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原作に介入=生 不介入=死 何だ!この世界は!

作者:zinn
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37話

夕とジークが出会った次の日、2人はヴィクターの用意してくれた訓練場に来ていた。現在、夕はヴィクターと話しをしている。ジークはエドガーに連れられて手合わせの準備をしている。

「悪いなヴィクター、行きなりこんなこと頼んで」
「気にしてないわ。あなたのことだから何か考えがあるのでしょう?」
「ああ。俺の考えは   だ」

夕は目的をヴィクター伝える

「なるほど、その手があったわね。でもかなり大変よ」
「ああ。考えを実行するためにはジークに勝つ必要がある。自分で思いついたことだが、いざ戦うとなると面倒になってきたよ」

肩をすくめる夕にヴィクターはすこし笑う。

「ふふ、あなたは本当に面白い人ね…そろそろジークも準備が終わるわ。あなたは準備しなくていいの?」
「男は準備が早いからなもう終わってる」

夕はバリアジャケットを展開していつでもいけることをアピールする。

「それならいいわ。頑張ってきなさい」
「ああ」

話し終えるタイミングよくジークがくる。

「確認する。フィールドにはDSAAと同じ魔法がかかってるから全力で向かってきてくれてかまわない。相手のライフをゼロにするか戦闘不能にしたら勝ちだ。それ以外はルールはなし」

細かいルールをつけてないのは公式試合ではなく手合わせであるからだ。ルールに縛られて実力を出し切れないことを避けるためでもある

「準備はいいか?」
「ばっちりや」

ジークはシャドーボクシングをして見せる。夕はそれを見て頷く。

「そうか。なあ、ジークこの手合わせに罰ゲームをつけないか?」
「罰ゲーム?」
「ああ、負けた方が勝った方の言うことを聞くってやつだ。だがあんまり酷いことは要求できない。良い悪いの判別はヴィクターに頼んである」
「ヴィクターが…ならええかな?」

ヴィクターが間の入ることで了承するジークだった。

「因みに俺が勝ったら要求することはヴィクターにすでに伝えてある」

ジークがヴィクター方を見るとヴィクターは頷く。

「そろそろ始めるぞ。俺への要求は勝ってからゆっくり決めればいい」

夕は構えを取る。

「そうやね。でもうちも負ける気はないから全力で行かせてもらうわ」

ジークも構えを取り、2人の戦いが始まる。

「先手は貰う 乱脚」

夕は様子見に小さな衝撃波を乱れ打ち、最後に大きな衝撃波を放つ。ジークはこれを無駄のない動きで避けて夕に接近し、夕の腕を掴んで投げる。 夕は投げられて地面に直撃する前に右腕を地面に叩きつける。殴られた地面は数メートルに渡って陥没しその上に立っていたジークの体勢を崩す。そこに蹴りを叩き込んで吹き飛ばす。ジークは不安定な体勢でも受け身を取り、吹き飛ばされながら射撃魔法を放つが夕は片手で払い除ける。その後も夕は何回か投げ技を食らうが夕はほとんどダメージを受けなかった。

「なるほど射撃、近接の格闘、密着状態からの投げか、投げ技は地球の柔術に近いな」

夕は実際に技をくらいジークの動きを観察している。ジークも何回も投げているのにほとんどダメージにならず、サブミッションに入ろうにも夕は投げられている途中の不安定な体勢からでも反撃してくるので苦戦していた。

「ユウ君は強いなぁ、うちの技をこうも簡単に防がれると自信なくしそうや」

そう言っているがジークの顔を凄く嬉しそうだった。

「自信を失っているようには見えないな。そろそろこっちからいくぞ」

夕は今までと違い歩いてジークに近づく。その動作には隙がまったくなかった。ジークも今までと違う動きに警戒する。下手に攻撃すれば自分の方が攻撃をくらうことに気づいているのだ。そして両者の手が届く範囲にきたとき夕は拳をジークの顔面に向かって繰り出す。ジークは咄嗟に投げ技の入ろうと夕の腕を掴む………が。

