるのを止めて真剣に訳を聞く。

「神鉄炉と金床を見たよ……凄そうだな。アレがあれば鋼の守りの様な凄い物を沢山作れるだろう。そうなればゴーレムは必ず襲いに来る。だから俺は見張り台でゴーレム襲来を見張るんだ。真っ先に逃げ出せる様にね……」

「……ロッシ。お前は何を知ってるんだ? 如何してメルキドの守り神だと言われてるゴーレムが、メルキドの町を壊しに来ると言い続けるんだ?」
「リュカはメルキド城塞を見たんだろ? だったら解るだろう……あの城塞が内側から壊されてる事に。それを人間が行える訳が無い事に!」

「あぁ……それは薄々感づいてた」
「俺の先祖もあの城塞に居た者なんだ。そして代々に渡り、城塞内で起きたおぞましい出来事を聞かされてきた。だから解るんだ……メルキドを守る為に生まれたゴーレムの悲しみが。守るべき価値の無い存在に自ら落ちた者達への怒りが!」

「ロッシ……お前「リュカよ、その様な者の戯れ言に耳を貸す事は無いぞ!」
本気で脅えるロッシに、何かを言おうとした。何を言おうとしたのかは俺にも解らないのだが、何かを言わなきゃならないと思ったんだ。
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