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魔法少女リリカルなのは 〜最強のお人好しと黒き羽〜
第四話 平穏に向けて
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、それじゃ本題に入ろうか」

 素直に謝って、私は視線を彼に、そしてテーブルの中心で話が始まるのを待っているユーノ君へ向ける。

 ユーノ君はコクンと頷くと、小伊坂くんが質問を始めた。

 その表情は、私のお父さんやお兄ちゃん達みたいな……鋭くて、緊張感があった。


*****


「ユーノ……だっけ? 聞きたいことがいくつかあるから、取り敢えず一つずつ。 まずは君自身についてか?」

 俺の問いに、ユーノは念話で俺の質問に答える。

「それじゃ改めて自己紹介を。 僕の名前はユーノ・スクライア。 遺跡発掘のために色んな世界を旅してたスクライア一族の一人です」

 スクライア一族。

 その単語が出た瞬間、俺のデバイス/アマネが単語検索を初めてその意味を調べ出す。

 そして検索結果を集計し、自らの知能として解説を始める。

《スクライア一族で検索した結果、遺跡発掘が目的に放浪する一族と出ました。 恐らくユーノ様も同じ事情で……しかし少々トラブルが発生してこの世界を訪れたというところでしょうか?》

 アマネの問いにユーノは頷き、言葉を紡ぐ。

「僕がこの世界に来たのは、僕が発掘の現場指揮を担当していた遺失物(ロストロギア)/ジュエルシードが輸送中の事故で、この世界に散り散りになってしまったことが原因なんです」

「輸送中の事故?」

《ロストロギアの暴走でしょうか?》

「ううん。 輸送艦が何かの衝撃を受けて、ジュエルシードだけが飛び出してしまったんです」

「う……ん?」

 ユーノは嘘をついていない、と思う。

 少なくともこの場で嘘をつく必要性がないだろうし、かと言っていきなりなんでも信じるのも危険だけど……。

 ただ、輸送艦に与えられた衝撃っていうのがどこか引っかかる。

 ロストロギアを輸送するくらいなんだから、宇宙空間の移動による隕石とか次元震程度じゃビクともしないはずなんだ。

 なのに被害を受けて、しかもジュエルシードだけ。

「小伊坂くん、どうしたの?」

「え……?」

 どうやら俺はぼーっとしていたみたいで、高町は俯いていた俺の顔を覗き込むようにして声をかけてきた。

 俺はすぐさま笑みを見せ、何でもないよと答えた。

 取り敢えず今は情報が少ないし、考えても答えは出ないだろうと思った俺は、ユーノに話す。

「ユーノはそのジュエルシードの回収のためにこの世界にきて、あの黒い存在と戦おうって思ったのか?」

「……うん」

 返事をするユーノの表情は、フェレットだからよく伝わらないけど落ち込んでいるように見えた。

 俯きながら、暗い声で答える。

「僕が発掘指揮をしてたこともあるし、管理外世界であれが暴
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