「あつっ!」

掴んだ夕の腕の温度に耐え切れず腕を離してしまう。

「凍る火柱、俺は自分の体の温度を自在に操れる。下手に掴むとそうなる」

夕は高温のまま左手でジーク右腕を掴み持ち上げる。そして残った左手でジークの体に乱打を叩き込む。ジークもただ乱打を食らっているわけではない。捕まれていない左手で夕の攻撃をさばいているが持ち上げられていることもあり、上手く流せないのだ。

「ふっ!」

夕は空中で回転するようにジークを勢いよく投げる。そして「レグルス・ インパクト!」
空中で回転し受け身どころかまともに平行感覚も取れないジークを大技吹き飛ばす。夕はこの対戦で初めて獅子王の技をつかった。獅子の技は大振りな技やためが必要な技が多いのでゼロ距離を得意とするジークには技をかける隙をあたえるだけだと考え、使用を控えているのだ。
 それに夕はジークの弱点に気づいていた。ジークは確かに強い…だが彼女には攻撃力が足りなかった。サブミッションを封じられるとそれだけで相手を一撃でノックアウトさせるような決め技が少なくなるのだ。普通の選手ならそれで全然問題ないのだが夕の様に動きも早く鉄塊のような瞬時、部分的にかけられるような防御技がある相手だと威力不足なのだ。
だが、それは今までのジークの話である。

「やっぱ何か隠れていたのか」

起き上がってきたジークは明らかに先程の違う様子だった。表情に感情が感じられず両腕に先程はなかった手甲がついている

「本番はここからってことだな」

夕は凍る火柱で周囲の地面を凍らせる。こうしておけば相手の近接戦闘で強い踏み込みができなくなるのだ(夕の様に足で凍りを砕いて踏みしめられる人間は例外)

そしてジークが動く。先程より上昇したスピードで近づき右手を爪のよう開いて振るう。夕はジークの腕を裏拳で弾くことで爪の起動を変える。爪は地面にぶつかり地面を大きく抉る。さらに追撃をかけようとしたジークだが夕に殺気を叩きつけられたことで危険を察知し後ろに飛び退く。その後、数回の攻防した後に大きく距離を取る。相変わらず無表情なジークを見た夕はため息をついた。

「元に戻る様子はなしか…動きは完全に人を殺すものだな(DSAAと同じ魔法がフィールドにかかっているおかげで実際に死ぬことはない)」

これはもう軽い手合わせじゃない。ジークの様子からそう感じとった夕は試合モードではなく。敵と戦うときのモードに意識を切り替える。そして集中力を限界まで高めた後、ジークに接近する。ジークの爪と夕の拳が何度もぶつかる。
夕の両腕に鉄塊と(その上に)アナライズ・ウェーブを纏われている。これにより拳に傷を負うことなくジークの爪が纏っている魔力を削ることができる。そのためジークの攻撃力は大きく下がる。こうなると腕力の強い夕が有利になる。だが、ジークも先程より夕の動きについてくるようになっている。長引くと夕の動きを学習するかもしれない。

だが…何だ。この違和感は?

夕は変容してからのジークの動きに違和感を感じていた。今のジークは強い。今のジークの強さは古代ベルカに関係するものだと夕は考えている。違和感はあるがそれでもかなり強かった。だが、夕も伊達に古代ベルカ時代から戦い抜いてきた騎士逹(シグナムやヴィータ、ザフィーラ)と戦ってきたわけではない、例え相手がベルカ時代の王であったとしても引けをとることなく戦えるのだ。そして戦闘を続けていく中、遂に夕は違和感の正体に気づく。気づいた夕はこれ以上感情のないジーク戦う必要はないと考え決めに入る。

「悪いな。ジーク、今のお前と戦ってもつまらないわ。この一撃で終わらせてもらう!」

夕は手のひらにレグルスの力を圧縮して作り出した獅子紋章を作り出し、ジークにダメージ覚悟で接近し紋章を体に押し付ける。

「獅子王 爆炎陣!」

そしてジークに押し付けられた紋章が爆発する。爆発に押され吹き飛ぶ。

獅子王・爆炎陣
限界まで圧縮したレグルスの力を爆発させる技、相手の至近距離で使えばその攻撃力は獅子王の技の中でも上位(レグルス・インパクトよりも上)に入る。しかし、圧縮に失敗すると自爆するリスキーな技でもある。
吹き飛ばされたジークが起き上がってくる様子はない。この手合わせは夕の勝利に終わる。

