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千年の魂.

作者:風雅 迅
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第1シーズン 〜千年の謎〜
第一章 【THE NEW STORY】
  第四話《手から蜘蛛の糸がでるご時世、手から風とか波動だってでるだろ》

 
前書き
千魂ターイム!!!

時空ホール・・・通ることによって、時及び空間を超えることの出来る、不思議な穴。
外からの見た目は、はっきりしない様々な色とぼやっとした光が入り口を中心に渦を巻いている。
中に入ると、様々な色の玉が周りを回転しており、いくら質量が、大きくとも必ず身体が浮くという、不思議な空間が広がっている。 

 
「なかなかやるなぁ〜」

目の前の少年は、そう言いながら当たり前の事のように笑っている。
俺は、なにが起こったのかまったく理解出来なかった。
と、いうか、今起こった事に対して何故この少年は平然としているんだ?
俺が、おかしいのか?
そんなことを考えながら俺が黙り込んでいると、少年は俺の肩に軽く手を乗せると話し出した。

「俺は、導仁 貫(どうじん がん)、よろしく。
気分が悪いんなら向こうの水たまりで顔でも洗ってこいや」

そして、俺は貫に言われた通り、近くの水たまりに近づき、水面を見る。自分の顔が映っているのを確認する。
そして、俺は叫んだ。全力で。

「嘘だろっ!こりゃなんかの悪い夢だああああぁぁぁァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!!!!!」

叫んだ理由は、ただ一つ、顔が変わっていたからだ。
自分の変わってしまった顔を見て叫ぶ俺を見て、貫が慌てて止めに入る。

「おっおい落ち着きなって」

しかし、こんなの落ち着いてはいられない。
そのまま、俺は、顔を歪めながら言った。

「おっ、俺人間だったはずだが、、、」
「はぁ⁉︎人間?」

貫は、俺の思いも寄らない発言に目を丸くしている。
しかし、俺は、本当の事を言っているのだから、頷く事しかできなかった。

「あぁ」

貫は少し考えていたが、納得したような顔をして俺に言った。

「そんなもん『とっくに絶滅した』って聞いたけど、世の中不思議なもんだな」

そこで、俺はあることに気が付いた。
俺らがいる場所から少し離れたところで2対1で、いかにもな、弱いものいじめが起こっている。
それを、指差しながら、俺は、貫に言った。

「おい、貫。何か向こうでもめてるぞ。」

すると、貫は、ゆっくりとその方を向く。

「へ?」

貫は、最初なんのことか分からなかったようだが、それを見るなり、血相を変えた。

「本当だ!2対1で弱い者イジメだなんて許せねぇ!!!」

俺は、にやりとして、身体を軽く弾ませると態勢を低くしながら言った。

「体がなまってんだよな〜」

それを見た貫は、俺と同じ気持ちだったようで、手のひらに再び《波導》を纏い言った。

「どうやら、俺とお前、気が合いそうだな」

貫が、そう言うので俺は、少し照れ隠しもあって言った。

「足ひっぱんなよ」
「たりめぇだ」

ギュン!!!

その瞬間、貫の視界から俺は消えた。
あまりに突然の事で貫は、間抜け声をもらす。

「へ?」

貫は、もめている2人と1人の方を見るがそこに俺の姿はない。
俺の姿を探して辺りを見回すがそこにも俺の姿は見えない。貫は、正直『風つかいとは、ここまで速く動けるのか?』と俺がどんな戦いをするかに、期待していた。
すると、貫の足元から声がした。

「ここだよぉ、身体まで変わってっから慣れねぇで動き辛いんだよぉ」

貫が、期待して損したと言わんばかりの顔で言った。

「おめぇ、もう人間じゃねぇんだから、身体に慣れねぇのは分かるけど、、、
《風つかい》だろ?風を利用して動きゃいいじゃねぇか。」

俺は、貫のその言葉で、自分が人間ではない事を再認識し再びもめている場所へと今度は風を纏いながら飛び出した。
自分が人間じゃないと自分に言い聞かせながら。

「俺は人間をやめたぞ!!!ジョ○ョオォォォォォォォオオオ!!!!!!
うらぁァァァァァァアア!!!」

その言葉を聞き貫はとっさに突っ込んでいた。

「やめろぉぉおお!!!!この小説終わるぅぅぅぅぅう!!!」

貫の突っ込みが水平線に響くのと同時に、俺が弱いものイジメをしていた2人に突撃する。

ドゴオォォォォォォォォオオン!!!

