暁 〜小説投稿サイト〜
ローゼンリッター回想録 〜血塗られた薔薇と青春〜
第5章 極寒の雪原の中で ~ローゼンリッターの意地~
[1/6]

[8]前話 [1] 最後 [2]次話
 目の前には帝国軍兵士。
まだ、経験の浅い兵士だ。
胴ががら空きだ!!トマホークを振り下ろす!
・・・・
帝国軍基地のβV司令部のポイントAからポイントHまでを制圧し、第2、機関銃小隊両小隊ともに敵守備隊に対して平行圧迫を強いていた。第3小隊は当初の目標を達成し、現状維持と降下部隊の管制誘導を行っている。
次のポイントIを制圧したら。第2小隊との接合点を軸にして敵の側面をつくのがいいだろう、と思い
「第2小隊応答せよ。」
第2小隊長クレメンツ予備役少尉から
「こちら第2小隊!
現在ポイントGまで制圧完了!
どうぞ!」
クレメンツはかなり興奮しているようだ。
「第2小隊!
現制圧ポイントを維持せよ。貴小隊とわが小隊との接合点を軸にして敵の側面をつく。」
「了解しました!
現ポイントを維持します!」
次に機関銃小隊を呼び出した。
「こちら機関銃小隊です。
現制圧ポイントはGポイントです。」
マリー予備役少尉のかなり落ち着いた声が聞こえてきた。
初陣のはずなのにこんなにも落ち着いているとはね、と感心したものだった。
「機関銃小隊は第2小隊との接合点を軸にして敵の側面をつけ。」
「了解しました。」
本当に落ち着いている。感心からか思わず口元が緩む。
そして、
「第1小隊!
このまま、敵の側面をつく。
次の9−4ポイントの角で右折。
その後敵守備隊に一撃を加える。
行くぞ!」
周囲には敵の死体しかなかった。
そのまま小隊の先頭に立ち突っ走る。
無機質な通路を通り、走りながらはむかってくる守備隊を切り殺す。
どの兵士も経験の浅いものばっかりで、今目の前にいる兵士も一番守らなくてはいけない首元の頸動脈部分の防御態勢がなっていない。
トマホークを斜めから振りおろす!
血しぶき。
ポイント9−4に到達。
右折路を見るが、敵はいないようだ。
2個斥候班を先頭に索敵しながら進撃する。
いきなり50mほど先を歩いていた斥候班のマック上等兵が倒れた!
全員がその場で通路の角に身を隠す。
そして、前方から現れたのは配備されていないと思っていた擲弾装甲兵であった!
敵の兵力は2個小隊ほどだ。
擲弾装甲兵は負傷したマック上等兵に目もくれずこっち走ってくる。
しかし、周囲を警戒しているのか来るのが遅い。
敵はこっちに気づいていない可能性が高い。
だったら、先制攻撃をかける以外に有効策はない。
と判断した私は目の前の通路の角にいるジェフリーズ軍曹にハンドサインでフラッシュパンの投擲を命じた。
ジェフリーズ軍曹からOKのサインを見るなり自分も投擲し、軍曹にも投擲を命じた。
爆発!
キーンという耳鳴りの中、次の瞬間に私たちはトマホークを持ち耳と目をふさいでいる擲弾装甲兵の無防備な背中に一撃を加えた。
[8]前話 [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