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ナギの親友物語

作者:カツヲ
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12話

「ふぁ~まさに旅日和だな」
空はこれでもかと言う位の青空、アスナちゃんと一ヶ月真帆良で過ごしたのだが、中々面白い日々だった。この学園の結界の作用もあると思うが、此処に住んでる人達は陽気で気さくな面白い人達ばかりで、アスナちゃんにも良い影響が望めそうだ。
「ねぇ、アレン」
「どうした?」
俺の見送りに着てくれたアスナちゃんが話し掛けてくる。表情がよく動いた様に見えるのは少し気が早すぎかな?
「ちゃんと帰ってくるよね?・・・絶対帰ってくるのね?」
「アスナちゃん?」
「・・・私嫌だよ・・・ナギもアレンも居なくなるなんて!私!」
「心配すんな」
今にも泣き出しそうなアスナちゃんの撫でてやる、アスナちゃんの目線の高にまでしゃがむ。
「この俺がアスナちゃんを置いて居なくなるわけ無いだろ?」
「でも!ナギは死んじゃったよ!?アレンまで死んだら!?」
「俺がそこらの奴に負けるわけ無いだろ?ナギだって同じだ。どうせそこらでフラフラしてるに決ってる。だから心配するな?」
「・・・お土産・・」
「うん?」
「絶対お土産買ってきてね!アレンが場所全部のお土産買ってきて!」
やっぱり泣きそうな顔のアスナちゃん。でもその目は確かな覚悟があった。だから俺もそれに答えないとな。
「任せとけ!なんでもアスナちゃんが喜ぶならなんでも持って帰って来てやるよ!」
「絶対だよ!?」
「おう!絶対だ!」
そろそろ出る時間だな
「ツッ!?あ、アレン!?」
最後にアスナちゃんを精一杯に抱きしめる。ごめん、アスナちゃん・・・俺達が情けないばっかりに・・・
「待ってるからね、アレン」
アスナちゃんのその言葉と共に俺は真帆良と去った。


「まずは詠春の所だな」
詠春の所に行くのは幾つかの理由があるが、一つはあそこには俺達の秘密基地があり、ナギがそこに立ち寄ってるかを確かめるため、それともう一つは・・・なんとあの詠春に子供が出来たらしい!こらは是非おめどうを言いに行こうと思ったわけだ。
転移魔法で詠春の元に行ってもいいが、此処はゆっくり行くか

「詠春く~ん!遊びましょ~~~」
やって来ました。詠春家取り合えず呼んで見たのだが・・・・誰も出て来ない・・・可笑しいな家は此処で有ってるし、
「詠春く~ん!早く出てこないと君の恥かしい過去を言っちゃうぞ!」
「人の家で何をしてるんだ!」
気付けば後ろに詠春と幼い女の子二人が立っていた。二人?あれ、確か一人だった様な気がする。詠春がすげぇ呆れた目で見てくる。
「この俺が背後に立たれるとは、腕は落ちてないようだな」
「私というよりお前のほうに問題があるんだよ」
「・・・それよりだ!詠春」
「誤魔化したな・・・はぁ~とりあえず入るぞ」
「おう!」
詠春と女の子達が入って行く。なんだろ凄い警戒されてる・・・少し悲しいです。

