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原作に介入=生 不介入=死 何だ!この世界は!

作者:zinn
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30話

 
前書き
ロストロギアで獅子王の遺伝子と混ざり合い、元の自分に戻れないとが確定したことで夕は三河 夕(ミッドでは島田 夕)を公式に死亡したことにしています。そしてユウ・ミカワとして新たな戸籍登録をしています。

聖王教会上層部としても獅子王の遺伝子を他の人間に混ぜる事ができるロストロギアが存在していたことを公にするわけにはいかないのでこれに協力しています。 

 
夕の第3の人生の開始してから半年、夕は魔法学院中等部に転入した。
始めのころは精神年齢の差により友人が出来なかったが。適当に過ごしているうちに何故か友人ができていた。謎だ。

夕の友達の名はニード・マルス。体育の授業で組んで以来、夕と行動を共にするようになった。巨漢で基本無口だが、言いたいことは、はっきり言うので付き合いやすい人物である。
因みに夕の新しい名前は本名をカタカタにしてユウ・ミカワとした。カタカナにしてミッド風の名前にしただけだが、下手に新しい名前に変えて混乱するより良いと判断したからだ。

本日はなのはとフェイトがどうしても早く帰れないため。夕がヴィヴィオの相手をすることになっている。あの親子(なのはとヴィヴィオ)は夕を使うことを覚えたのだった。

夕は中等部が初等部の校舎の門に来ていた。
「ゆ~う」

そこにいつものようにヴィヴィオが突っ込んでくる。

「よっと」

突っ込んできたヴィヴィオを捕まえる夕。この体になって初めての突っ込みはうまく受け止められずに大ダメージを負ったがあれから更なる鍛練をしてこの体を使いこなせる様になった今の夕にはヴィヴィオを受け止めることくらい簡単であった。

「ったく、毎回毎回突っ込んでくるな。お前は闘牛の牛か?」
「えへへ。こうしないと夕と会ったきがしないの!」

そうかい。もう追求する気も失せたわ。

「ヴィヴィ…オ。早すぎるよ」

ヴィヴィオを追いかけてきたであろう女の子が息切れしながら現れる。

「おい。なに大切な友達置いてきてんだお前は」
「あっごめんねコロナ!夕を見つけたら、体当たりするのが恒例なの!」

こいつ、今体当たりっていったよな?自覚があったのか。

「初めましてヴィヴィオの友達のコロナ・ティミルです。コロナって呼んでください」
「俺はユウ・ミカワだ。好きに呼んでくれ。ヴィヴィオはこいつの親と俺が知り合いってことでよく相手をさせられいる」

自己紹介されたのでヴィヴィオの頭に手を置きながらこちらも自己紹介する。

「わかりました。ユウさんって呼ばせてもらいます!」
「それでこの後、どうするだ?。俺はお前の面倒を見るようにしか言われてないぞ」
「コロナぁどうしよう?」
「う~ん」

聞いてなかったがコロナも参加するのか。

「クラナガンに行きませんか?ユウさんが一緒なら大丈夫だど思うんです」

確かに小学生だけなら危ないが中学生の夕がいれば大丈夫だろう。

「うん。行こう!」
「ユウさんは良いですか?」

夕にも聞いてくるコロナ。年に似合わない礼儀正し子だな。

「ああ、いいぞ。ただし何が起こるわからないから二人とも俺からあんまり離れるなよ。約束できるなら連れて行く」
「「うん(はい)」」

夕は二人を連れてクラナガンの町に向かった。
クラナガンの町に着くと二人は目を輝かせる。まぁ二人の年齢だと両親が一緒でもないと来ることはできないからな。

「ひさしぶりのクラナガンだ!」
「ユウさん。あのお店見に行きましょう!」
「二人とも興奮するのはわかるが、すこし落ち着こう。時間は有限だから本当に行きたい店を選んでから行くぞ」
「「は~い」」

