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オズのモジャボロ

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第一幕その十二

「それでも納豆みたいなものもあるんだね」
「あるわよ。後ね」
「後は?」
「しょっつるなんてものもあるから」
「ああ、お魚から作ったお醤油だね」
「東北の方にね。あれも凄い匂いよ」
 そのお魚から作ったお醤油もだというのです。
「東北だとホヤとかもあるわよ」
「ホヤ?」
「海鼠みたいなものかしら。海から採れるもので」
 恵梨香はカルロスにこの食べもののことをお話するのでした。
「うちのお父さんがよくお酒のお肴にしているわよ」
「ううん、日本にも匂いのきついものは結構あるんだね」
「あるわ。まあ納豆はね」
「匂いに慣れたらね」
 どうかとです、カルロスは今とても大きなハンバーガーを食べています。ハンバーグだけでなくスパムや分厚いベーコン、ナゲットも挟まれた四段のものをです。
「美味しいけれどね」
「味はあっさりしてるのよね」
「そうそう、納豆ってね」
「だからね」
 それでだというのです。
「御飯にも合って。身体にもいいのよ」
「納豆は大豆だからだね」
 モジャボロはスープを飲んでいます。コンソメで中にはその大豆と玉葱やほうれん草、人参に茄子とお野菜がたっぷりと入っています。
「身体にもいいんだね」
「はい、とても」
「納豆は僕の場合気をつけないとお髭についてしまうんだよね」
 モジャボロはこのことについては困ったお顔でお話します、ですが。
 それでもです、こう言うのでした。
「けれどとても美味しいんだよね」
「モジャボロさんも納豆をお好きなんですね」
「うん、好きだよ」
 実際にそうだと答えるモジャボロでした。とても明るい笑顔で。
「林檎が一番好きだけれどね」
「納豆もですね」
「好きだよ。では明日はね」
「はい、朝御飯を食べて」
「それからですね」
「出発しようね」
 チョッキンペットの村にだというのです。
「行こうね」
「はい、わかりました」
「その時は」
 笑顔でお話するのでした、そのうえで。
 皆晩御飯も食べます、恵梨香もハンバーガーをr食べます。ですがそのハンバーガーを食べつつこう言うのでした。
「さっきから思ってたけれど」
「どうしたのかしら」
「はい、大きいですね」
 そのハンバーガーがだというのです。
「かなり」
「これはアメリカのハンバーガーだよ」
 ジョージが恵梨香に答えてきました。
「大きさや作り方はね」
「そうなのね、そういえば味もちょっと違ってたけれど」
「日本のハンバーガーは小さいんだよね」
 アメリカ人のジョージから見ればです、そうなのです。
「味も繊細でね」
「そうなのね、日本のハンバーガーは」
「僕も最初食べてあれっ、と思ったよ」
 日本の版画バーガーをというのです。
「これが日本のハンバーガーなんだって」
「大きさが違って」
「味もね」
「ラーメンとかでもそうなんだよね」
 今度は神宝が言ってきました。
「味が違うんだよね」
「麺類も?」
「そう、そちらもね」
「何か日本だと味が違うのね」
「そうみたいね、どうやら」 
 ナターシャも恵梨香に言ってきます。
「日本人好みの味になっているわ」
「そうなのね」
「そう、そのことも覚えておくといいかもね」
「だからこのハンバーガーも」 
 恵梨香が今食べているハンバーガー、アメリカのそれもです。
「こうした味なのね」
「その大きさと味をそのまま楽しみましょう」
 オズマはその恵梨香に言いました。
「今はね」
「はい、そうします」
 こうしてアメリカのハンバーガーも楽しんだ恵梨香でした、そのうえでいよいよモジャボロ達と一緒に出発するのでした。 
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