そして、貫の突っ込みは、かき消され。イジメていた2人の悲鳴へと変わった。

「「うぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」」



* * *



「あっありがとうございますっ!」

と、言うようなお決まりの展開があり----------------

「いや、カット⁉︎」

貫は突然の状況の変化にとりあえず突っ込んだ。
しかし、貫以外は、平然と会話を続ける。

「気にすんなって俺はただストレス発散しただけだから」

俺はこんな感じにちょっと変わったごまかしをいれた。
貫も、これは、気にしてもしょうがないと思いその流れに従う。

「「じゃ〜な〜」」

そしていじめられてた子どもは、帰っていった。
子どもが、見えなくなったら、貫は俺の方を見て言った。

「お前これからどうすんの?
もし、行く当て無いならうちに来いよ」

俺は、その言葉を聞いて考えた。

『確かに行く当ては、ない。と、いうか、ここがどこなのかすら分からない。俺がどんな存在になってしまっているのかも。
考えのまとまった俺は、貫に言った。

「そうだな、少しおじゃまさせてもらおうかな、この世界の事をいろいろ聞きたいしな」

すると、貫は、嬉しそうな顔で言った。

「よしっ決まりだな!!!」

そして、俺たちは、貫の家へと向かった。
その2人の背は、()()()()を告げる美しい夕景に照らされていた。




* * *




「ここがうちだ!」

貫は、自慢するように言っているが
俺は、少しの間かたまっていた。

それもそのはず、そこにあったのは、ただの人が1人通れるくらいの穴だった。
そして、その穴があるのは、いかにも『火サス』の雰囲気を持った海岸沿いの崖だ。街からも離れていていろいろと不便そうだ。自慢出来るといえば《大自然!》と、まぁこんな感じだろうか。

「えーと、これ、、、野宿?」

思わず尋ねた。
すると、貫は、即座に突っ込んできた。

「違うわっ!」

なかなかキレの良い突っ込みが決まった。
しかし、俺は、これが家だと言うのに納得いかない。

「いや、でも、、、」

すると、貫は、少し大きい声で言った。

「家は、穴の中にあんだよ!!!」

俺は、真顔で貫にたずねた。

「お前ってモグラなの?」

「違うわ!!!いいから中に入れ!」



するとそこには、俺の想像を良い意味で遥かに超えた環境があった。
そう、穴を降りるとそこは空洞になっていた。しかも、ただの空洞じゃない。ここは、海側から崖をくり抜いたような形になっていて。海を一望できる。確かに、これなら、自慢ができる。
まぁ、結局半分野宿だと言うのは止めておこう。

「で?お前はここで何やってんの?」

貫がよくぞ聞いてくれたと言わんばかりに答えた。

「実は、ここを拠点に、いろいろと人助けをやってんだ。簡単に言うと《何でも屋さん》だな。
まぁ、実績も仕事も無いで暇してんだけどな」

「ふーん」

俺が、普通に感心して頷いていたら突然、貫が俺の方へ飛びだしてきた。

「そこでだなっ!!!」
「あい?」

突然、至近距離まで貫の顔が近づいたため俺は驚いて、変な返事をしてしまった。

「迅!俺と一緒にここで《何でも屋》をやらないか?」

その言葉に、俺は最初驚いたが、少し考えて言った。

「まあ確かに何やって良いのか分からんし、いいぞ!
俺もやろう《何でも屋》!!!」

俺のその言葉を聞き貫は、ガッツポーズをする。

「よしっ!」

そこで俺がまじめな表情で貫に言った。

「しかし、条件がある、俺が何故こうなったのかを一緒に調べてくれ。
そして、俺にこの世界の事を教えてくれ。」

貫はノリノリで気持ちの良い返事をした。

「あぁ!いいぞ!」

すると貫は、手を胸元にかざし先ほどと同じ青い炎を出した。

「まずは、これについてだ。お前の風や、俺の波導のようにこの世界の者は1人1つずつ能力の才能を持っている。この能力の総称を《騎士の巧知(ナイトスキル)》と言う。そして、そのナイトスキルを使う俺らの名前は、《魂の騎士(ソウルナイト)》さっき、動いて分かっただろうが、ソウルナイトの身体能力は人間の比にはならないくらい高い。そして、細胞自体の強さも違う。人間には、寿命というのがあるだろうが、俺らには死があっても寿命はない。つまり、ソウルナイトは、事故や病気などにならない限り、死ぬことはない。あと、お前が人間だったと言う事は、お前は、この時代の人じゃ無いって事だよな?
この世界の現在の年は2945年だ、お前らがいた年ってのは一体いつだ?」

