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オズのモジャボロ

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第十幕その一

                第十幕  ガーゴイルの国
 一行は岩山と岩山の中に入りました、モジャボロはその中に入ってから五人にこうしたことを言いました。
「ここがなんだ」
「ガーゴイルの国ですよね」
「うん、そうだよ」
「じゃあそろそろ」
「ガーゴイルの人達が来るからね」
 こう五人に言うのでした。
「そのことはわかっていてね」
「わかりました」
「じゃあ何時出て来てもいい様に」
「心構えしておきます」
「驚かないです」
「あの人達は飛べるからね」
 このことがガーゴイルの特徴です。
「空から来ても驚かないでね」
「わかりました、じゃあ」
「何処から出て来ても」
 驚かないとです、五人もモジャボロに答えました。
 そのうえで谷間を少しさらに進むとでした、モジャボロの言った通り谷間の上にある青いお空から来ました。
 丸々とした身体で小さな手足があって背中にjは羽根があります、身体は全て硬い木で出来ています。その人達が来てでした。
 まずはドロシー達を見てです、こう言いました。
「ああ、ドロシー王女」
「それにモジャボロさんもトト君も」
「ようこそ」
 こう挨拶をするのでした。
「今日も元気そうで何より」
「そしてこの子達は」
 ここで五人を見て言うのでした。
「はじめて見る顔だけれど」
「服はカドリングの服じゃないね」
「かといって他の国でもない」
「この子達はどの国から来たのかな」
「地下の国からかな」
 ガーゴイルの一人がここでこんなことを言いました。
「あそこからかな」
「じゃあこの子達はノームかい?」
 別のガーゴイルがこんなことを言いました。
「それなら」
「いや、それは違うだろう」
「違うかな」
「ノームは髭があってもっと丸々としているよ」
 そのノームの身体の特徴を言うのでした。
「この子達は太ってないじゃないか」
「ああ、そういえばそうだね」
「そうだよ、じゃあこの子達はノームじゃないよ」
「じゃあ何なのかな」
「さて、足に車もないし」
 今度はこんなことを言ったガーゴイルがいました。
「クルマーでもない」
「じゃあ何処から来たのかな」
「一体」
「私と同じよ」
 ドロシーがいぶかしむガーゴイル達にお話しました。
「私と同じで別の世界から来たのよ」
「へえ、そうだったんだ」
「別の世界から来た子達だったんだ」
「ドロシーさんと同じで」
「そうだったんだね」
「そうよ、それでね」
 ここでなのでした、ドロシーはガーゴイル達に五人のことをお話しました。そうしてそのうえでなのでした。
 ガーゴイル達はです、納得したお顔になってこう言いました。
「成程ね、オズマ姫のお友達で」
「オズの国の名誉市民だね」
「それで時々オズの国に来てなんだ」
「ドロシーさん達と一緒にいるんだ」
「ええ、そうなの」
 ドロシーは明るい笑顔でガーゴイル達にお話しました。 
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