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とある3人のデート・ア・ライブ

作者:火雪
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第一章 精霊
  第5話 敵と味方

 
前書き
2作目は諦めて、こっちに専念しまーす!

では投稿します。 

 
上条「はぁ…」

上条は自分の勉強の出来なさに呆れていた。

今日も授業についていけなかった。

一方通行に教えてもらおう。そう思い、トボトボ廊下を歩いていると、

士道と担任の先生が何か話していた。先生は何故か乙女の顔になっている。

少し眺めていたら、先生が必死な様子で士道に何か言っているのがコッチにも伝わった。

そして士道は逃げた。

理由は分からないが、とりあえず今の状態の先生に関わるとまずいと思い、先生の横を通りすぎて士道を探しに向かう。

そして、士道を見失った。

適当に歩いていると、士道は後ろの席にいた……名前は確か『鳶一折紙』、頭脳明晰でスポーツ万能で天才らしい少女と何か話していた。

少し近づくと声が聞こえてきた。

士道「お、俺と付き合ってくれ!」

折紙「別に構わない」

士道「え?」

告白うまくいって良かったねー。おめでとー。と上条は心の中で棒読みで言った。全力でリア充爆発しろと言いたかったが。

そう思った瞬間、



空間震警報が鳴った。



折紙が何処かに行く。士道は耳にある通信機に耳を傾けている。

上条もとりあえず、先生に見つからないようにするかと適当に歩こうと思ったが、




その刹那、





ドォン!という爆発音が聞こえた。






上条「な、何が起こってるんだ?」

上条は音源の方を向いた。何かが起こっている。でも何だ?爆弾か?

