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SAO ~青の剣士達~

作者:ルチル
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第3部 GGO
  38話 新たな世界

 
前書き
今回からGGO編スタートです 

 
SAOが終わってから一年間
僕は高校生になった
そして、今、僕と兄さんは菊岡さんに呼ばれていた

「全く…‥…‥…‥なんで、あいつに呼び出されなければならんのだ」

兄さんは大変不機嫌のようだ

「まあまあ…‥…‥」

そうこうしているうちに待ち合わせ場所に辿り着く

「キリト君ー!タクヤ君ー!こっち!」

菊岡さんは笑顔で僕達を呼ぶ
だけど、キャラネームで呼ぶのは辞めて頂きたい

僕達が席に着くなり、兄さんは口を開く

「それで、何の用かな?とっとと終わらせたいんだが」

「まあまあ、ここは奢りだから、なんでも頼んでいいよ」

菊岡さんに言われ、メニューを開くと、金額が凄かった

「高い…‥…‥」

「じゃあ、モンブランとガナッシュとミルフィーユ、コーヒーな」

「僕はフランボワーズパフェとアイスティー」

総額なんて、考えたくもないよ

ウエイターが注文を取り、奥へ引っ込む

「それで菊岡さん、僕達に何の用ですか?」

僕が聞くと、菊岡さんはタブレットを取り出した

「どうせ、バーチャル絡みだろ?」

兄さんが皮肉を込めて言った

「流石はキリト君だね。話が早くて助かるよ。最近、バーチャル絡みの事件が多くてね」

「確かに、よくニュースでも報道されていますね」

「それでなんだが、君達にはあるゲームに行って欲しいんだ」

菊岡さんは真剣な顔をする
僕達もつられて同じ顔をした

「GGOって知ってるかな?君達にはそこに行ってあるプレイヤーと会って欲しいんだ」

「知ってるも何も、初めて、ゲームのお金を現実に持ってくることが出来るゲームじゃないですか」

注文したものがテーブルにつき僕達は食べ始めるが菊岡さんが兄さんのミルフィーユを見ていた
兄さんはため息をついて菊岡さんの方にお皿を近づけると、菊岡さんは半分以上持っていった

「流石だね。そこまで知ってるんだ。じゃあ、つい最近起こった事件も知ってるよね」

菊岡さんに聞かれ、渋々兄さんは答える

「知ってる。確か、ゲーム内で銃に撃たれ、現実でも死亡だっけ?」

「その通りだよ。死因は急性心不全。どうも、ゲームをプレイ中に心臓発作が起こったようでね。
だけど、ゲーム内でおかしな行動をとるプレイヤーがいたんだよ。それが銃を撃った奴さ。
さらに、ゲーム内で撃たれた時間と死亡時間が余りにも一致している。
頭に被っていたのはアミュスフィア。おかしいと思わないかい?
まあ、会って欲しいと言うよりは、接触して欲しいだけどね」

「確かに、おかしいと思うが…‥…‥…今のシステムだと、どう考えても、殺人は無理だ。
まさかとは思うが銃を撃ったやつに、撃たれてこいってか?やだよ。あんたが撃たれて来いよ!」

兄さんは早口でそう言うと店を出て行こうとする
菊岡さんは兄さんの腕を掴んで引き止めた
兄さんは渋々、席に座り直す

「それが、僕じゃダメみたいなんだよね」

「は?」

「どう言うことですか?」

「どうも犯人はね…‥…‥…あ、犯人の名前はデス・ガンって言うんだけど、強くないと撃ってくれないんだよ。
でも、茅場氏が認めた君達なら」

「あのね、菊岡サン。あの、ゲームは甘くないし、俺達は銃は専門外だ」

兄さんは菊岡さんに強い口調で言った

「うん。知ってる。でも、あのゲームには光剣なる剣があるって話だよ?」

菊岡さんのその言葉に兄さんはくいつく

「それ本当か!?」

「うん。行ってくれるかな?」

菊岡さんが聞いてくる
あの世界以外で現実でも死にいたるというのは聞き捨てならない

「分かりました。行きます」

僕の返事にため息をついて、兄さんが言った

「タクが行くなら、俺も行く。兄として、一人のプレイヤーとしてな」

僕達の返事に満足そうに頷いた菊岡さんは言った

「そうこなくっちゃね。ダイブする場所が決まったら知らせるから。それと、バイト代として、いくらかだすよ」

菊岡さんと別れを告げお店を出る

「嫌な予感がする…‥…‥…‥タクヤ、もしかしたらSAO絡みかも知れない。この事は誰にも言うな」

兄さんの言葉に僕は言葉を失ったが兄さんの滅多に見せない真剣な顔を見て頷いた
兄さんはそれを見て安心したように笑った 
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