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グランバニアは概ね平和……(リュカ伝その3.5えくすとらバージョン)
第15話:あの娘どこの娘この娘はアホの娘
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だ。だが素直すぎて基本的に受動的になる。

何かを考えても、行動する手段を思い付く事がない。
誰かに頼る事で解決に向かおうとするのだ。
だからお父さんの罠に簡単に嵌まってしまう。

代理で女王を務めてた時もそうだ……
国を変えなきゃならないと思っても、その方法を考える事が出来す、誰かに頼んで進もうとした。
カリスマはあっても王には向かない。オジロン大叔父様と同類である。

誰かが行動を決めないと動けない。
操ってくれる人形遣いが居ないと、動く事が出来ないマリオネットだ。
そのかわり素直で良い()だから、行動が決まれば全力で頑張るから好感が持てる。

「貴女は女の子なんだから、そんな野蛮な大会で優勝しなくても良いんじゃないの? 強くなる必要はないんじゃないの?」
「何を言ってるのポピーちゃん! 大会で優勝すればどうなるのか知らないの? 凄いのよ、お父さんは凄い事を言ってくれたのよ!」

知らない訳ねーだろ。
もう大会出るの諦めろって言ってんだよ!
お前の変態祭りに付き合ってられねーんだよ!

「勿論知ってるわよ……お父さんからもお兄ちゃんからも連絡があったから」
「え……既に知らせがあったの? じゃぁお父さんが協力するなって言ってきたの? だからみんな私の姿を見て吃驚してたの!?」

「私と貴女のお父さんが、関係各所に何も知らせない訳ないでしょ。何があったのか、どんな結論になったのか、全部話してくれたわよ……で、みんな思ったの。『リュリュに協力するのは止めよう』って。お父さんが協力するなって言ったんじゃなく、状況を理解して各々結論を出したの」

「じゃ、じゃぁ……みんな私が間違ってる事をしてるって思ってるの?」
「逆に聞くけど、正しい事をしてるつもりなのリュリュは!?」
変態もここまで行くと匠の世界だ。自分を信じて突き進む……困ったわね。

「あ、愛が止まらないのよ……」
何が“愛が止まらない”だ……馬鹿な事を言いやがって!
“愛”って言葉で全てを片付けるんじゃない、“愛”って言葉は万能ではないのだよ。

「そう……貴女のお父さんを愛する気持ちは大きすぎるのね」
「わ、解ってもらえるポピーちゃん!」
解るか馬鹿……と言いたいけど、私もお父さんの事は好きだしなぁ……

「解るわよ勿論。でもね、本当にお父さんの事を愛してるのなら、誰かの力を当てにしちゃダメなんじゃないの?」
「ど、どういう事でしょう?」

「つまり……お父さんは貴女の“愛”を試したいのよ。誰かに強くして貰うのではなく、自身の力で強くなり闘技大会で優勝して貰いたいのよ! そうする事で『リュリュの愛は本物だな。これでは僕もリュリュの愛に応えなければ……』ってなるのよ」
ならねーよ! 自分で言っててツッコんじゃう
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