暁 〜小説投稿サイト〜
ドラゴンクエストX〜紡がれし三つの刻〜正式メンバー版
一の刻・少年期編
第三話「洞窟の中の小さな冒険」
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んでしまった。



翌日

「ふあぁ〜〜〜、お早う」
「お早うございます、坊っちゃん。朝食の用意は出来てますよ」
「さあリュカ、早く顔と手を洗って来なさい」
「は〜〜い」

リュカがまだ食べている時、いち早く食事を済ませたパパスは立ち上がるとリュカに話しかける。

「リュカよ、私はこれから用事があるので出かけるが決して一人で村の外へは出てはいかんぞ」
「うん、分かったよ。行ってらっしゃい、父さん」


食事を続けるリュカをサンチョは懐かしそうに見ながら呟く。

「本当に坊っちゃんはだんだんとお母上に似て来ましたなぁ。お母上のマーサ様もお優しい方で魔物さえもマーサ様の前では子猫の様に大人しくなったものです。ちょうどこのピエールの様に」
「ピイ?」
「そうなの?」
「ええ、本当ですとも。(あんな事さえなければ今頃リュカ様もお城で何不自由無く、幸せに暮らしていたものを……)」

「ごちそうさま!じゃあ、遊びに行ってくるね。行こう、ピエール」
「ピッ、ピィーー」

昔の事を思い出し、暗い表情になっていたサンチョだが元気に駆け出すリュカを穏やかな顔で見送る。

「気を付けて下さいね、危ない事はなさらない様に」
「分かったーー!」

村の中を歩くリュカだが、もう春も間近だというのに肌寒さに震えていた。
畑にも作物は実らず、焚き火で暖を取っている村人も居る。

「うう〜、寒い寒い。どうしたっていうんだろうね今年は?」

「皆も寒そうだな。早く春が来ればいいのにね」
「ピイ、ピイー」

そして、宿屋に着くとリュカは二階に上がりビアンカ達が泊っている部屋へと入って行く。

「ビアンカ、お早う!」
「おや、パパスさん所のリュカじゃないか」
「お早うおばさん。ビアンカは?」
「折角遊びに来てくれて悪いんだけどね、ビアンカはまだ寝てるんだよ」
「まだ?僕は朝ご飯も食べて来たのに」

そう言いながらベットで寝ているビアンカを覗き込むが、マミヤは寝ているビアンカの髪を優しく掻き分けながらリュカに言う。

「この子は病気の父親が心配でね、昨夜も中々寝付けなかったみたいなんだよ」
「そうなんだ、ごめんなさい」
「ははは、いいんだよ。だからもう少しビアンカを寝かしてやってね」
「うん。じゃあね、ビアンカ」

そう言いながら部屋を出て、扉を閉めようとするとマミヤの呟きがリュカの耳に聞こえて来た。

「はあ〜、パパスさんも忙しそうだしね。誰か捜しに行ってくれたらねぇ」

宿屋を出て、少し歩いた所でリュカは足を止めるとピエールは不思議そうにリュカを見上げる。

「ピイ?」
「そうだ!ピエール、僕らで薬師のおじさんを探しに行こうよ」
「ピイ、ピイピイ」

そし
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