「なるほど、わざわざお祝いに来てくれたのか」
「そうなんだよ~あ、これお土産」
「すまないな、ほら、木乃香、刹那、挨拶しなさい」
「近衛 木乃香です~」
「さ、桜咲 刹那です!」
可愛らしく頭を下げる木乃香ちゃと刹那ちゃん、よく見れば木乃香ちゃんは詠春奥さんによく似てる。醸し出す雰囲気なんてそっくりだ
「なぁなぁ、この人だれ?」
「うん?あぁお父さんの友人だよ」
「俺も自己紹介しないとな、アレンだ、よろしく、木乃香ちゃん、刹那ちゃん」
「よろしくです~」
「よ、よろしくです」
「すまいが、木乃香と刹那は向こうで遊んで来てくれるかい?」
「は~い、行こ、せっちゃん!」
「ちょ、まってこのちゃん!しつれいしました!」
そう言って元気に部屋を出て行く、二人、元気だな~
「あの堅物男がまさか娘を持つお父さんになるとはわねぇ~、随分時間があったもんだ、よく見ればお前老けたな」
「お前が変わらないだけだ、後俺は堅物なんかじゃない!お前達の常識が無さ過ぎるんだ!」
「まぁまぁそう声を荒げるなよ。でもまさか二人も娘が居たなんてな、俺はてっきり一人かと」
「その事なんだが実は、刹那は私の娘なんじゃないだ」
詠春が神妙な顔で言ってくる。そお言えば刹那ちゃんは苗字が桜咲だったな。
「木乃香ちゃんの護衛か?幾らなんでも大袈裟だろ、此処に襲ってくる奴なんて・・・居ない事は無いか、こっちもやっぱり物騒なのか?」
「ええ、そうですね、・・・大抵の者は私の言う事を聞いてくれるのですが、中には木乃香を誘拐しそれを気に関東のものと戦をし様とするものが居るので・・・」
「サムライマスター詠春の娘を誘拐するなんて自殺行為だろ・・・」
「組織の長になると貴方みたいに何事も力付くとはいかないんですよ・・・・それに刹那の場合は少し事情が有りまして・・・・」
疲れた顔をしてお茶を飲む詠春・・・何か随分老けたな。苦労してるんだな。刹那ちゃんの事情?う~ん、なんだろ、詠春の隠れ子か?いや、でも何時だ・・・俺達と出会った時点で婚約は決ってたし・・・大戦時なんてそりゃ俺やラカンはとも角、詠春はむっつりだしな・・・
「何時の子だ?」
「なんとなくそんな事だろうろとは思ってたよ!!」
どうやら違うみたいだ、じゃあなんだよ!俺はこう言うの苦手なんだよ!
「あの子はハーフなんだ・・・」
「・・・で?」
「鳥族とのハーフで翼が白なんだ」
「だから?あれか白だから皇女かなにかか?なんで俺達の女性人はそんな人ばっかりなんだよ」
「違う、お前はやっぱりなにも思わないんだな」
「そりゃ~お前こっち側に関わる者として、たかがハーフで騒いでる様じゃモグリだろ?」
100歩譲って旧世界ならあまり出会わないかもしれないが、魔法世界に行こう物ならお前、ハーフは勿論100%もいるじゃねぇか。そんな世界で生きて来た俺らが今更鳥族とのハーフで動揺なんて100年遅い!
「それはそうなんだが・・・鳥族の羽は黒いんだ。そして白は人間との間でそうなるんだ」
「あ~だいたい分った。あれか鳥族はそれを認めてないんだろ?それで差別を受けていてお前が何とか引き取ったと」
魔法世界でも偶に有る事だ自分達の種族こそが一番で混合なんて断じて認めないと言う。魔法世界なら逃げ場は有るが・・・旧世界だと難しいのか。
「今は大分笑顔も見せる様になったが・・・」
なんで何時も何時も子供が犠牲になるんだよ・・・可笑しいだろ!
「まぁ~あれだ、俺も暫く此処にお世話になるから何か有れば言えよ?難しい事は無理だが、木乃香ちゃんと刹那ちゃんの護衛権遊び相手権お前の愚痴位ならお安い御用だ!それとあれだ!一度だけ刹那ちゃんと話す機会をくれ!」
「アレン・・・そうだな!此処に止まるのに私の了解を得ないのは相変らずとして、刹那の件は頼りにするぞ」
「じゃああれか?刹那は護衛とかじゃなにのか?」
「当初のその積もりだっんだが、本人の強い希望で始めたばかりだが、神鳴流の修行をしている」
「へぇ~、じゃあやっぱり将来的には木乃香の相棒か?」
「その事なんだが・・・」
これまた行き成りシリアスになる詠春、本当に色々大変だな
「木乃香には魔法の存在を教えない積りなんだ・・・」
「あ~それは無理だろ?」
「ッ!だが!」
「そりゃ、かりにだ普通の魔力だったら、それも行けるかも知れないぞ?でもな木乃香ちゃんの場合は・・・」
「・・・お前も気付いていたのか・・・」
「そりゃな、あの魔力量はヤバイだろ?俺やナギより多いじゃん。あの魔力量で関西のお偉いさんの娘で魔法は無関係に生活させていのは無理だろ」
「・・・それでも・・私は木乃香には危険な目に会って欲しくないんだ・・・」
確かに木乃香ちゃんにはキツイかもな、まだ会って間もないが彼女が優しくていい子なのは分る・・・だからこそあの子は魔法に関われば後悔する。
「・・・これはあくまで俺の意見だが。魔法の事は教えた方が良いんじゃねぇか?それで危険を説明すれば或は・・・な?」
「・・・それしかないか」
詠春自信もそれが分っていた筈だ、でもそれでも気持ちの問題なのだろうな、俺もアスナちゃんにはもう魔法に関わって欲しくないし・・・
「木乃香ちゃんに何時魔法を教えるかは、お前が決めろ」
「・・・分った」
「よし!湿っぽいう話は此処までだ!今日は飲むぞ!」
「ふん、そうだな・・・今は飲むか!」
さっそく巫女さんにお酒を持ってきて貰い昼から大人二人の酒盛りが始まった。いろいろ有るのだよ!大人は!昼から飲みたい時が有るんだよ!!
 
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