「さてと、運ぶか…」
夕は倒れたジークを抱き上げて医務室に連れていった。





現在、夕は医務室のドクターにジークを任せて医務室前の椅子に座って休憩をとる。そこに医務室から出たきたヴィクターがやってくる。

「まさか大きなダメージを負うことなくジークを倒してしまうとは思わなかったわ。あなた、本当に全力出してアキラ・ハルズに負けたの?」

ヴィクターもアキラ・ハルズが夕に勝てたのはDSAAのルールとレアスキルによるところが大きく。最後の殴り合いに夕がのったからことや様々な奇跡の上に成り立つている勝利だとはわかっている。だがヴィクターは聞かずにはおれなかった。

「どんな形であれ負けたのは事実だ。それに俺がジークに勝てたのはジークにとって俺が天敵と言えるほ相性が悪かったのが大きい。そうじゃあなけれもっと苦戦していただろうな」

ジークとって夕は最悪の相手である。これはDSAA会場でもいったことだ。これは様子が変化した後のジークにも言えることだった。変化した後のジークのメイン武器は手や指から放たれる収束魔法である。しかし夕はそれは鉄塊で強化し、その上にアナライズ・ウェーブを纏った拳をぶつけることでジークの手足に纏われている魔力を散らしまうのだ。魔力なしジークの腕力はそれほど強くない。そうなれば後は純粋な格闘技で夕に勝つしかなくなるが、しかし魔力を使わない純粋な格闘技で夕に勝てるものはそうはいない。結果は夕はジークに勝利したのだ。

「相性の問題を抜いてもああなったジークの勝てたのはすごいわ」
「………」

ああなったジークというのは一瞬気になったがすぐにどうでもいいと考えなおした。

「何も聞かないのね」

意外そうにヴィクターは聞いてる。

「興味ない。本人が話すなら聞くけどそうじゃないなら聞こうとも思わない」
「あなた、本当に変わっているわ」
「自覚はある」

医務室の前でヴィクターと話していると、ジークは目を覚ましたのをエドガーが教えてくれた。

「ジーク、体は大丈夫なの?」
「まだ頭がすこし揺れてる気がするけど大丈夫や」

心配そうに聞いたヴィクターにジークは大丈夫と返した後、夕を見る

「それにしてもユウ君はやっぱり化け物や、普段のうちをあんな簡単に倒して、あのモードのうちまで倒すやから」
「化け物とは失礼な。余裕を残して勝てたのは3つの理由が作用している」
「理由?」

首を傾げるジーク。真剣に聞く体勢に入るヴィクター。

「その前に確認だ。様子が変わってからの動きはお前の意思じゃないな」
「うん……」
「話したくないなら追求しない「ええよ。話すわ」
「いいのか?」
「うん。ユウ君には知っておいて欲しいんや」

ジークのしてくれた説明を要約するとジークの体にはジークの先祖逹の戦闘経験が入っており、強い攻撃を受けたり危険を感じるとジークの意識が薄くなり本人の意思とは関係なく相手を倒すための動きをしてしまうらしい。

「なるほどな。それを聞いて予想が確信に変わった。これから俺がジークに余裕を残して勝てた3つ目の理由を説明する。一つ目の理由は俺がジークにとって最悪の相性の相手だったからだ」
「そうやね。あの体の温度を上げる技や体を鉄の様に変化させる技は投げ技や絞め技を得意とするうちにとっては厄介すぎる技や」

体を鉄の強度に変えられたら絞め技でいくら絞めてもダメージは殆どない。本気で強化すれば曲がりもしないので折ることもできない。体の温度を上げられればそもそも掴むことすら難しくなる。

「二つ目の要因はジークの先祖の戦った相手に俺みたいなタイプがいなかったか少なかったことだ特に俺のアナライズ・ウェーブ見たいな魔法を使う相手がな」
「ユウ、そのアナライズ・ウェーブってどんな魔法なの」