士道「どうやら、ここで空間震が起きたらしい!そして精霊がここにいる!精霊に近づくのは今しかない!」

予想は大きくはずれた。

上条「不幸だ……」

上条は呟きつつも、佐天と一方通行にメールで空間震のことを知らせる。

そして、士道と上条は走って精霊のいる場所に向かった。





何処かの教室

上条と士道は精霊のいる場所にそ〜と入る。



すると、突然紫色の斬撃がこちらに向かってきた。



上条は士道の前にでて″右手″を出す。

するとその紫色の斬撃が消えた。

上条「ふう…危なかった…」

精霊「!!」

精霊は昨日に引き続き、2度も攻撃を打ち消され動揺している。

精霊「クッ!」

その精霊は先ほどより大きな斬撃をくりだすが、それは上条の右手によってまた消される。

精霊「お前は何者だ!?」

その精霊は上条と士道に叫ぶように言った。士道は通信機に耳を傾けていたので、素直に自己紹介しようと、上条は思い、

上条「え〜と……俺はかm「人に尋ねる時はまず自分から名乗れ!」……え?」

と、急に士道が口を挟んで言った。

……嫌な予感がするのは上条さんだけだろうか。

上条の予想は的中した。

どうやら士道の言葉によって精霊を怒らしたらしく、今日3度目の斬撃がきた。

さっきと同じく、上条が″右手″で打ち消す。

精霊「これが最後だ。答える気がないのなら敵と判断する」

上条「(怒らせちゃったよ…)」

上条はため息をしつつ言う。

上条「俺は上条当麻、ここの生徒だ」

士道「お、俺は五河士道!俺もここの生徒だ!敵対する意思はない!」

その精霊は今度は驚きよりも疑問が湧いてきた。なんでこの2人は殺されそうなのに敵対しないのか。

考えていたが、その思考もすぐに消される。

上条「あのさ、俺たちはお前と戦いにきたわけじゃないんだよ」

精霊「え?」

士道「……お前と話にきたんだ」

精霊「……そんなのは、嘘に決まってる……私を殺しにきたのだろう?」

上条「違う!」

精霊「嘘だ!ここの人間は私を否定した!」

上条「確かに……AST達はお前を否定したかもしれない……」

士道「でも俺たちはお前を否定しない!」

精霊「!」

精霊は鳩が豆鉄砲を食らったような顔をした。

少しして冷静になると、

精霊「ふん!誰がそんな言葉に騙されるか!バーカバーカ!」

そして精霊は士道と上条から顔を背けて

精霊「でもまぁあれだ。この世界の情報を得るために利用してやる。情報、超大事」

上条「(デレたな……)」

上条はそう思った。まぁ、この精霊はかなり分かりやすいのだが。

これに気づかない士道は中々の鈍感だ。とは言っても上条も中々の鈍感だが。

上条「はぁ……」

精霊「そ、そのため息はなんのだ!?」

上条はなんとなくだが面倒な人だと思った。でもこれを口にしたら……確実に殺しにくるので言わなかった。

上条「いや……それより、お前の名前はなんだ?」

精霊「私には…名前はない」

士道「名前がないのか?」

精霊「ここにきた時には、人間が私を殺しにきたからな」

上条「そうか……」

3人に気まずい空気が流れる。

すると精霊が、

精霊「そうだ!当麻と士道は私をなんと呼びたい?」

上条「ん?そうだな…」

上条は士道をみると通信機に耳を当ててる。誰かからアドバイスをもらっているのだろうか。

上条はその時ふっとある事を思い出して、それが口に出た。

上条「……家康」

以前、ミサカ10031号が猫に名前を付けようと思って、その候補の1つをふっと思い出した。

精霊「……それは男の名前ではないのか?」

上条「……すまん」

精霊が頬を膨らました。すると士道が、

士道「……トメ?」

精霊「なんか嫌だ」

上条「今時、トメって…」

士道「お前も家康って何だよ!?歴史上の人物じゃねーか!」

少し言い争ったが、話をすぐに元に戻す。

士道「十香……」

十香「十香……十香か。私の名だ。素敵だろ士道!当麻!」

上条「そうだな」

3人が笑顔になる。だが上条はなんで″精霊が狙われるのか″、ますます分からなくなった。

上条は自分の顎に手を当てて考えるが、わからない。

上条は精霊……十香の方を見ると黒板に『十香』と漢字で書いてあった。

士道が教えたのだろう。

すると、

上から砲撃がきた。

上空を見ると、と数名のASTがこちらに発砲しているのが見える。

あの一瞬の隙に十香が結界を張ってそれを防いでいた。

十香「士道、当麻、早く逃げろ。同胞に撃たれることになるぞ」

士道「何言ってるんだよ!俺たちはおまえと話にきたんだ!」

上条「……とにかく、逃げる訳にはいかないんだよ」

といって上条と士道は逃げなかった。

十香もその気持ちを受け取り、結界を張ってその場に座る。

そして上条は考える。