夕は興奮する二人を落ち着かせてから町を回った。2時間ほど回ったところで二人の体力が減ってきたので近くのファミレスに入る。通されたのは窓際の席だった

「デザートくらいなら奢ってやるから好きなの頼んでいいぞ」
「わ~い!」
「ありがとうございます!」

聖王教会からかなりの額をもらっている夕にしてみれば二人に奢るくらいは負担ではなかった。

「あっ!」

幸せそうにケーキを食べていたヴィヴィオは外を見て声を上げる。
ヴィヴィオが見ていたのは窓の外に見えるビルの巨大液晶に映った映像だった。

「あれは去年DSAAの映像だな」

夕はその映像が魔法戦競技会のものであることがわかった。

「すごいですよね。あんなに戦えるなんて」
「ああ。さすがは上位の選手だな。なぁヴィヴィオ……………ヴィヴィオ?」

夕の呼びかけにヴィヴィオは反応を示さなず、食い入るようにテレビを見ていた。

「聞こえてませんね」
「まぁまだ時間はあるから気がすむまで見せてやればいいだろう」
「そうですね」

二人はヴィヴィオをそのままにして食事を続けた。そして20分ほどで映像が終り、ヴィヴィオが意識がこちらに戻ってきた。

「ねぇ、夕?」
「おっ戻ってきたか、何だ?」
「夕は大会にでないの?」
「は?」

突然、何を言い出すんだこの子は?

「だから~夕は大会にでないの?夕は強いのに!」
「え?ユウさんって強いの?」
「うん!パパやママ、道場の人にも勝っちゃうんだよ!」
「…ヴィヴィオのパパやママがどのくらい強いのかは分かりませんが、道場の人よりも強いって事はかなりの実力者ってことですよね?」

ヴィヴィオにより夕の強さが説明されていく。

「おいヴィヴィオ、大げさに言いすぎだ」

夕は止めに入る。コロナはまだヴィヴィオの親の正体を知らない。もし知ったら俺はエース・オブ・エースや三提督直属部隊の隊員に勝ったことになる。勝ったのは事実だがそれを知られると面倒なことになる。

「大げさなんですか?」
「確かにヴィヴィオに言う通りヴィヴィオの両親や道場の人に勝ったことはあるがまぐれ見たいなもんだ。もう一度戦ったら負ける」
「え~!でももがっ!」

夕は自分の食べていたケーキでヴィヴィオの口を塞ぐ。これはなのは逹にも口裏を合わせてもらわないといけないな。

「それでも勝ったことに違いはないんですね………大会には出ないですか?」
「あんまり興味なんいんだ。それに今の俺の身体だと大会は無理だ」
「どこか怪我でもされたんですか?」
「半年くらい前に事故に巻き込まれてな。怪我は治ったんだが療養期間の間に体が鈍ってしまったんだ。今、鍛え直しているところだ」

夕は僅かに嘘を混ぜた真実を語った。

「どのくらいかかるんですか?」
「そうだな………完全な状態にするなら後一年は欲しいな」

これは事実である。夕は今の体を使いこなせるようになってはいるが、満足しているわけではない。この体での理想の動きをするにはもっと鍛える必要があるのだ。

「そうなんですか……なら鍛え直したら是非大会に出てください。私、ユウさんが戦っているのを見てみたいです!」
「ヴィヴィオも見たい!」
「鍛え直したら考えて見るよ」
夕は軽い気持ちで答えたがこの言葉が夕をDSAAに出す切っ掛けになるとは思っていなかった。


「今日はありがとうございました」
「気にするな。こっちもなかなか楽しかったよ」

夕はコロナを家まで送っていた。そこまで暗くはないが一人で帰らせるのは危険と考えたからだ。

「あっ家はあそこなんでここまででいいです」
コロナが近くの家を指した。

「そうか気をつけて帰れよ」
「はい。ユウさん!私、来年を楽しみにしてます!失礼します!」

コロナは走り去っていった。夕はコロナが家に入るのを確認してから帰路についた。 
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