俺は、貫の言った、一つ一つの事をしっかりと頭に入れながら貫に応えた。

「1945年だ」

それを聞いて貫は、頷くと言葉を続けた。

「だいたい分かった。それなら明日、ナイトって奴のとこに行ってみよう。俺の力じゃどうにもなりそうにないからな。でも、あいつなら、お前に何が起こったか占ってくれるだろ」

俺は、あまり占いとかを信じる方では、無いが、このさいしかたないと思いそれに頷く。

「じゃあ、行ってみっかな」
「よしっ、そんじゃ今日は寝てから明日行こう!」
「あぁ」

そして俺は、そのまま眠りに落ちた。




* * *




そして次の日

「お〜い起きろ〜」

どこからか、俺を起こそうとする声が聞こえてくる。
しかし、俺は眠いので、声のする方に背を向けるように寝返り言った。

「なんだよ、うるせぇな〜、母ちゃん今日は日曜だぜ?」
「いやっ!誰が母ちゃんだ!しかも、今日は火曜だ!」

貫は、しっかり突っ込みつつ、俺をたたき起こした。
無理矢理起こされた俺は、ボケながらも朝の挨拶をする。

「あ、おはよう小林」
「小林って誰だアァァァァァァァァァアア!!!」

朝から突っ込みに全力の貫は、既に息があがっている。
しかし、俺は貫の大声のおかげですっかり目が覚めたため、立ち上がると、貫の息が切れている事などまったく気にせずに歩き出し、言った。

「さてっ!出発するぞ?」

その言葉に貫は、更に突っ込む。

「お前は、鬼か、、、、、、」

そう言って、貫は、道も分からないくせに、迷わず歩いていく、迅の背を追った。




* * *




------------ナイトの家------------


「すんませ〜〜ん、誰かいますか〜」

外観は、黒一色だがよく見ると全てが木製でなかなか高価な木材を使用しているのが木のツヤから分かる、そして、家だと聞いていたが明らかに大きい。普通の一軒家8つ分の大きさはあるだろう。そんな家のドアを俺は何度もノックする。
しかし返事がない。ここに何度か来た事のある貫は不思議に思っていた。

「おかしいな?今まで留守だった事なんてなかったんだがな」

「すんませ〜〜ん」

俺がもう一回呼んだところで、ドアが開いた。

ガチャッ

それをみて俺は、つい言葉を発する。

「おっ開いた開いた」

するとドアからは、黒のローブを着た男が現れる、おそらくこいつがナイトだろう。そして、その男は言った。

「すいません今誰もいません」

「あっそうですか、すいませ〜ん------------」

ガチャ

そう言って、俺はドアを閉め、少しドアから後ろに下がる。
そして、叫んだ。

「って、嘘つくなああああぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

そう言って俺はドアにラ○ダーキックをぶちかましドアを破壊した。

ドガーーーーン!!!

貫は『やっちまった』と言わんばかりの顔をして見ている。

すると、黒ローブが驚いた表情で立ち上がりながら言った。

「誰だ!!!」

そこに、再び華麗な貫の突っ込み。

「えっ!何もなかった様に続けるつもりかよ!!!」

俺は、空気をよんでなにも無かったかのように会話を続ける。

「ようっ俺は風雅 迅、こっちが導仁 貫だ、お前の力で俺の過去を教えてくれ」

ナイトが少し笑った。

「いいだろう、しかし、条件がある
「なんだ?」

するとナイトは大きな声で言った。

「ドアの修繕費も含めて100000000000000000000000000〔ソット〕だ!!!」
 
 

 
後書き
To be continued...

無理だろおおおぉぉぉぉぉぉぉぉ
どうする迅⁉︎

次回《デッドナイト》


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こんにちは、風雅 迅です。【千魂】第四話、お楽しみいただけたでしょうか?
今回は、ネタとかも結構面白いものが書けて、個人的には満足しています。
しかし、笑いのツボとは人によって違うものです。なので、『ここはこうした方が笑えるのでは?』などあれば、感想の欄にぜひ書き込んで下さい。
そして、もしよければ評価の方もお願いします。 
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