精霊は何者なのか。幻想殺しが反応したので彼女の……少なくても剣は異能の力ということになる。

魔術の可能性も考えた。でも少し違う気がする。




すると電話が鳴った。相手は一方通行だ。

上条「どうした?」

一方「ASTの増援がそっちに向かってる」

上条「何!?」

つい大きい声で言ってしまった。これに士道と十香が反応する。

士道「どうした?」

十香「何かあったのか!?」

上条「ASTの増援がこっちに向かってるらしい!」

士道「え!?」

2人が上を見上げる。幸いまだ、増援はこちらには到着していない。

今は2人が黙っているため、電話の声が2人も聞こえる。

一方「で、どォすンだ?」

上条「……どうするって?」

一方「決まってンだろ。ASTか精霊、どっちの味方をするかだよ」

上条「……え?」

一方「あの時は決めてなかったからなァ……俺達はどっちの道を選ぼうが構わねェ」

士道と十香が上条の方を……心配そうに見ている。

上条の顔に変化はない。

だが、

もしかしたら、この場で敵になるかもしれない。

そうなれば、十香はますます人間を信じられなくなる。

そして、

恐らく十香の心は崩壊する。

そして、

運命の鍵を握る上条の口が開かれた。

上条「決まってるだろ…」







上条「精霊を助けるぞ!」








上条の声が響いた……ような気がした。

少なくても十香の心の中には届いたはずだ。

この言葉を聞いて士道と十香は笑顔になる。

一方「ハッ……そう言うと思ったぜ。佐天、そう言うことだかr「ですよね!上条さん流石です!やることが分かってますね!」……オイ」

佐天は精霊とは元々敵対したくなかったため、これは佐天からするとかなり嬉しいことだったりする。

一方「まァいい。とにかく、そっちにASTがかなり接近してる。前とは比べもンにならねェぐらいの数だ」

上条「クッ……!了解!」

すると、その直後

ASTに発見され、すぐさま攻撃された。

それを十香はフィールドを張り、防御する。

上を見上げると、かなりの数のASTがいた。

50は下らないだろう。これを1人で相手するのは不可能だ。

だが、




″1人″ならば不可能だが″3人″ならどうだろうか。




そして、その1人が″学園都市最強″ならどうだろうか





その刹那、

佐天「絶風波(エアロブラスト)!」

一方「フン!」

2つの風の渦がASTを10人ほど吹っ飛ばした。

そして、2人の仲間が空から降ってきた。

佐天「みなさん、大丈夫ですか?」

士道「あ、あぁ…まあ…」

一方「目障りだ。さっさと終わらせるぞ」

佐天「はい!」

そう言うと、2人は風を操作し、飛んでいく。

次々とASTが倒されていく。

ASTは一方通行と佐天を狙っているが、鳶一折紙だけは十香を狙って、こっちに向かってくる。

士道が見た鳶一折紙のその目は何か怒りのようなものがあった。

ASTの仕事だからだろうか。

それとも……




何か過去にあったのか。





折紙は十香に返り討ちにあった。




そして、



十香は何処かへ消えて行った。



上を見ると、ASTは撤退していた。

2人の強者が降りてくる。

上条と2人は何か話して、3人は行ってしまった。

そして琴里からの逃げろという命令。

とにかく、士道はここから離れた。

そして、

学校が崩れた。

恐らく、あそこにずっといたら、ただじゃ済まなかっただろう。

とりあえず、今日は帰ることにした。






次の日、学校は臨時休校となった。

なので、士道は学校の様子を見にきた。

学校は瓦礫などでいっぱいだ。

そこに、

昨日の3人がいた。

1人は上条当麻。自分のクラスのやつで、十香の攻撃を打ち消したやつだ。

女の子は……上条が佐天といっていたか。この前自分を心配してくれた子だ。

そして白髪の男が昨日騒いでいた……あくせられーた……だったか?聞き間違いだろう。そんな名前は聞いたことないから…と心の中で結論づけた。

上条「士道じゃねーか。昨日ぶりだな」

士道「あ、あぁ……そうだな」

佐天「あなたはこの前の……」

士道「ど、どうも……」

一方「チッ……」

シリアス?な雰囲気が流れた。

士道「あんた達は何をしてるんだ?」

上条「ん?精霊の調査だけど?」

一方「でも瓦礫だらけじゃねェか」

佐天「特に収穫はなさそうですね」

上条「あ……」

上条が何かを見つけた。それを拾い上げ、4人がそれを見る。

一方「なンだこれ?」

佐天「十香……?」

上条「……あの精霊の名前だよ」

士道「あの時のやつか……」

4人は考える。精霊はどこにいったのか。少なくても、空間震が起こるまでは精霊は現れない。