ヴィクターが聞いたことのない魔法について聞いてくる。

夕がアナライズ・ウェーブについて説明すると。

「「デタラメね(や)」」

二人にデタラメ扱いされるアナライズ・ウェーブであった。

「失礼な」
「だって普通じゃないわ魔法を分解する魔法なんて」
「それを使われたウチら防御魔法や強化魔法が紙見たいなもんやないの。うちも覚えたいくらいや」
「たが今、説明したような問題点がある」
「確かに戦闘中に高い集中力を維持し続けないといけない上に強化魔法が使えないのは辛いわね。原理はわかったけど私には使えそうにないわ」
「うちも無理や。ということでユウ君は使用する魔法も本人の能力も化け物ってことで決定や」
「………話しを戻すぞ」

訂正を諦めたユウだった。

「俺がジークを苦戦することなく倒せた二つ目の理由は今言ったようにジークの先祖の戦闘経験に俺のような戦い方をする奴がいなかったから俺の動きに完璧な対処ができなかったんだろ」
「なるほど。それで最後の理由は?」

二つ目まで納得してもらえたようだ。

「3つ目、ある意味これが一番の重要だ。これが有る限り今後、エレミア化したジークと俺が何回、戦っても負けることない」

負けることないと言い切る夕。

「余裕を残して勝てた最後の理由はジークがエレミアの記憶に操作されたからだ」
「…操作されたからですって?」
「逆やないの?悔しいけど今のウチよりエレミアの記憶に操作されたウチの方が強いはずや」

実際、エレミア化したジークはスピードや力が上昇していた。

「確かに全体の戦闘力は上がっているがその代わり問題も出ているんだ。エレミアの記憶による肉体の強制操作を1つのレアスキルとするなら俺は欠陥品の烙印を押すな」

「あれが欠陥品…」
「信じられないわね。納得のいく説明をしてちょうだい」

ジークはショックを受け、ヴィクターは詳しい説明を求める。

「ジークの変容、エレミア化とでも呼ぶか。エレミア化したジークの動きは先祖の戦闘経験の中から最適な動きが無意識に出る。そこに感情はない。ここまでいいな」

二人は頷くのを見て夕は説明を続ける。

「確かにその動きは最適なものだ…それをジークが使うのに適した形で再現できていればな」
「「?」」

二人とも意味がわからないようだ。

「エレミア化したジークの動きは過去のエレミア逹の中から最適な一人選び、記憶の動きを元にジークの体で再現している。問題はジークが習得していない動きや技でも関係なく出るということだ」
「それのどこの悪いんや?」
「習得している技の場合はジークの経験とエレミアの記憶が合わさって1つの動きとなる。だが完全習得していない技の場合は記憶のみで再現することなる。ジークと記憶のエレミアが全く同じ体格をならいいがその可能性は低い。違う体格の人間が記憶だけで別の人間の技や動きを再現しようとすればそこには必ず無理が生じる。特に性別や身長、腕の長さなんかは再現する上で違っていてはならない点だ。
そうしてできた無理は致命的が隙となる。無理してできた隙だ。そこに強力な攻撃がきても避けることも防ぐこともできずに技は直撃し」
「ユウの勝ちになるのね」
「ああ。使えない技を無理矢理使うことの代償だな」

夕の感じていた違和感の正体は無理な動きをしてできた隙だったのだ

「勝手に動いて無理の生じる技を使って隙を作るようなレアスキルは欠陥品と言っても間違いじゃないだろう」
夕の説明に2人は納得してくれた様だ。

「でも、そんな隙があったなんて気がつかんかったわ」
「動きを見極める訓練をしていればわかるようになる」

夕は簡単に言っているが戦闘中に相手の致命的な隙を見つけるには夕の観の目の様にで全体を見回すことの技術を必要となる(今回行ったことは観の目でいえば中級の技術である)相手の踏み込みや腕の振りなどを見て無理な動きをしていないか、しているなら何処に一番負荷がかかっているのかを見極めないといけないのだ。全体を見る技術は訓練しだいで誰にでもできる技術だが訓練していないと絶対にできない技術でもある。それにエレミア化したジークの全ての動きがジークの習得していない隙のある動きなわけではないのでそれと正面から戦えるだけの近接戦闘のできなければ隙を見つけ出してつくなど不可能である。

