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戦え!!正義の兄弟戦士ジャスティスカイザー

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第零話 誕生!!正義の兄弟戦士その九

「そもそもです」
「何で俺達なんですか?」
「さっきも言いましたけれど」
「それがどうしてもわからないんですよ」
 こう悪田部に言うのだった。
「どうしてなんですか?」
「本当に」
「そのことは、実はだ」
「はい、実は」
「実は」
「君達の選別は厳選されたものなのだ」
 そうだというのだ。
「全国の高校生から選ばれたな」
「それが俺達なんですか」
「厳選された」
「そうだ、ガラガラポンでだ」
 悪田部は真面目な口調のまま二人に言った、顔も。
「ガラガラポンを回して出て来たのが君達の名前だったのだ」
「えっ、長官今何て」
「何て仰いました!?」
 二人は悪田部の言っている意味がわからなかった、それで即座に彼に問い返した。
「ガラガラポンとか」
「そんな言葉が聞こえた様な」
「だからだ、町内の福引で使う様なだ」
 悪田部は真面目な顔のままその二人に答えていく。
「あれに全国の高校生の名前と個人情報を入力した玉を入れてだ」
「回して出て来たのがですか」
「俺達なんですか」
「それで君達が選ばれたのだ」
 こう話すのだった。
「これでわかったな」
「というか何ですかそれ!!」
「目茶苦茶な理由じゃないですか!」
 ここまで聞いてだ、二人は絶叫で応えた。
「俺達福引ですか!」
「それで玉に俺達のデータがあってですか!」
「それで選ばれたって」
「何なんですか!」
「言った通りだ」
 やはり平然と答える悪田部だった、全く動じていない。
「おめでとう」
「いや、おめでとうじゃないですから」
「それも全然」
「じゃあ俺達目茶苦茶運が悪いですよ」
「全国の高校生から二人って」
「二人だけで日帝衆と戦うとか」
「すげえ運が悪いじゃないですか」
 こう言って抗議する、だが。
 悪田部は相変わらずだ、全く動じず言うのだった。
「では戦ってもらおう」
「拒否権もないんですね」
「そういうことも」
「拒否すればわかるな」
 これだけでわかることだった。
「そういうことだ」
「じゃあやっぱり」
「俺達は戦うしかないんですね」
「そして勝つしか」
「それしか」
「安心しろ、給料と就職の話は守る」
 このことは絶対に、というのだ。
「絶対にな」
「はい、それはですね」
「お願いしますね」
「わかっている、ではだ」
「これからですね」
「日帝衆の野望を止めるのですね」
「日本の危機だ」
 まさにそれ以外の何でもない、それで悪田部も言うのだ。 
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