そう思っていた。

一方「……あァ?」

佐天「どうしたんです……え?」

上条「な、んで……?」

士道「なんで十香がここに!?」

そこには瓦礫の上で、こちらを見る

十香「士道がデートしてくれるって言ったじゃないか」

一方「(空間震も起こってないのに何故ここにいる!?)」

上条「いつの間にそんな約束を…….」

士道「上条が聞いてなかったからだよ」

上条「……あぁ、あの時か」

十香「それより、そこの2人は誰なのだ?」

十香は佐天と一方通行を指しながら言う。

佐天「私は佐天涙子っていいます!」

十香「おお、涙子って言うのか!覚えておくぞ!」

一方「チッ……まあいい。俺は一方通行だ」

十香「あくせられーた?なんだそれは?お前の名前か?」

一方「あァ……」

十香「なんか呼びにくいな。なんて呼ぶとするか……」

佐天「私も呼びにくいと思っていたんですよ」

佐天と十香は困った顔をした。

と、佐天が閃いたような顔をした。

そして一方通行の後ろに回った。ちなみに一方通行はぼーっとしていたので気づいていない。

士道と上条は『?』を浮かべて佐天を見ている。

佐天「あーくん!」

と言って佐天は一方通行の後ろから抱きつく。

いい忘れていたが、一方通行は杖をついているのだ。体は佐天よりも弱い。

だが、杖でなんとか態勢を保つ。

一方「何しやがる!?」

佐天「いいですね!あーくん?」

一方「!?あーくんって俺のことか!?その言い方やめろォ!!」

十香「おお!あーくんか!言いやすくなったな」

一方「テメェも言うンじゃねェ!!」

一方通行は男だが杖をついて歩く人間なので、全体重を乗せて抱きついている佐天を振り払うことができない。

上条「佐天さん、一方通行を離してやれよ。苦しそうだろ?」

佐天「はーい」

と言って佐天は一方通行から手を離す。

一方通行は佐天から解放されると、すぐに佐天の後ろに回り、

佐天の耳の上を両手をグーの状態でグリグリっとする。

佐天「あたたたたたた!!!」

一方通行は数秒そうすると手を離す。佐天が涙目でこちらを見てきた。

佐天「痛いじゃないですか!」

一方「痛くしたからな」

佐天と一方通行が言い争い始めた。と言っても佐天が一方的に言ってるだけだが。

十香「それより、士道!デートをするぞ!」

上条「でもその格好だと目立つんじゃないか?」

士道「なら、この格好になれるか?」

と言って士道は折紙の制服写真を出す

上条「士道……お前……ストーカーか……?」

士道「ち、違う!誤解だ!これは折紙に貰ったんだ!」

上条と士道も言い争いを始めた。

とりあえずうるさい。

普通なら近所迷惑に値する。

すると、十香が着替え始めて、一瞬裸になる。

上条と士道は頬を赤くしてガン見してしまう。佐天と一方通行はまだ何か言いあってるのだが。

そして、

この学校の制服になった。

十香「じゃあ士道!デートに行くぞ!」

士道「え?あ、あぁ。そうだな十香」

十香「じゃあ当麻、涙子、あーくん、また会おうな!」

上条「あぁ。またな」

佐天「気をつけて下さいね〜」

一方「だからあーくんって言うンじゃねェ!!」

一方通行はきれているがそんなことを気にせずに何処かへ行ってしまう。

佐天と上条は笑顔で送る。一方通行は不機嫌な顔をしているが。

2人が見えなくなると、3人は真剣な表情になり、仕事モードにチェンジする。

3人は互いに向き合って議論する。

上条「どう思う?」

佐天「普通の人間ですね。普通に歩いていればただの一般人って言っても不自然ではないですし」

一方「しいて言えば常識力に欠けてるぐらいだなァ……」

上条「俺もお前達とほぼ同意見だ。人間の感情も普通にある」

佐天「でも、恐らく精霊は十香さん1人ではないでしょうし……」

上条「とりあえず、家に帰って情報をまとめよう。そこからまた話し合うか」

一方「そォだな」

佐天「あ、でも今日の夕飯の買い出しをしないと……」

一方「テメェらで行って来い。俺は先に家に帰って情報をまとめておく」

上条「悪いな。じゃ佐天さん、行くか」

佐天「そうですね。じゃ、あーくん、よろしくお願いしますね!」

一方「だからあーくんって言うンじゃねェ!!」

一方通行の叫びを聞いて、佐天と上条はスーパーに行く。







謎は深まるばかりだ。






でも、今は少ない情報で精霊をしらなければならない。






何故精霊が現れることによって空間震が起こるのか。






そして、






学園都市は何を考えているのか。






彼らの謎は未だに解決しない……












 
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