「さて、説明は以上だ。そろそろ罰ゲームの話しをさせてもらうぞ」

説明を終えた夕は話しを変える。

「うっ!………やっぱり聞かなあかんの?」
「見逃す気はない」
「ヴィクタぁ」
「だめよ。約束したんだから大人しく夕の言うことを聞きなさい」

罰ゲームに怯えたジークはヴィクターに助けてを求めるがヴィクターは微笑みながら救援を却下する。そのやり取りを気にせず夕は 罰ゲームの内容をいい渡す。

「ジーク、お前は一週間に一度、ヴィクターの家に顔を見せろ」
「へ?」

意味のわからないジークを無視して夕は続ける。

「お前の生活は明らかに不健康そのものだ。おまけに所在がわからないから見てる方からして心配でしかたない。だから一週間に一度、生存確認のためにヴィクターの家に行くようにしろ。拒否権はない」

ヴィクターもそうしろというように頷いているのでジークに逃げ場ない。

「………もし破ったら?」

ジークは恐ろしいが聞いてみる。

「今のところ案が2つあるが………そうだな片方だけでも教えておこう。先ず、どんな手を使ってもお前を見つけ出してクラナガンにつれていく。そして」

その次に放たれた言葉にジークは真っ青になる。

「ショッピングエリアのど真ん中で自由参加の女子DSAAチャンピオンの握手会を行う」

人の通りの多いショッピングエリアの中心でそんなことをすれば、ものすごい数の人が集まることだろう。恥ずかしがりのジークによってそこは地獄以外の何ものでもない。握手会の主役は自分なので逃げることもできない。それに夕が逃がしはしないだろう。

「…鬼や鬼がおる」

ジークは顔を真っ青にして震えながらそう呟いた。

「…確かにジークにとってはそこは地獄ね」

ヴィクターも顔が引きつっていた。

「お前が約束を破らなければいいだけの話だ。わかったなジーク?」
「………了解や」

ジークに受け入れる以外の選択肢はなかった。

「何なら行くのはユウの家でもいいわよ」

そこにヴィクターが付け足す。

「おい」

何を言い出すだこのお嬢様は。

「別にかまわないでしょう?あなたは一人暮らしだし、気を使う相手もいないのだから」
「寧ろ一人暮らしの男子の家に年頃の女子が来るのは不味いんじゃないのか?何かあってからじゃ遅い」
「あなたなら大丈夫よ。女の子に無理矢理手を出すとは思えないし、ジークとあなたが恋愛関係でもならない限り、手は出さないでしょう?」
「…恋愛…うちとユウ君が…」

ジークは何を想像しているのか真っ赤にしていた。年頃の女子は本当にそういう話が好きだな。

「…好きにしろ」

夕はすこし考えた末に受け入れる。夕も自分が好きでもない相手に手を出すようなタイプではないつもりなので。問題ないと考えたのだった。

「どちらの家に行くかはそのときのジークに任せるわ。でもジークが来たか来てないか週末にユウと連絡をとるから、どちらの家にも行ってなかったら。ユウの言ったことを実行するから覚えて置きなさい」
「了解やヴィクター」

こうして所在不明者の定期的な生存確認が可能になったのであった。

おまけ
「なあ…ユウ君」
「何だ?」
「今後もうちと手合わせしてくれる?」

ジークの目には断られることへの怯えがあった。その行動が妙に幼く見えた夕はジークの頭に手を置いた。

「え?」
「本気の手合わせを頻繁にするのは面倒だが、たまになら相手をするから安心しろ。それにトレーニングくらいならつき合ってやるから何時でもこい。」

夕は手を動かして頭を撫でる。特に考えがあってやったことではない雰囲気がそうさせたのだった。

「………うん。ありがとうなユウ君!」

ジークは満面の笑みで夕に感謝していた。

「それでユウは何時までジークを撫でているの?」
「そう言えばそうだな」
「あっ」

夕が手を離すと夕は残念そうな声を上げる。

「どうした」
「なっ何でもあらへんよ」

ジークは何でもないと言うがどうみてももっと撫でてもらいたいというのが丸わかりだった。なので

「これでいいのか?」

夕はもう一度撫でる。

「………うん」

撫でられたジークは顔を真っ赤にしてうつ向いていた。それから夕は十分ほどジークな頭を撫で続けたのだった。 
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